田代 わこ

波乱すぎ!ヴェルサイユ宮殿監修の 『マリー・アントワネット展』でたどる王妃の人生

2017.1.12
今回ピックアップするのは、話題沸騰中の『マリー・アントワネット展』です。あのヴェルサイユ宮殿が監修したという本展では、肖像画やインテリアなど華やかな作品が勢揃い。さらに、女子の心をわしづかみにする王妃の部屋も登場! その波乱すぎる人生をアートでたどる人気の展覧会、さっそくご案内します。

『ヴェルサイユ宮殿《監修》 マリー・アントワネット展』

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【女子的アートナビ】vol. 51

六本木ヒルズ52階、森アーツセンターギャラリーで開かれているこの展覧会では、ヴェルサイユ宮殿が所蔵する絵画作品や工芸、家具調度品など約200点を紹介。マリー・アントワネットお気に入りのエレガントな部屋も再現され、王妃のドラマチックな人生をたっぷり体感できます。

マリー・アントワネットって?

1755年、子だくさんで知られるオーストリア大公マリア・テレジアの15番目の子として生まれたのが、マリー・アントワネット。末娘のため、結構のびのびと育てられたようです。

14歳でウィーンからヴェルサイユへ嫁ぎ、その後、夫のルイ16世が国王に即位。19歳でフランス王妃となった彼女は、待望の跡継ぎにも恵まれ、華やかな宮廷生活を送ります。しかし、1789年にフランス革命がはじまると、国王一家は捕らわれの身となり、ルイ16世は1793年に処刑。同じ年、王妃も37歳の若さでギロチンにかけられました。

顔も髪も盛りすぎ?!

悲劇のヒロインとして語られることも多いマリー・アントワネットですが、実際どんな人だったのでしょう? 肖像画を見ると、その一面がわかるかもしれません。

まずは、本展のメインビジュアルにもなっている作品《フランス王妃マリー・アントワネット》をチェック。制作者は、ヴィジェ・ル・ブランとその工房です。

王妃は、女性画家のヴィジェ・ル・ブランをとても気に入り、自分の肖像画を何枚も描かせていました。この画家は、結構 “盛る” のが上手。分厚い下唇など王妃が気にしていた顔の欠点を目立たせないように気を配り、美しく仕上げたそうです。

また、当時のファッションリーダーとしても注目されていた王妃は、最先端のドレスを身に着け、ヘアスタイルにも相当こだわっていました。羽飾りや真珠、花などをてんこ盛りにした奇抜な髪型も生み出し、セレブの間で流行したそうです。

ステキ☆ 王妃のお部屋

続いてご紹介したいのが、王妃お気に入りのお部屋。当時の空間が原寸大で再現されています。

華やかな生活を送っていたので、部屋もキラキラしているのかと思いましたが、意外にシンプル。プライベートな空間はリラックスできる雰囲気にしたい、という王妃の希望があったようです。とはいえ、ベッドもテーブルもマホガニーを素材とした高級品。どれもため息が出るほどエレガントです。

最後は断頭台へ…

本展の前半では、肖像画や美術工芸品など美しいコレクションが続きますが、後半になると雰囲気が一変。民衆がバスティーユ監獄を占領している絵や、国王や王妃を中傷する風刺画、マリー・アントワネットが処刑台に連行される様子を描いた作品も登場します。

断頭台に向かう途中、民衆からひどい言葉を浴びせられても毅然としていたという王妃。死刑執行の直前に綴った最期の手紙(複写)も展示されていたのですが、そこには「哀れな子どもたちを残していくことだけが心残り……」との記述があり、胸が熱くなりました。

映画や演劇、漫画などで一定のイメージができているマリー・アントワネットですが、この展覧会で新しい姿が見えてくるかもしれません。

ショップも充実♪

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王妃の人生を味わったあとは、ミュージアムショップへGo! 展覧会限定のオリジナルグッズが揃っています。

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マリー・アントワネット関連の本も充実。昭和の女子たちをとりこにした “ベルばら” もあります!

リラックマとコラボしたかわいいグッズも登場!
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女の子たちが夢中になれる展覧会は、2月26日まで。

※作品写真の掲載は、展覧会期間中のみとなっています。

Information

会期:~ 2月26日(日)※会期中無休
時間:10:00 ~ 20:00(火曜日は17:00まで) ※入館は30分前まで
会場:森アーツセンターギャラリー
料金:一般 1,800円/大学生・高校生 1,200円/中学生・小学生 600円

http://www.ntv.co.jp/marie/