1つでも当てはまると危険! 女性を騙す「ロマンス詐欺師」の特徴と撃退法 #265

お悩み：「マッチングアプリで出会った誠実な彼、国際ロマンス詐欺ですか？」

【クラブ佑雪】vol. 265

彼氏いない歴5年。もう恋をすることもないのかなと諦めていましたが、同世代の友人がマッチングアプリで素敵な彼を見つけ、結婚したのをきっかけに、私もマッチングアプリを始めてみました。

現実と違い、アプリの世界ではそれなりにモテて、たくさんの方とマッチしましたが、なかなか会話が続きません。そんななか、唯一、気が合い、会話が続いた同世代のフランス人男性とLINEを交換。趣味も合ううえに向こうが熱烈に押してくれています。

「真剣に結婚を考えている」「家族が大事」などと話す内容も誠実で、家族の写真を見せてくれるなど、完全に信用していたのですが、「2人が幸せに暮らすにはお金が必要」という話から仮想通貨への投資の流れに。「興味がない」と言うと、「あなたは僕たちのことを真剣に考えてない！」と怒り始めました。

なお、まだ会ったことはなく、彼の仕事が忙しいため会えるのは1か月後という話になっています。彼は見た目もよく、ちゃんとした企業に勤めていて、誠実な方なので、できれば彼と結婚できたらと淡い期待を抱いています。でもこれはもしかしたら、最近話題の国際ロマンス詐欺なのでしょうか？

（わーこ　43歳未婚　デザイナー）

「国際ロマンス詐欺に騙されないで！」

この連載でも何度か申し上げているように、マッチングアプリには嘘つき男性がうじゃうじゃいますからね。ただ、以前は独身をかたる既婚者、ヤリモク（セックス目当て）が圧倒的で、たまに金銭を騙し取る輩がいる程度だったようですが、ここ数か月、外国人という設定で仮想通貨や不動産の投資を持ちかけるタイプの詐欺師が急増しています。占い鑑定でもそのようなお客さまが増えました。幸いなことに、わたくしの周りでは金銭的被害を被ることなく終わっているようですが、心は傷つきますからね。困ったものです。

今回のご相談、99.999999％国際ロマンス詐欺でしょう。彼らはアラフォー以上で結婚願望のある女性をターゲットにしていますし、話が典型的な流れですから、そう思って間違いないと思います。

というわけで、今回は国際ロマンス詐欺を見破り、身を守る方法を開発すべく、わたくし自らマッチングアプリで彼らと対決してみました！ その結果をお教えしますね。

ロマンス詐欺師の実態

1. 詐欺師はアジア系、欧米系、両方います。イケメンもそうでない場合も両方います。ただ、そうでなくても清潔感があり、それなりに素敵です。

2. たいてい、翻訳機にかけたような不自然な日本語で語りかけてきます。

3. 重要！ ほかの男性のように外見を褒めたり、エロいことは絶対に言ってきません。「笑顔が素敵です」とか、上品な感じで褒めてきます。

4. すぐにLINEを交換しようとしてきます。

5. 「どんな人を求めていますか？　僕は人生をともにできるパートナーを真剣に求めています」と言ってきます。

6. 職業としては以前は医者、弁護士、軍人を名乗る場合が多かったようですが、そのことが世間に知れ渡ったせいか、現在は貿易商（特にワイン）、会社役員、デザイナーなどが定番化しています。

7. 必ず、仮想通貨や不動産投資で儲かる話をしてきます。そのワードが出た時点でアウト！ です。その前に「コロナでたくさんの人が失業したり、仕事が大変になったけど、君は困ってない？」とか「家は賃貸なの？ 分譲なの？」など、経済状況に対する探りがあります。

8. 会おうとしません。
理由はそれぞれ。何かと理由をつけてリアルで会おうとしません。ただ、リアルで会って、投資をすすめてくる場合もあるそうです。

撃退法

1.　疑う気持ちは何よりも大事！
まず、その人のキャラが上記項目にひとつでも当てはまったら、疑いましょう。お相手のプロフィール写真はすべて画像検索すること。ここで赤の他人になりすましているかどうか、わかります。ただ、最近は画像検索に引っかからない写真を使っているケースが多いので、写真だけで安心しないでください。

