【あの子のファンデも!】ミネラルファンデーションって、お肌に本当にイイ?
ミネラルって何?
【オーガニック美人塾】vol.9
まず、ミネラルとは何か。
一般的な定義としては、地球上に存在する元素のうち、水素、炭素、窒素、酸素を除いたものを、ミネラルと言います。およそ100種類ある元素の中で、人の体の中に存在し、栄養素として欠かせないことがわかっているミネラルは約16種類(※1)あります。
ミネラルは無機質ともいわれ、カルシウム、鉄、ナトリウムなどがあり、骨などの体の組織を構成したり、体の調子を整えたりする働きがある大切なものです。栄養素として欠かせないミネラルですが、人の体の中では作ることができないので、食べ物からとる必要があります。
※1
ナトリウム・マグネシウム・リン・イオウ・塩素・カリウム・カルシウム・クロム・マンガン・鉄・コバルト・銅・亜鉛・セレン・モリブデン・ヨウ素(イオウ・塩素・コバルト以外は厚生労働省が摂取基準を決めている)
ミネラルはどこに存在するの?
先ほど、食べ物から取る必要があるとご説明しましたが、実際に何に含まれているかというと、主に “土の中” に存在しています。それがイオン化し水に溶け込んだり、植物が吸収したりし、我々人間の口に入るという流れになっています。
その土に含まれる成分によって、水に溶け込んだミネラルは量や種類が異なります。ミネラルウォーターは、土壌に含まれるミネラル成分がイオン化して溶け出すことによって作られるため、土によって量や種類が異なります。例えば、ヨーロッパの水に多い硬水。日本とは違い、国土が広く地層に接する時間が長いことが、硬水を生み出す要因のひとつとされています。また、誤解を受けやすいのですが、全成分表示でよく見かけるミネラルオイル。鉱物油という意味であり、水に溶ける性質を持つミネラルは含まれていません。
化粧品のミネラルとは?
それでは次に、化粧品でよく用いられるミネラル成分(※2)について。
化粧品のミネラル成分とは、主にメイク品に用いる天然の粘土鉱物から取れた無機物を含む粉体を指します。これらの成分は、普通の土壌の中にも含まれますが、化粧品の原料として用いるには、純度の高い鉱石から採取されています。
パウダリーファンデーションは、ベビーパウダーのようなベースの粉に赤、黄、黒などの濃い色の粉と紫外線反射効果のある粉を混ぜたようなものだとイメージすると分かりやすいと思います。そこに、商品によって違いますが、パール顔料を加えたりする事で、艶感やキラキラ感などを出したりします。また、それらをプレスして固めるとプレストパウダーになります。
パウダリー製品でミネラル成分を主体とした場合のメリットは、次のようなものが挙げられます。
・自然な色合いを出す
・吸収剤を使わず紫外線を防御
・ソフトフォーカス
・皮脂吸収
・刺激が少なく、肌になじみやすい
・石けんなどで簡単に落とせる
また、下記のようなデメリットがあります。
・色のバリエーションが少ない
・なめらかな質感を調整しにくい
・鮮やかさに欠け、くすみが発生しやすい
実は、先ほどご紹介した用途や効果を持つ原料を、ミネラル以外の石油合成品にして、より良い質感のものを作る事も可能です。ですが人の体に使うものだからこそ、人の体に馴染みやすい天然素材や、その原料に対してこだわり抜いて作られた化粧品を選ぶ人も増えてきているようです。ミネラルファンデーション人気の理由がわかりますね。メリット、デメリットをふまえて、自分に合ったものを使っていきましょう。
※2
体質顔料・・・基材(ベースの粉)、ソフトフォーカス、皮脂吸収に使われ、タルク、カオリン、マイカ、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、硫酸バリウムなどと表示される
着色顔料・・・色つけに使われ、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、群青、紺青などと表示される
紫外線反射剤・・・SPF/PA付与に使われ、酸化チタン、酸化亜鉛などと表示される
パール顔料・・・色調補正に使われ、雲母チタンなどと表示される
金属石けん・・・形成剤(プレストパウダーを固める)として使われ、ステアリン酸Mg、Ca、Alやミリスチン酸Znなどと表示される