濱田 文恵

基礎代謝が上がる! 気づいた時にできる「楽ちん簡単習慣」

2022.4.10
長く続いた寒い日々がようやく幕を閉じて、日差しの暖かい春がやってきました! 春といえば、日に日に薄着になるため、冬のあいだに溜め込んでしまったぜい肉たちが露わになる怖い季節でもありますね。急いでダイエットするにも、一度体についたぜい肉は簡単には落ちません。そこで、手っ取り早く手を出してしまうのが、「糖質ダイエット」。きちんとした専門家のもとで行えればいいのですが、ほとんどの方が自己流で行ってしまうので、思うように痩せられなかったり、糖質ダイエットをやめた途端にリバウンドして太りやすい体になったりと…。失敗の声をよく耳にします。 今回は、間違いがちな糖質ダイエットについてお話ししたいと思います。

本当に怖い糖質ダイエットの罠

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【STOP! 大間違い美容】

そもそも糖質とは、三大栄養素のひとつで、“炭水化物”を指し、おもに白米やパスタ、かぼちゃ、とうもろこしなどが含まれます。

糖質が、三大栄養素と言われる理由は、体のエネルギー源になり、生命維持や成長のために使われるからです。そのため、ダイエット目的の「糖質ダイエット」は、正しく行わないとただ単に体にとって必要不可欠な栄養素を奪うことになるわけです。
結果的に、痩せられないだけでなく体調を崩したり、美容面で言えば肌トラブルの原因にもなります。

エネルギー不足による体調不良

糖質ダイエットを行うことで、体は活動をするためのエネルギー源がなくなってしまいます。次第に血糖値が下がり、体は“低血糖状態”に……。

私たちの体は「低血糖状態」になると、脳の血流が悪くなるので、眠くなったり、頭が痛くなったり、その他ふらつき、動悸、慢性疲労などの体調不良を引き起こしてしまうわけです。

糖質不足による肌荒れ

糖質ダイエットにより、糖質が急激に不足すると、体は代わりに筋肉の構成要素であるタンパク質を分解し、エネルギー源として使い始めます。

ここで注目したいのが、肌のおもな構成要素が「タンパク質」だということ。

もともと、肌のために使われるはずだった「タンパク質」が、エネルギー源として糖質の代わりに使われてしまうと何が起こるでしょう。
当然タンパク質不足が起こりますよね。

タンパク質が不足した肌は、ターンオーバーが乱れ、表皮層では乾燥が、真皮層ではシワやたるみを引き起こしてしまうことも。

タンパク質不足への連鎖で太りやすい体に

タンパク質が不足するので、余分な脂肪を燃焼してくれる筋肉の量も減り、基礎代謝の低い体になってしまいます。基礎代謝が高ければ高いほど、食べても筋肉が燃焼してくれるので、基礎代謝が低くなってしまえば、たちまち太りやすい体に……。

いかがでしょうか? 間違った糖質ダイエットが、いかに怖いか、体感していただけたでしょうか?

もう糖質ダイエットに頼らない! 健康的な痩せ方

1. 朝ごはんと夜ごはんの比率を変えてみる

朝ごはんを抜くと、1日の必要カロリー量を体は補おうと、頭は食べることへの満足感を満たそうとして、高カロリーになりがちな夜ごはんをたくさん摂ってしまいがちです。また朝ごはんを抜くと、一日の消費カロリーは減ってしまうので、太りやすい体につながってしまいます。つい抜かしてしまいがちな朝ごはんですが、実はしっかり食べることが痩せることにつながっているのですよ。

2. 筋肉をつけて「基礎代謝」をあげる

基礎代謝とは、簡単に言えば“何もしなくても生きているだけで消費する最低限のエネルギー”のこと。筋肉量が多ければ多いほど基礎代謝は上がるので、全身の筋肉をつけて活動時のエネルギー消費量を増やすことが大切です!

とはいえ、「急に筋トレなんて大変そう……」という方もいると思うので、最後に今回は簡単にできるエクササイズをご紹介しますね。

今すぐに始められる! 簡単エクササイズ

1.  場所を選ばない! 気づいた時には“かかと上げ”の習慣を

専門的にはカーフレイズと呼ばれるエクササイズなのですが、日本語で言えば“かかと上げ”のこと。場所を選ばず気軽に行えるので、お仕事や家事の合間など、気づいた時に行ってみるなど習慣化するといいですよ。

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【かかと上げの方法】
1. 足を肩幅に開きます。
2. 前傾姿勢で爪先立ちを30秒行い、かかとを下ろします。
これを30回行うだけ。

ふくらはぎの筋肉が鍛えられるので、下半身の血流が促進され、筋肉量を増やすだけでなく、冷えやむくみのリセットにも期待できます。

2. 体の芯を鍛えて太りにくい体に。

体幹トレーニングの基本姿勢であるプランク運動です。腹筋だけではなく背筋など体全体のバランスを鍛えることで、全身の引き締めに効果的です。体全体の重さを体幹で支えるので、キツイ方は短い時間から徐々に慣らしていきましょう!

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【プランク運動の方法】
1. うつ伏せになり、肩の真下に両肘をつく
2. ゆっくりと二の腕から体を持ち上げ、頭と背中、お尻が一直線の高さになるようキープ。(初めは10秒、徐々に30〜60秒キープしてみましょう)

今回は、糖質ダイエットの罠について、少し怖いお話しをさせていただきました。ただ糖質を抜けばいいと思っている方が多いダイエット方法ですが、実は素人には難しいダイエット方法なのです。ぜひとも、糖質ダイエットに頼らず、今回ご紹介したようなエクササイズも取り入れて、ヘルシーで美しいカラダを取り戻しましょう!

濱田文恵 プロフィール
ニキビ肌をセルフで克服した経験から、毎日のスキンケアに自身のルーツである東洋と西洋を組み合わせた独自の美養法を提唱する日中美容研究家として活躍中。一般社団法人日本セルフ美容協会
の代表理事でもある。

©Yulia Naumenko/Getty Images