田代 わこ

豪華すぎ! ルノワールやピカソの名画をイッキ見できる話題の展覧会

2021.9.27
東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで『ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス』が開かれています。本展では、日本屈指の人気を誇る箱根のポーラ美術館から、選りすぐりのフランス絵画74点が集結。内覧会で取材した会場の様子をレポートします!

ポーラ美術館とは?

【女子的アートナビ】vol. 222

箱根の国立公園内に位置するポーラ美術館は、自然に囲まれた美しい環境のなかで本格アートを楽しめる人気の美術館。フランス印象派をはじめとした西洋絵画を中心に、現代絵画や化粧道具など約10,000点もの作品を所蔵しています。

今回の展覧会では、ポーラ美術館のコレクションより印象派からエコール・ド・パリの時代(19世紀後半から20世紀初頭)にフランスで活躍した人気画家たちの作品が集結。モネ、ルノワール、ピカソ、シャガールなど巨匠の名画を一気に見ることができる貴重な機会です。

「甘美なるフランス」の意味は?

展覧会のタイトルにある「甘美なるフランス」には、どんな意味が込められているのでしょう?

Bunkamura ザ・ミュージアム上席学芸員の宮澤政男さんによると、「甘美なるフランス」という言葉は11世紀後半、フランス最古の叙事詩に出てくる表現で、その後ルイ14世の時代にも使われたもので、要はフランス人が自国を「良い国・ステキな国」と自慢する言葉であるとのこと。

19世紀になると、整備されて美しくなったパリには多くの画家が集まり、芸術作品も次々と誕生。芸術文化だけでなく、女性の化粧道具なども発展し、ファッションの中心地にもなっていきます。「甘美なるフランス」という言葉で、さまざまな作品がひとつの考え方につながることから、本展のタイトルとなったそうです。

アートに合わせた化粧道具も必見!

この展覧会の見どころは、人気画家の描いた豪華な名画の数々。例えば、メインビジュアルにもなっているルノワールの《レースの帽子の少女》は、頬を赤く染めた少女の甘美な表情が魅力的で、白い帽子とドレスの描写もとても美しいです。

さらに注目したいのは、絵画の横に飾られている化粧道具。ポーラ美術館では、古今東西の化粧道具を収集しているので、会場にも絵の雰囲気に合った美しい作品が展示されています。化粧品を扱うポーラならではの化粧道具コレクションも、ぜひじっくりご覧ください。

甘美な雰囲気を味わって!

本展では、「甘美なるフランス」の雰囲気を味わえるよう、会場デザインも工夫されています。

大邸宅に絵が飾られているイメージでゴージャスな壁紙が使用され、そのほかの壁面も優しいパステルカラーで構成。この空間にいるだけで、フランスの優雅な雰囲気を体感できます。

なお、展覧会の会期中、Bunkamura館内のレストラン「ドゥ マゴ パリ」や、近くの「ラデュレ 渋谷松濤店」などでコラボレーション企画も実施されています。ぜひ、食やアートでフランスの空気を味わってみてください。

Information

会期    : ~11月23日(火・祝) ※9/28(火)、10/26(火)は休館
会場    :Bunkamura ザ・ミュージアム
開館時間  : 10:00-18:00(入館は17:30まで) 毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)※金・土の夜間開館につきましては、状況により変更になる可能性もあります。
観覧料   :一般¥1,700、大学生・高校生¥ 1,000、中学・小学生¥ 700

ウェブサイト: https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/21_pola/ 
※最新情報は、美術館のウェブサイトをご確認ください。