目の形が完璧…飼い主ゾッコン、チャームポイントだらけの茶トラ猫さま

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.2.12
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第106回目は茶トラのトラー(Tolah)さま。

長時間のお留守番を頑張っている猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.106
猫さまの話をもっと聞かせて!  

トラーさまは1歳半の男性猫さま。


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トラーさまが語ります

僕はパリ市内のピガール地区のアパルトマンに住んでいます。周りは繁華街で、賑やかな界隈です。僕の平均的な1日を紹介します。朝飼い主と一緒に起きて、朝ご飯にカリカリをちょっと食べた後、ボール投げや玩具で遊んでもらいます。飼い主が仕事に行くので、19時くらいまで家で一人で留守番をします。飼い主が帰ってきたら、夕飯はパテとカリカリを半分ずついただきます。


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留守中は時々イタズラしたり、窓辺にあるキャットツリーの上や籠の中のフワフワな毛布に乗って庭に来る小鳥や鳩を観察します。

そして昼寝をします。たくさんのおもちゃがあるので、留守番&ひとり遊びもへっちゃらです。キツネの小さな人形がついたもの、生まれた時から一緒の小さなハリネズミのぬいぐるみ、段ボールで作ってもらったモグラたたきなどが相棒です。


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でもでもやっぱり飼い主にオモチャを投げてもらって、くわえて持ち帰って誉められるのが一番嬉しいかも。
飼い主から見たトラーさまとは

私の家には、私が生まれた時から猫が2匹いました。母が飼っていた女性猫のチャッピーと捨て猫だったちびこです。ちびこは14歳、チャッピーは20歳で亡くなりました。トラーは初めての男性猫で、遊ぶときの攻撃が女性猫より強いようです。


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うちにやってきた経緯は、友人の実家の飼い猫ライチが子猫を産み、引き取り手が3か月経っても見つからず引き取ることになったからです。私の母は大学生の時にトラーと全く同じ柄の茶トラ猫を飼っていました。階段からボールを落として、ダダッと階段を駆け下りてボールを取りに行くなど、今のトラーと同じように賢い猫だったそうです。
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女性猫はクールなところもありますが、男性猫は単純な感じです。そこが可愛いポイントでしょうか。一番楽しかったのは、生後3か月ちょっとで我が家に来て、子猫から子ども猫へ成長していく過程を見れたことです。ジャンプ力がついたり、知恵がついたり、植木をほじくってみたり、好奇心のかたまりで、どんな出来事も楽しく、これが一番楽しいということが決められません。
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ちょっとつり上がったアーモンド型の目と、のっしのっしと歩いてくる時の前脚、しっぽの下からのぞくドーナッツみたいなふぐり(いまはもうないのですが)、ちょっと四角い後ろ頭、キレイなシマシマ模様の入った背中から続く尻尾…かわいいなぁ、と感じるチャームポイントがたくさんあります。
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夏休みの間などにお互いの家を行き来する友達猫トムとも相性が良く、トラーはお兄ちゃんができた感じでまとわりついたりしています。性格は人懐っこく、イタズラ好き。賢くて甘えん坊で、かまってもらいたがり。私にとって最高の相棒です!
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――フランスでは長いバカンス中にお互いの猫さまを預かり合いするケースが多いです。でも絶対相性は必要! トラーさまの友達のトムさまは、おっとり構えた歌舞伎役者風の面立ちが可愛い猫さまです。人懐っこくて、例えば工事現場のおじさんとかにもバリアーを作ったり隠れたりせずに、スーッと寄って撫ぜてもらったりしています。懐が深い猫さまです! トムさまは今後この連載にも登場してくれる予定です。

取材、文・松永学