ウサギや小さな鹿も狩ります! “居候猫さま“は我が家の頼もしいボディガード

取材・文 Manabu Matsunaga — 2022.3.21
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第15回目はグレーのトラ猫のオウギュスト(auguste)さま。

元迷子の猫さまが登場!

【フレンチ猫さま】vol. 15

猫の話をもっと聞かせて! 迷子になってやって来た猫さま。


猫 フランス 保護猫

人のうちに侵入してからそのまま居着いてしまった推定2歳のオウギュストさまは、家族を守っています。


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飼い主は迷子になってやってきたと思っているようですが、その時のことをお話ししましょう。ある日夜な夜な散歩していたら生まれたばかりの子猫がいる家を見つけて柵を越えて侵入しました。子猫の飼い主が偶然僕を見つけてしまい、それ以来ここのお宅にお世話になっています。最初は去勢もしていなかったので猫がいる家を探し回っていた記憶がわずかにありますが、どこから来たのかは記憶にございません。飼い主は僕が現れると子猫の父親がやってきたと喜んでいたのですが、このことに関しても真実はわかりません。


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ここはとてもいいところです。周りは田舎で近くには森があり、朝起きるとカリカリを食べますが、まだ朝食を終えていなくても、飼い主には外に出たいと伝えます。朝の日課は庭を散歩し、森の中で鳥、齧歯動物、時にはウサギや小さな鹿を狩ります。

家に帰っておやつを食べることもありますが、飼い主は太った猫にはしたくないとのことでおやつを制限されています。その後は昼食をとり日没まで昼寝をします。

夕食後に出かけ、再び庭を歩き、畑をパトロールします。自分の領土に侵入者が入ってこないように目を光らせているのです。飼い主は、寝る前にすべての猫に家に帰るように呼びかけます。敷地外で夜を過ごすことは許可されていません。


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ここにくる前は飼い猫ではなかったので、室内遊びの経験はあまりありませんでした。好きな室内遊びを一つ選ぶとしたら、飼い主との釣り竿での遊びです。


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飼い主は僕のことを、兄弟や母猫がいなくて一人で育った猫人生で、恐れを知らず、自信をもっていて、他の猫と遊ぶ方法がわからず、すぐに怒り、独立している猫、だと思っているようです。


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ーーオウギュストが来る前に、ここで迷子の妊娠中の猫が来て家で2匹の子猫を出産したとのことです。その後オウギュストがやってきて父親の役目をしてくれたので、飼い主はとても喜んだらしいです。オウギュストも受け入れられて愛情を注がれ、ここの生活に満足そうで、外に出ても必ずこの家に戻ってきます。とても猫好きの飼い主は、2年後を目標に猫専門のペンションをやりたいと言っていました。開業の時は行ってみたいと思っています。