飼い主が腰を抜かしました…猫さまのプレゼントの隠し場所

取材、文・Manabu Matsunaga — 2022.9.10
フランス在住のカメラマン、松永学さんによるフランスの猫さま紹介! 第58回目はタマ(Tama)さま。

リードなしでお散歩できる男性猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.58
猫さまの話をもっと聞かせて! 

14歳の男性猫さまのタマさまはリード無しでお散歩ができます。


フランス 猫 保護猫

1年前にパリ郊外の小さな家に引っ越してきました。2階建てで、リビング、キッチンのあるベランダが地下にあり、大きな寝室が上の階にあります。小さいけど庭もついています。
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僕はテニスコートの近くに捨てられてからすぐに発見され、飼い主が私を引き取りました。
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僕の得意技はリードなしで田舎道を散歩できることです。道行く人がみんなビックリしますよ。狩りが上手で、野ネズミや小鳥を捕まえて持ち帰ります。社交的で近所で工事があると見に行くので、みんなからは現場監督と呼ばれてます。
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昨年、膵臓炎で2日間入院して以来、消化の良いフードに変えてもらいました。自動給餌機は日に3回ドライフードが落ちてきます。量も時間も設定できて今は体調も良くなりました。
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夏は庭のバラの下の涼しいところが定位置です。
僕のモチーフでオーダーメードで作家さんに頼んで作ってもらったブローチや、台所にはアーティストに描いてもらった私のポートレートなど、家の中に思い出になる物をたくさん置いています。
愛情をたっぷり注いでくれる飼い主と一緒にいてとても幸せな毎日です。
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――飼い主は留守がちの仕事ゆえ、動物は飼いたくはありませんでした。でも、あまりに可愛い存在にノックダウンされたようです。エピソードはたくさんあるそうですが、特に驚いたことは、タマさまが捕まえてきた小鳥を床に置いた飼い主のバッグに一生懸命入れようとしていた事。クリスマスにネズミがスリッパに入っていたことも。気持ちは嬉しいのですがちょっと困ってしまったと言います。
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不在の間にタマさまが家に自由に出入りする扉をつけたのですが、知らない間に外から5匹の猫さまが家にいた時は仰天したと。それ以来、タマさまの登録体内チップで作動する扉に変えてタマさましか通れない門にしたそうです。
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タマさまは幸せに生きるのに必要なものは、すぐ近くにあるということを教えてくる、と飼い主は言います。物欲ではなく純粋に生きていく方法を教えてくれている、と。
長生きして飼い主と幸せな毎日が続きますように!

取材、文・Manabu Matsunaga