僕は道端で死にかけていた…片目を失った猫さまが「今は幸せになれた理由」

取材、文・Manabu Matsunaga — 2022.3.27
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第17回目は片目を失ったヌーン(Noon)さま。

九死に一生を得た猫さまが登場!

【フレンチ猫さま】vol. 17

猫の話をもっと聞かせて! 瀕死の重症から奇跡的に回復した猫さま。


猫 フランス 保護猫

ーー推定4歳になる茶トラの男の子です。動物保護協会のSPAからやって来ました。路上に倒れていたのを救出されて一命を取り留めたヌーン、今では元気です。


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僕は重度の猫ウイルス性鼻気管炎を患って、道端でほとんど死にかけていました。 SPA(動物保護団体)はなんとか僕を治療し命を救ってくれました。でも片目を失いました。今では飼い主のあり余る愛情のおかげで健康そのものです。


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飼い主が保護団体にやって来た時は、僕は輸送用の箱に入っていました。僕を見つけた時、飼い主は膝の上に乗せて撫でてくれました。とても気持ちが良かったのを覚えています。


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愛する家族がいなかった猫を養子にしたことは有意義で誇りに思っていると、飼い主はいつも語っています。


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毎日、飼い主と同時に午前8時頃に起きます。食事をし、それから食休みです。午後は遊んだり走り回ったりした後、疲れて昼寝をします。飼い主が家にいる時は膝の上で眠りにつくことが多いです。夕食の後は寝る直前までたくさん遊びます。


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食事は朝と夕方にパテを食べ、日中はお腹が空いたらカリカリを食べます。パテはお気に入りのビーフパテ。乾燥マグロの切り身や乾燥肉は特別の日のごちそうです。

お気に入りの場所は羽毛布団の中やソファの上の暖かいところ。窓のそばにいて外を見るのも大好きです。あと汚れた洗濯物のバスケットで寝るのも好き! 飼い主の匂いがするから安心できるのです。
お気に入りのおもちゃは釣り竿です。アパートのいたるところを走り回り追いかけるのが好きで、捕まえたら全力で噛みます。


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飼い主は僕のことを見て、後ろ足は鶏もも肉に見えるし、丸くなって寝るとエビのフリッターのように見えると言います。甘えたい時は手を擦って見上げるといつでも相手にしてくれる飼い主が大好きなんです。


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ーーフランスでは動物保護に関してドネーションで運営されているところもあります。特にSPAは年間4万匹以上(猫以外も)を保護して責任をもてる家庭に養子縁組をしています。全国に60か所の施設があり、専用の診療所で獣医とも連携して可能な限り動物の命を助けています。道端で死にかけていて保護されたヌーンは、適切な治療を受けることができました。ヌーンは片目のハンディキャップをものともせずに飼い主のそばで幸せな毎日を送っています。

取材、文・Manabu Matsunaga