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田代 わこ

ドクロがごろり… 派手な衣装で大活躍! 江戸時代のモテ職業とは?

2020.8.10
現在、上野にある2つの美術館で、日本文化を楽しめる展覧会が開かれています。さまざまな時代のきものが集まる特別展『きもの KIMONO』と、世界最高水準の浮世絵を楽しめる『The UKIYO-E 2020 ― 日本三大浮世絵コレクション』。会場の様子と見どころをレポートします!

アートな「きもの」がずらり!

【女子的アートナビ】vol. 179

まずは、東京国立博物館で開催中の特別展『きもの KIMONO』からご紹介。この展覧会では、篤姫や信長など日本史でおなじみの人物が着用したきものや、現代デザイナーが手がけた最新きもの、さらには国宝の絵画作品などもあわせ、鎌倉時代から現代までの作品、約300件が展示されています。

会場には、将軍家のお姫さまや遊郭の太夫など、時代や身分も異なるさまざまな人たちのきものが勢ぞろい。刺繍や絞り、あるいは友禅染などを施されたきものはアートそのもの。うっとりと見入ってしまいます。

クールな衣装を着たヒーローは誰?

女性だけでなく、信長、秀吉、家康など男性が着用したきものも見ごたえがあります。

特に筆者の目を引いたのが、たくさんのドクロがデザインされたクールな衣装。

背中側はこちら。能楽の「船弁慶」を題材にしたデザインが施されています。

このような刺子の半纏を着ていたのは、江戸時代の火消たち。火事の多かった江戸の町では、とび職の人たちが火消として活躍。燃え盛る火に立ち向かい、人や家財を守ってくれる彼らは、町の人たちにとってあこがれのヒーローでした。

ちなみに、これらの派手なデザインは裏地だけで、表側は地味な無地。火消たちは、無事に火を消すことができると半纏を裏返し、それぞれ凝った図柄を見せながら意気揚々と市中を歩いたそうです。

火消半纏が壁一面に並んでいます! 人気絵師、歌川国芳が描いた錦絵をもとにした図柄もあり、原案となった錦絵も一緒に展示されているので、見比べるのも楽しいです。

YOSHIKIの「きもの」も…!

展覧会の最後に登場するのは、YOSHIKIがデザインしたYOSHIKIMONO。

老舗呉服店を営む家庭で生まれ育ったYOSHIKIは、日本の伝統文化であるきものを世界に紹介するため、自らデザイナーを務めるブランドYOSHIKIMONOを展開。現代の日本女性だけでなく外国人にも似合うきものを目指しているそうで、どれも超クールなデザインです!

特別展『きもの KIMONO』は8月23日まで。

世界最高水準の浮世絵が集結!

続いては、東京都美術館ではじまった『The UKIYO-E 2020 ― 日本三大浮世絵コレクション』。タイトルにある「三大浮世絵コレクション」とは、太田記念美術館(東京・原宿)、日本浮世絵博物館(長野・松本)、平木浮世絵財団のコレクションのこと。

この3館の作品が一緒に展示されるのは今回がはじめてということで、展示数も半端ではありません。前期・後期にわたり、各館から約150点、あわせて約450点の名品が集まっています。

絵師の数は、なんと約60名。江戸時代初期に活躍した浮世絵の祖・菱川師宣から、幕末の人気絵師、歌川国芳まで網羅されています。彼らの代表作をまとめて見られるのも貴重な機会。しかも、どれも保存状態がよく、色もなかなかきれいです。

神田伯山さんの怪談話も…!

この展覧会は、会場デザインもおしゃれです。壁面のところどころに穴があけられているので、換気対策にもよさそう。また、三密回避のため、ひとつのフロアに細長い部屋がいくつもつくられています。日時指定入場制も導入されているため、距離を取りながら作品を鑑賞できそうです。

展覧会の音声ガイドナビゲーターは、声優の杉田智和さんが担当。さらにスペシャルトラックには講談師の神田伯山さんが登場し、浮世絵に描かれている人物や物語などを紹介してくれます。

例えば、葛飾北斎の作品《百物語シリーズ「こはだ小平二」》のスペシャルトラックでは、絵の主題である怪談話の一部が講談独特の口調とリズムで語られます。

神田さんの怪談話を聞いてから再び北斎作品を見ると、描かれている幽霊に親近感がわきました。単に「絵」として見るだけでもいいのですが、ガイドや解説を通して作品の背景を知ると、さらに浮世絵鑑賞が楽しくなります。

『The UKIYO-E 2020』は9月22日まで開催。

Information

特別展『きもの KIMONO』
会期 : 6月30日(火)~8月23日(日)

 前期展示:6月30日(火)~7月26日(日)
 後期展示:7月28日(火)~8月23日(日)
時間 : 9:30~18:00 最終入場は17:00
休館日 : 月曜日、8月11日(火) ※ただし8月10日(月・祝)は開館
会場:東京国立博物館 平成館
入館料: 一般¥1,700、大学生¥1,200、高校生¥900、中学生以下無料
※オンラインによる事前予約制。詳細は展覧会公式サイトをご確認ください。※会期等は今後の諸事情により変更する場合があります。
公式サイト:https://kimonoten2020.exhibit.jp/

『The UKIYO-E 2020 ― 日本三大浮世絵コレクション』
会期 : ~9月22日(火・祝)

前期:7月23日(木・祝)~8月23日(日)
後期:8月25日(火)~9月22日(火・祝)
※前期・後期で作品は全て入れ替わります。
時間 : 9:30~17:30
休室日:8月17日(月)、8月24日(月)、9月7日(月)、9月14日(月)
会場:東京都美術館
入館料: 一般¥1,600、大学生・専門学校生¥1,300、高校生¥800、65歳以上¥1,000、中学生以下無料
※日時指定入場制です。詳しくは展覧会公式サイトをご覧ください。 
公式サイト:https://ukiyoe2020.exhn.jp
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)

※本記事の写真は、プレス内覧会で主催者の許可を得て撮影しています。