オープニングは宮崎駿展…! “建築界のノーベル賞”受賞のスター建築家による博物館の全貌
クール! 浮いている博物館
【女子的アートナビ】vol. 197
まずは、アカデミー映画博物館の外観からご紹介。
博物館はロサンゼルスの中心地にある広大な敷地内に、2つの建物で構成されています。ひとつは、1939年建築のビルを修復したもので、もうひとつはガラスとコンクリートからなる球形の建築物。設計者は、「建築界のノーベル賞」と呼ばれるプリツカー賞を受賞した建築家、レンゾ・ピアノ氏です。
特に目を引くのが、球形の建築物。コンクリートなのに地上からほぼ浮いています!
内覧会では、ピアノ氏がこの建物について「地上に浮かせて下に広場をつくった点を気に入っている」とコメント。上部には重そうなガラスドームも乗っていますが、これらは薄板状の特注強化ガラスを使っているとのこと。さすがクールで斬新な設計です。
オープニングを飾るのは…『宮崎駿展』!
アカデミー映画博物館のコンセプトは、「映画の芸術と科学に特化した世界最高の施設」。単なる博物館ではなく、映画製作について体験したり学んだりできる、さまざまなプログラムが用意されています。
例えば、没入型常設展『映画の物語(Stories of Cinema)』では、映画のきらびやかな歴史を紹介。脚本や衣装デザイン、特殊効果や演出など、映画製作の舞台裏についても深く知ることができます。
また、常設展示のほかにも、さまざまな企画展が予定されています。
9月のオープニングを飾る企画展は『宮崎駿展』。宮崎監督の全作品が日本語音声英語字幕付き、および英語吹替版で上映されるほか、絵コンテや背景画、セル画なども展示されます。
作品のワンシーンを大規模上映したり、登場人物やストーリーが変容していく様子を体験できるインスタレーションがあったりと、同博物館ならではの工夫された展示空間が用意される予定。宮崎作品の世界にどっぷりとつかれそうです。
4月からバーチャル・プログラムがスタート!
アカデミー映画博物館では、9月のオープニングに先駆けて、4月からプレ・オープニング・プログラムがはじまります。
例えば、4月22日のイベント『Breaking the Oscars® Ceiling(オスカーの天井を破る)』では、オスカー受賞者のなかでも特に偉業を成し遂げた女性たち、俳優のソフィア・ローレンさんやウーピー・ゴールドバーグさんなど4名が登場します。
また、4月25日に予定されている第93回アカデミー賞授賞式にあわせ、同博物館のサイトでオンライン対談や映画上映、教育プログラムも実施されます。
現地にはなかなか行けませんが、オンラインなら気軽に見ることができそうです。まずはぜひ、博物館の公式サイトをチェックしてみてくださいね。
Information
アカデミー映画博物館公式サイト: http://www.academymuseum.org