靴下を履いているみたいでしょ…飼い主に溺愛される猫さまの悲しい過去

取材、文・Manabu Matsunaga — 2022.10.2
フランス在住のカメラマン、松永学さんによるフランスの猫さま紹介! 第65回目は2歳半の女性、ショセット(Chaussette)さま。

動物保護団体で出会った女性猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.65
猫さまの話をもっと聞かせて! 

2歳半の女性猫さま。名前はショセットさまです。


保護猫 猫 フランス

私は、一戸建て住宅に飼い主たちと一緒に住んでいます。実は今の飼い主は2人目で、最初の飼い主は何か問題があって私を手放さなければならなくなったようです。その後、保護団体に預けられて、すぐに今の飼い主と出会いました。昔のことはもう忘れてしまいましたが、今の飼い主とは気が合い、うまくやっています。


保護猫 猫 フランス

私の性格はとても穏やかで、優しく、時に貪欲です。朝は飼い主と同時に起きます。朝食を準備してくれ、まずはカリカリを食べてから少し遊び、昼食もいただきます。午後、飼い主がオフィスで働いている間はソファに横になっています。夜は寝る前に少し遊びます。飼い主が自宅で仕事をしている場合は、注意を引くために膝の上に乗ったり、机の上のバスケットに横になったりもします。夜はいつも飼い主と一緒に寝ます。
保護猫 猫 フランス

手作りのマッシュポテト、ズッキーニとカリカリを混ぜた食事も美味しいです。人間の食べるものに興味があって、食卓に魚類やフムスが出たときは目をきらつかせます。もちろん猫舌なので、残ったスープも大丈夫! 毛繕いしてお腹の毛玉を防ぐための魚のおやつも大好物です。

飼い主からのメッセージ
SPA(動物保護団体)のFacebookページで偶然ショセットが映っているビデオを見ました。ショセットが1歳の時に、元の飼い主が問題を起こして猫を飼えない状況になったのでSPAに預けられたと聞いています。一度養子縁組されましたが、すぐに避難所に戻りました。彼女は私たちが出会う前に合計6か月そこに滞在していたようです。ショセットの初期の人生はよくわかりませんが、簡単ではなかったと思います。脊柱側弯症を患っており、S字型の背中で、横に歩いたり走ったりしていました


保護猫 猫 フランス

でも私たちはこの小さな猫に惹かれ、1週間後に彼女に会いに行きました。彼女はかごの底に隠れていましたが、上から声をかけて撫でてみたら隠れ場所から出てきました。大きな緑色の目と白い足は私たちを感動させました。すぐにソックスという意味のフランス語=ショセットと名づけてそう呼びました。
保護猫 猫 フランス

彼女は、今は私たちのことを保護者と見なしています。セカンドライフを与えてくれたことに確かに感謝しているようす。彼女と私たちは抱き合って眠れたので、これからうまくいくと十分な自信を持ちました。
ショセットは私たちに喜びと愛情をもたらしてくれました。彼女無しで私たちがどのような生活をしていたかは今となっては想像ができません。

取材、文・松永学