他の男と寝ろよ…彼女を傷つけるしかなかった「男の切ない苦悩」 #89

文・藤島佑雪 イラスト・小迎裕美子 — 2019.5.20
銀座のマガジンハウス6階、anan編集部の片隅に『クラブ佑雪』が開店。人生相談で有名な当クラブのママ、藤島佑雪さんが迷えるみなさんのお悩みにお答えします。今回は、体を許した初めての彼に、衝撃的な言葉を言われ、付き合いが続いているいまでも、忘れられずに悩んでいる女子22歳。佑雪さんが、大人の女らしい「男との向き合い方」を伝授します!

【クラブ佑雪】vol. 89

「彼から、過去の女性とのコトを聞かされて苦しいです」

付き合って2年近く、同棲している彼氏がいますが、付き合ったばかりの頃に言われた言葉をいまだに許せません。私の経験人数は今の彼氏ひとり。一方、彼は女性経験豊富で、軽く20人は超えているそうです。しかも毎日のように元カノや抱いた女の話を聞かされ、軽いトラウマになってます。行為も3週間に1回程度だったので、それも不満でした。

彼は場所がないことを理由にしていましたが、その割に元カノと車や外でヤったと嬉しそうに話していました。行為を覚えさせるだけ覚えさせて手に入ったらしてくれない、初めてなんか捧げるんじゃなかったと後悔の毎日でした。 「昔の彼女と生でヤったのは最高だった」 「俺を満足させたのは数年前に1回ヤった女だけ」 そんなことを言われ続け、ある日私が爆発しました。

どうして私とはしてくれないの的なことを言った気がするのですが、そこで言われたひと言が、いまだに許せないのです。 「そんなにヤリたいならほかの男とヤればいいじゃん」

私は生半可な気持ちで処女を捧げたわけじゃないし、彼と付き合う前だって機会はいくらでもありました。それでもいつも守ってきて、この人ならいいかなと思って捧げたらこのザマです。前の彼氏も5年付き合って一切なにもしてこなかったし、なにか私に非があるのかなと思って何も言えませんでした。 最近はそんなこと一切ないし、行為も普通にあるのですが、どうしても当初の仕打ちが忘れられなくて苦しいです。 あんなことを忘れてよい関係を築きたいです。

(きな 22歳 サービス業)

彼が放った強い言葉には、裏があります!

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おそらくですよ、わたくしの女の勘と霊感からして、彼が昔の女性関係の自慢をしていた時期って「勃ちにくかった」んだと思いますよ。かつて、わたくしたちホステスの間では「セックス自慢をするお客さまは、口説いてこない」というのがセオリーになっていたんですよね。

特に巨根自慢をする方なんかは絶対に口説いてきません。というか、そんな度胸ないから、堂々と本当か嘘か確かめようのないことを吹いてくるんです。それにもし、本当にすることになったら、誇大広告がバレちゃいますしね。逆にそういうことに遠慮がちだったり、控えめな方は口説く気満々!

彼の場合、ご相談者さまとお付き合いされていますから、本来「しなくてはいけない」義務を感じているわけです。でも、なんらかの事情でデキない、勃たない。でも、ご相談者さまをつなぎとめるためにセックスアピールはしないといけないと彼なりに思っている。その結果が情けない話ですが、「昔の」「性豪伝説」アピールになってしまってたんですね、きっと。

男は、というかご相談者さまの彼はバカなので、そんなこと言ったらお相手がイヤな思いをするということには思い至らないんです。なによりも自分の不能を悟られないようにすることが大事だし、そのためには過去の伝説を引っ張り出して「すごぉ〜い」と思ってもらわないといけない! っていう考えになっちゃってるんですよね。本当に頭悪いですよね〜。

で、できないという最大の弱点を突かれてどうしようもなくなったと。窮地に追い込まれた発言が「そんなにヤリたいならほかの男とヤればいいじゃん」だったのです。かわいそうですよね。泣けてきます。

今、現在、一緒にいて楽しいんでしょ? であるならば、今の彼を見てあげればいいと思います。過去は、そういうダメなこともあるということで心の中でそっと許して、お互い成長しながら、お付き合いを続けていけば、すてきな二人になれるような気もしますが、どうでしょう?

※ お悩み募集しています。お気軽ににどうぞ!
銀座『クラブ佑雪』

藤島佑雪(ふじしま ゆうせつ)
元リアル銀座のクラブのホステスを経て、WEB上の銀座『クラブ佑雪』オーナーママ。占い師・開運アドバイザー。著書に『元銀座ホステスが教える強運!美女になる方法』(文藝春秋社刊)。WEBサイト『TABI LABO』で「「今、ツラい」が自由になる! 12星座占い」、『食ベログマガジン』で『出世ごはん』の連載中。


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