本当に望みなし?…「LINEはするけど会おうとしない」元彼の心理 #177

文・藤島佑雪 イラスト・小迎裕美子 — 2021.2.15
銀座のマガジンハウス6階、anan編集部の片隅に『クラブ佑雪』が開店。人生相談で有名な当クラブのママ、藤島佑雪さんが迷えるみなさんのお悩みにお答えします。今回は、喧嘩別れした既婚者の元彼から1年ぶりにLINEが来た44歳バツイチ女性。LINEのやり取りはしても、会ってくれない彼の心理を佑雪さんがわかりやすく解説します!

【クラブ佑雪】vol. 177

「LINEはするけど会おうとしない元カレの気持ちは?」

LINE 元彼 男性心理 

私はバツイチで、4年半既婚男性とお付き合いしていて、いつかは結婚しようと言っていましたが、喧嘩別れしました。1年後の私の誕生日に、おめでとうLINEが届いたので、ありがとうと返事はしましたが、それっきりでした。それから半年後、コロナの心配で私から大丈夫? と初めて連絡をしました。返事がきて、今日まで1か月半くらいLINEを送って返事がくるやりとりをしています。返事はあったりなかったり。それで思いきって「今週会いたいです」と送りましたが、既読スルーです。


友だちからは、昔の付き合いみたいに結婚を考えて付き合うのが重いから考えてるんじゃない? と言われて、今はそんな結婚を意識して付き合おうとは思っていませんが、会ってそういう話になったら言おうと思っていて。 LINEのやりとりはするけど、会うのはちょっとっていうのは、どういう気持ちなんでしょうか。何も言ってくれないからまったく気持ちがわからなくて。


北海道出張でやっと今から帰れるっていう写メ付きのLINEだったり、 明日車の運転教えてって送ったのを次の日に、昨日は連絡できなくてごめん。痛風発症して、とその写メを送ってきたりしていたので、少しは気持ちはあるのかなって思っていたのですが。彼の心理を教えてください。よろしくお願いします。

(あや 44歳バツイチ 会社員)

気持ちなんて、聞かなくてもわかる!

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わたくし、元外交官で作家の佐藤優さんの著作が大好きなんですね。で、外交官のお仕事のひとつに、世界情勢に関わる情報をとってくるというのがあって。そのために重要人物と接触したり、自分専用のスパイを育てたり、いろいろするらしいんですが、ほとんどの情報は新聞に出てるものだっていうんですよ。新聞に出てる、誰にでも開かれた情報の点と点をつないでいくと、わかる人だけわかる、特別な情報が浮かび上がってくるんだって。そういうことが書かれているんです。

これ、扱うイシューが世界情勢から恋愛に変わっても同じなんですよね。「彼の気持ちがわからない」って、みなさんおっしゃるんですが、ほとんどの情報=彼の気持ちはすでにあらゆる場面で発信されているんですよ。その点と点を結んで、読み解くだけ! すごく簡単なんです。

今回のお相手のお気持ちをひとつずつ説明申し上げますと。

「1年後の私の誕生日に、おめでとうLINEが届いたので、ありがとうと返事はしましたが、それっきりでした」

これは、確認LINEです。男というのはいつだって寂しがり屋、モテたがり屋なんです。女性というのは物心ついた頃から、異性の視線にさらされていることを自覚しながら生きてます。ミニスカートから伸びた足、電車の吊り革を掴んだノースリーブの無防備な脇など、見られ続けてきて、注目されること自体がめんどくさかったりしながら生きているわけです。

一方、多くの男はそんな風に視線を浴びません。それが羨ましいくらいですが、当の男は誰の目にも止まらず生きていることに寂しさを覚えているのです。

ご相談者さまのお相手はあるときふと「オレ、今、誰からも忘れ去られてしまってるのかな」と寂しくなったんでしょうね。で、元カノにLINEを送ってしまった。そしたら「ありがとう」ってプラスの言葉が返ってきてホッとした。で、「あ、オレ忘れ去られてないし、元カノからも嫌われてないみたい」って満足しちゃったんですね。

そう、それだけで十分という気持ち。また、付き合うとかはめんどくさいからありえないけど、ということだったんですね。誕生日を祝う言葉は嬉しかったでしょうが、今回は素直に「それっきりでした」という部分を、情報としてきっちり心に留めたいですね。

そして、今度はご相談者さまから「大丈夫?」とやさしいメッセージがやってきたと。「あーオレはもう許されてるんだ。よかった〜」ということで、返事には応じていたんです。自分も寂しいし。元カノとのやりとりは暇つぶしにちょうどいい。ほかにそんな風に相手してくれる人もいないし。それがちょうど気楽でよかったところに「会いたい」LINEがきて既読スルー。こちらも「既読スルー」に力点を置くのがデキるインテリジェンス・オフィサーですかね。

彼からすると、4年もの付き合いで「結婚したいね」の嘘(嘘だとちゃんと認識しましょうね)をこれ以上は突き通せないっていうことなんでしょう。また、コロナの状況で万が一にもご相談者から感染したり、濃厚接触者になったりすると家族にバレるかもしれないとか、そういうこともあるでしょう。

分析結果をまとめると「元カノからほんのりモテているのは嬉しいけれど、LINE以上の労力を割く気はまったくナシ。だって疲れるから」という感じですかね。ちなみに男性は好きな女性から思われていたら、必ず積極的にアプローチしてきます。必ずです。このことも覚えておいていただけましたら、幸いです。


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藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)
元リアル銀座のクラブのホステスを経て、WEB上の銀座『クラブ佑雪』オーナーママ。占い師・開運アドバイザー。著書に『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。WEBサイト『TABI LABO』で「「今、ツラい」が自由になる! 12星座占い」連載中。


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