いいね4万超え!「ショートがショートケーキのケーキ」作者による作り方秘話
【トンツカタンお抹茶のバズらせフード】 #2「ショートがショートケーキのケーキ」
スポンジは腕がぶっ壊れそうになってから
今回、作るのは「ショートケーキ」です。ショートケーキは、なんか爽やかだし、見た目もキュート。春にぴったりなスイーツです。卒業式や入学式などのイベントもあるので食べる機会もありますよね。
まずは、スポンジケーキを焼きます。スポンジから焼くんですか? ですって。焼きますよ。だって、スポンジケーキを焼いたこと一回もないですもの。挑戦させてください。春だし。
とは、言ったものの。スポンジケーキって、めちゃくちゃ大変なんです! あんなにフワっとしてるのに、あいつは努力の結晶なんです。何が大変なのかと言いますと、とにかく最初の工程。全卵2個にグラニュー糖を入れて、ひたすらかくはんして泡立てるという工程が、腕と脳みそがおかしくなりそうなほど、しんどいんです。
ここで、なにかに気づいた人ありがとうございます。そうなんです。ぼく、電動の泡立て器を持っていないんです。だから、全部手動でやりました。腕がおかしくなりそうになるのに耐えながら泡立てました、白身を分離したメレンゲではなく、共立てで仕上げました。そして、粉を混ぜて、型に流して、オーブンで焼きあげます。焼き上がりのブザーが鳴り、扉を開けてオーブンの中を覗いた時、絶望しました。全然、膨らんでないんです。感情をぶちまけたくなるのをなんとか抑え込み、気を取り直して最初の工程から作り直します。
失敗から分析して、どうやら泡立てが足りないということがわかりました。腕を少し休ませたら、混ぜる、焼くを繰り返しました。最後のほうは、もうこれで俺の腕が終わってもいい、だから、ありったけを。と決死の覚悟で挑みました。そして、魂を込めた5回目の挑戦でようやく成功しました。もし、手動で共立てる人には、「腕がぶっ壊れそうになってからが勝負。頭がおかしくなりそうになった先に共立てはある」というアドバイスを送りたいと思います。あの、本当に電動がオススメです。
冷凍室に眠るスポンジケーキの亡霊たち。
ティラミスの上って土みたいだな
ということで、次はショートケーキに欠かせないホイップクリームを作っていきます。もちろん手動で泡立てていきます。はい、半分くらいの時間で完成しました。どうやら、ぼくは戦いの中で強くなるタイプっぽいです。
さぁ、あとはデコレーションしてショートケーキを作っていきたいんですが、ここからがバズらせポイント。シンプルなショートケーキだと、どうしてもぼくの技量じゃTwitterのタイムラインでは戦うことができません。アイデアをちょい足しして戦闘力を上げてバズりに近づけていきましょう。
ひらめきました。ショート(野球のポジション)を守るショートケーキというのはいかがでしょうか。
えぇ、ダジャレですよ。でも、いいんです。これくらいキャッチャーなほうが。と自分に言い聞かせて、できあがり予想図ををイラストにしてみます。ホールケーキを4等分した時にできる扇型が野球場として表現できる。以前からティラミスの上って土みたいだなと思っていたので、その手法でココアパウダーで表現する。芝の部分は抹茶で表現できる。そして、ショートの位置には、小さいショートケーキを置けば完成。あれ? 待てよ。小さいショートケーキ? もう一回作るってことですか。まぁ、とりあえずめんどくさいことは後回しにして、デコレーションしていきましょう。
できあがり予想図(イラスト/お抹茶)。
きれいにできました。ココアパウダーと抹茶が思ったより再現度がありました。小さいショートケーキは失敗したスポンジを活用して作って一旦、完成としましたが、翌日、急に納得いかなくなり、作り直しました。寝るって大事です。さぁ! あとは、写真に収めてツイートするだけです!
ショートの守備位置にショートケーキを置いたら、できあがり!
「の」が「が」に変わるだけで印象が違う
まずはまずは「ショートショートケーキ」と「ショート」というあまり語らないスタイルの二つで悩みました。カッコいいけど少し難解なのではと思い、わかりやすさを重視した「ショートを守るショートケーキ」という選択肢を加え、2日間かけて真剣に考えました。そして、最終的に落ち着いたのが難解とわかりやすさのちょうど中間「ショートのショートケーキ」という文章でした。
製作工程を動画にしました(動画制作/お抹茶)
さぁ、あとはツイートボタンを押すだけです。とはいえ、ツイートしたいタイミングまでまだ時間もある。はやる気持ちを抑え、念には念をということで他の人の意見も聞くことにしました。たまたまライブの楽屋にいた「なかよし」の後藤さん、「真空ジェシカ」のガクさんに文章について相談してみると、二人とも揃って「ショートがショートケーキのケーキ」にしたほうが、わかりやすさがさらに出るのでは。というアドバイスをくれました。
たしかに「の」が「が」に変わるだけで印象が違います。ただ自分の中ではひとつの文章に「の」が続くという見た目の美しさも感じていたので、葛藤しました。「の」なのか「が」なのか。僕は二人を信じて「が」を採用することにしました。「我」を捨て「が」を取り入れたのです。やかましいですね。
ショートがショートケーキのケーキを作りました。応援してください。 pic.twitter.com/xubN6eAwG7
— トンツカタン お抹茶 (@OMACYATTT) March 19, 2021
バズりました。ショートがショートケーキのケーキは4万を超える「いいね」をいただきました。ありがとうございます。正直言って、バズるんかいとは思いましたが、嬉しかったのは、事実です。野球を題材にしたスイーツでまさか、仲間を信じて良かった。という球児のような感想があふれるとは思いませんでした。
カットする前のケーキ。マウンドの土具合を見てください。
文・トンツカタンお抹茶(おまっちゃ)
芸人(生年月日:不明)プロダクション人力舎所属のトリオ芸人「トンツカタン」のボケ担当。2020年8月に本名からお抹茶への改名を機に生年月日が非公開となる。本名は菅原。年齢は31歳。
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