文/のぞみ
整理収納アドバイザーが手放してよかったもの
整理収納アドバイザーである筆者は、子どもの成長や暮らしの変化に合わせて家具や家電、インテリアなどの持ち物を何度も何度も見直してきました。その中で、手放してみても困らなかったもの、手放してよかったもの4つをご紹介します。
1.マット類を敷かない
トイレマット、キッチンマット、玄関マット、バスマットをすべて敷かないようにしました。なぜなら、マット類には「洋服と別に洗濯したい」「大きく厚手で乾きにくい」という不満を感じていたからです。ホコリや汚れをずっと溜めているようで不衛生さも拭えなかったので、全部なくしました。
お風呂場ではフェイスタオルを一枚敷いて毎日洗濯し、キッチンは透明なマットを敷いて油汚れを防いでいます。毎回洗う手間がかかる布製のマットをすべてやめることで、より掃除がしやすくなり、清潔でスッキリとしたお部屋を保つことができています。
2.各部屋にゴミ箱を置かない
リビングや洗面所など、各部屋にゴミ箱を置くことをやめました。複数のゴミ箱があると、各部屋をまわってゴミを回収し、それぞれのゴミ箱に合わせたサイズのゴミ袋を用意し交換する必要があり、毎週とても手間に感じていました。
今は、キッチンに大きな分別用ゴミ箱を1つ、2つの子ども部屋にミニゴミ箱をそれぞれ1つだけ置いています。リビングと洗面所はキッチンと近いので、そこで出たゴミはキッチンのゴミ箱へ捨てにいきます。
ゴミ箱を1か所に集約しゴミの回収をなくし、子ども部屋のゴミ箱は子どもにゴミの回収と交換させることで、小さなことですが“ゴミ箱の管理”という余計な家事を減らせました。
3.掃除機を複数持たない
同じ用途、または似た用途の家電を複数持たないようにしました。今年の初めまで掃除機を2台所有し、毎日の掃除は紙パック式の普通の掃除機、ちょっと使いたい時は紙パック式のスティックタイプと使い分けていました。
スティックタイプのバッテリーが弱くなり買い替えを悩んでいたとき、「紙パックをやめて、サイクロン式のコードレス掃除機に買い替えてみようよ」という夫からの提案で、思い切って2台を処分し、1台のコードレス掃除機に買い替えることにしました。
サイクロン式にすることで2種類の紙パックを用意する手間を減らせます。さらに、軽くて操作性の良いコードレス掃除機を使うことで、より手軽に毎日の掃除に取り掛かりやすくなりました。
4.大きな本棚を置くのをやめた
リビングの大きな本棚を処分しました。大容量の本棚はたくさんの本を収められるので、一見お部屋がスッキリ片付いているように見えます。しかし、その分部屋の床面積は狭くなり、高さがあるため圧迫感を感じ、さらに地震の際に転倒する危険性もありました。
そこで、あえて背の低い開き戸の本棚へ買い替えました。容量が小さくなった分、本当に読み返したい本や今必要な本を厳選することもできました。また、子どもがお気に入りの本を手に取りやすくなるよう本の配置も変えました。
本棚は縦にも横にもパンパンに詰め込むよりも、新しい本を買ったらすぐに整理できるくらいのスペースを確保しておく方が、読書を楽しむための気持ちの余裕もできました。
日常の生活でちょっとした困りごとや不満があっても、「今まで使っていたから」「たくさんあった方が便利かも」との思いで、家にあるものをなかなか手放せないこともありますよね。
しかし、同じ用途のものや家の中で多くの面積をしめているものを一つずつ減らしてみたり、一旦片付けて使わないようにすると“持たない暮らし”を体験することができます。
すると、今までの手間の多さや面倒くささが少しずつ減っていき、暮らしをとても軽やかに感じられます。ものの管理で疲れない、余白のあるちょっと少なめの暮らしを目指して、ぜひお家の中の見直しをしてみてくださいね。