甘えてきてはくれません…内弁慶な猫さまの驚くべきマイルールとは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2022.11.3
フランス在住のカメラマン、松永学さんによるフランスの猫さま紹介! 第74回目はラグドールのルナ・ソフィア(Luna-Sofia)さま。

内弁慶でグルメな猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.74
猫さまの話をもっと聞かせて! 


猫 保護猫 フランス ラグドール

ルナ・ソフィアさまは1歳半の女性ラグドール。


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コルシカ島の、海に近い田舎の一軒家に住んでいます。お庭にはオリーブ、桃、アプリコット、枇杷、葡萄と桜の木があり、ベランダには柚子、ブルーベリー、ラベンダー、コルシカのハーブ等、さまざまな植物があります。猫に危険な植物もあるので、お庭があるのに私はテラスの一部分だけにしか出られず、基本は家猫さんなのです。
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平均的な一日は、朝6時には飼い主を起こして、すべての雨戸を開けるように催促します。そして、お庭をしばらく眺めてから飼い主の足元に行き二度寝をします。午前中はお庭が見える位置で外を見ながら、トカゲを捕る機会を狙っています。
午後は19時までずっとシエスタです。19時にお庭に水を撒くタイミングでテラスに出て、21時頃までそこで過ごします。21時からは遊びタイム! 遊んでと鳴いてアピールし、少し遊んで満足するとおやすみの時間です。飼い主がお風呂に入るタイミングで起きて、バスタイムの間はずっとバスルーム内で飼い主のそばに一緒にいます。なぜかというと、髪を結ぶゴムとお風呂のアヒルを釣るおもちゃの釣竿に目がないからです。
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性格は、怖がりですが好奇心旺盛で、内弁慶です。お客さまには優しく対応、獣医さん達にもすごく大人しくするので、可愛がられます。家では、気に入らない時に構われたりすると、猫パンチと甘噛みで抗議します。甘え下手なので、撫でて欲しい時は飼い主の近くまで行って目の前で倒れ、撫でても良いよと伝えます。でも自分から頭をすり寄せて甘えるという事はしません。
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よく鳴いて、テラスに出たい、遊んでほしい、雨戸を開けてと抗議します。登ってはいけない場所や、していけない事はよく分かっています。叱られると駄々をこねる鳴きかたをします。水は得意ですが、車は苦手なので車の移動中は大声で鳴きます。
特技は、ベランダのトカゲを捕まえる事。おもちゃをお水のお皿に運んで水没させる事。ハエを威嚇して仕留める事! 
飼い主から見たルナさまとは?

ネットで子猫の飼い主の募集を見つけ、まず子猫達の両親にとても興味をもちました。こんなに美しい両親から生まれたべべちゃんは、さぞ美しいだろうとブリーダーさんに連絡しました。問い合わせた子猫さんは既に他のご家族の予約済みでしたが、ブリーダーさんが手元に残そうと思っていたルナ(当時はソフィアさんだったので、セカンドネームで残しています)をどうですか? とお話をいただきました。


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新月にご縁をいただいたので、名前は「ルナ」に決めました。ブリーダーさんがオススメしてくれたメーカーの、腸内細菌を整えるサプリのパウダー(出汁のような香りでルナは大好きです)をカリカリにふりかけてあげています。猫さまにも腸内細菌は大切なので、これは必ず欠かしません。それにプラスしてマルチビタミンのペーストと毛玉ボールケアのペーストをあげています。
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お水はすごく新鮮でないと(毎日替えているものと噴水があります)、飲むのを拒否して人間のコップのお水を飲んでいます。替えたばかりのフレッシュなお水が好きです。朝起きて、ベッドの足元にルナさんが居ると幸せを感じます。入浴中、バストレイに来るルナさんに私のコップの水を飲まれながら、一緒に入浴するのも幸せです(最近はルナ用のコップも用意して長風呂します)。


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美味しそうなパテや、ちょっといいお魚やお肉をあげてもまったく食べてくれないので、猫用フレンチフルコースを作りたい夫ががっかりしています。いろいろとプレゼントして試しましたが、普段のペーストとサーモンクリームしか食べないので、それでお祝いご飯を作ります。
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ルナと一緒にいると生きているだけで価値があるという事を改めて感じています。健康に生きていてくれるだけで幸せだと感じるからです。お互いに困った事やたまに気に入らない事があったとしても、尊重して生きていく事の大切さも感じています。

取材、文・松永学