魚を抱いて眠ります…独りぼっちの飼い主を救ったやんちゃ猫さま

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.2.11
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第105回目は黒白ブチのミルク(Milk)さま。

飼い主の心の支えとなった猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.105
猫さまの話をもっと聞かせて!  ミルクさまは6歳半の男性猫さまです。


猫 保護猫 フランス


ミルクさまが語ります

僕はパリ近郊のMeauxという街に住んでいます。この街の周辺ではブリーというチーズが有名で、僕も大好きです。でも、大好物なのはチキンかな! それが食事に出た時、食べ終えたら満足の表現、仰向けになって飼い主に気持ちを伝えます。


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朝は起きたいときに起きて (飼い主と同じように)、朝食を食べた後、1日を始めます。 家の中を歩き回り、飼い主がピアノの先生なので楽譜の上に寝そべったりして注意を引きます。

飼い主が午後の終わりに仕事を終えて休んでいるときは、おやつを食べることができます。そして夕食後に一緒にテレビを見て、もちろん飼い主と一緒に真夜中頃になってから布団に入ります。


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たまに音楽の地方公演がある時は一緒に電車で移動することもあります。僕の友だちは青い魚のぬいぐるみ、これは抱き心地もいいのでそのまま眠ってしまうこともあります。それからバスの形をした爪研ぎは中に入れるので、僕は運転手さんのつもりになれます。いつも家の中はピアノの音が流れていて、この家も飼い主も大好きです。
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飼い主から見たミルクさまとは

ミルクと出会ったのは路上でした。動けなくなっていた彼は足を骨折しているようでした。放置していられなくて、そのまま彼を連れて帰りました。それからは治療とお世話に明け暮れて、自然に私の猫になりました。今まで彼は私にたくさんのものをくれましたが、最も重要なものは愛と伴奏でした。


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彼に会う前、私はパリで一人ぼっちでした。もちろん私にはたくさんの友達がいますが、家族全員が中国にいるので、孤独を感じることがよくありました。彼が来てからはそんな寂しさが吹き飛んでしまいました。ミルクは本当に優しくて私の隣で寝るのが大好き、私は彼を思いっきり抱きしめます。これからも私たちはまだまだ美しい物語を続けていきます。
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――道端で動けなくなっていたミルクさまは相性の合う飼い主と一緒になって幸運でしたね。献身的に手当をしてくれた飼い主にゾッコンのようでした。

取材、文・松永学