2.　やりとりはマッチングアプリ上で行う。
LINEの交換は「会ってからでもいいですか？」と断る。すると、ここで半分くらいの詐欺師（仮）は脱落して、自ら消えていきます。マッチングアプリ上でやりとりする限り、運営会社に通報したり、いろいろできますから、いいですよ。

3.　仮想通貨の詐欺師に出会った話をする。
「いつからアプリを使ってますか？」「どんな人を探していますか？」と必ず聞かれますから、そのタイミングで「仮想通貨や不動産の投資を持ちかけてくる詐欺師が多くて困っています」と言いましょう。すると、デキる詐欺師は「やべっ！」って感じで、すぐにマッチングを解除して消えていきます。

デキない詐欺師は「仮想通貨は本当にいいですよ」と、そこから詐欺話を展開してきます。わたくしはデキない詐欺師に「いくら儲けたの？」と聞くと「1年で1億」とか言うので、「その程度なんだ、私はもっと稼げる方法を知ってるから教えましょうか？」みたいな感じで、マウントをとりにいってガンガン攻めてみました。すると向こうから「もう、この話はやめましょう」と向こうが白旗を上げてきました。

4.　職業を攻める。
たとえば、お相手がワインの貿易をしていると言ったら、「あ、私の友だちはワインの貿易している人、たくさんいるから今度紹介しますよ」と返して“裏はいつでも取れますよ”というファイティングポーズをとってください。わたくしが遭遇した詐欺師は「あ、でも会社はもう譲渡するんです。仮想通貨で儲かってるから」と逃げようとしました。が、仮想通貨の話を持ち出した時点でアウト！ です。

5.　証明書を見せてもらう。
もし、マッチしてから正体が曖昧で、そのままいい感じでLINEに移行した場合は証明書の写真を送ってもらいましょう。名刺は大企業の場合だと特に他人のものを見せてくることもあるでしょうし、自営業だとどんな名刺も簡単につくれますから、案外、アテになりません。名刺をもらった場合は電話番号が架空のものかどうか、ちゃんとその番号にかけてみましょう。

外国人の場合は在留カードを見せてもらうのもいいでしょう。わたくしが出会った詐欺師は在籍すると言い張る会社が有名だったので「会社の名刺見せて」と名刺を要求したにもかかわらず、「え？ 君はIDカードを見たいの？」と返してきた挙句、夜遅くのやりとりだったことを利用して1時間後に「ごめん、寝落ちしちゃった」と言って、在留証明を送ってきました。

が……住所に「渋谷区大関山」とあり、え？ 代官山に住んでるって言ってたよね？ と思い 「大関山ってどこ？」と聞くと「Daikanyama」と返ってきました。いやぁ……雑なんですけど。まあ、どうせ、出入国在留管理庁の在留カード等番号失効情報照会っていうサイトで番号と期限を入れたら、偽造かどうかわかるからいいんですけどね。“渋谷区大関山”在住の彼のカードはもちろん偽造でした。

6.　仮想通貨、投資のワードが出たら終了。
とにかく、恋愛、結婚目的はもちろんのこと、ヤリモクであっても通常、仮想通貨や投資の話はしてきませんから。そのワードが出たら、即終了で大丈夫です。信頼関係を構築してから、そっち系の話を持ちかけるパターンもあるようですが、時間がもったいないので、3.で申し上げたように先にこちらから、その話を出すことをおすすめしますけどね。

以上、みなさんもイヤな流行りものには引っかからないよう、恋活や婚活に励んでくださいね！ では！

【お悩み募集しています。こちらからどうぞ！】
※　マガジンハウスの会員登録をしていただくことになります。
銀座『クラブ佑雪』お悩みはこちらへ

藤島佑雪（ふじしま ゆうせつ）
元リアル銀座のクラブのホステスを経て、占い師・開運アドバイザー。著書に『元銀座ホステスが教える強運！美女になる方法』（文藝春秋社刊）。anan web上の銀座『クラブ佑雪』オーナーママとしてお悩み相談「クラブ佑雪」、『TABI LABO』で「目覚めよ！ 恋愛力 藤島佑雪のLOVE占い」など連載多数。

©SimpleImages/Gettyimages