志村 昌美

閲覧注意!気絶者続出の『REVENGE リベンジ』が女子向きなワケとは?

2018.7.5
常識やルールに縛られてばかりいると、ふつふつと湧き上がる思いが心のなかに溜まってしまうもの。そこで今回は、そんな気持ちを一気に吹き飛ばしたいと思っている女子にオススメの衝撃が走る映画をご紹介します。それは……。

観客を熱狂させる問題作『REVENGE リベンジ』!

【映画、ときどき私】 vol. 175

ヤングセレブのリチャードと不倫関係にあるジェニファー。ある日、砂漠地帯にある彼の豪邸を訪れ、2人だけの甘い休日を過ごそうとしていた。ところが、リチャードの狩猟仲間であるスタンとディミトリも現れ、徐々に不穏な空気が漂いはじめることに。

セクシーなジェニファーを執拗に見つめるスタンは、自分の欲望が抑えられず、ついにジェニファーに襲い掛かってしまう。その後、混乱に陥るジェニファーだったが、男たちは助けるどころか、口封じのために崖から突き落とすのだった。ジェニファーは瀕死の重傷を負うものの、ふたたび立ち上がり、復讐を決意。対する男たちは、ジェニファーの息の根を止めるため、“人間狩り”を始めるのだった……。

本作には、「血みどろ」「バイオレンス」「レイプ」「人間狩り」といった言葉が並び、とても女子が観るタイプの映画ではないと思われがちですが、実はこの作品は男性よりも女性のほうがアドレナリンが放出される作品。

そこで、どのあたりが女子的な見どころとなるのか、監督と脚本を務めたフランスのコラリー・ファルジャ監督の解説ともに、各ポイントを探っていきたいと思います。

ポイント1:監督が女性である!

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ストーリー内容やビジュアルからは、想像できないかとは思いますが、なんとこの作品は女性監督によるもの。ファルジャ監督は、本作で長編デビューをはたした新進気鋭の女性監督として注目を集めていますが、男性監督でも躊躇してしまいそうなテーマに真っ向から挑み、世界各国の映画祭でも「ド肝を抜かれた!」と話題となっています。

―では、女性監督が避けそうな題材をあえて選んだ理由は何ですか?

監督 私はもともと映画の大ファンで、いろいろなジャンルの映画を観て育ってきたの。だから、今回の長編を作るにあたっては、そういった経験を踏まえたうえで、自分がどのような問題意識を観客に与えられるだろうかという思いがあったのよ。

あとは、ビジュアル的にもすごく強い世界観を作りながら、自分のメッセージを伝えたいと考えていたの。それで、こういう作品になったんだけれど、バイオレンスという手法を使ったのは、アーティスティックなものを極端な方向で表したかったから。

そして、自分の芸術的な思いを究極まで突き詰めていったときに、こういったジャンルが私にとってはしっくりくるなと感じられたの。だから、キャラクターたちも極限のところで自分の人間性を取り戻すような姿を描いているのよ。

ポイント2:男目線ではなく、女目線で描いている!

これまでは、男性ヒーローが復讐に立ち上がって戦うという男性からの目線で描かれたリベンジ・スリラーを数多く目にしてきたと思いますが、今回は真逆の展開。ヒロイン自らが命懸けで男たちに挑んでおり、そのたくましさには思わず惚れ惚れしてしまうほど。

―なぜ、女性が主人公の復讐劇にしたのですか?

監督 通常のジャンル映画では、男性が女性のために復讐するというのはよくある話。でも、私が描きたかったとのはそういうものではなくて、あくまでも屈辱を強いられた女性が自分の手で屈辱を晴らすというものだったの。

だから、そのためには、ジャンル映画やリアルな社会の慣習にとらわれることなく、女性自身が復讐を遂げていく姿を描くほうが大事だと思ったのよ。

ポイント3:実は女性のほうがバイオレンスに強い!

作品が進むにつれて過激さを増していくものの、女性のほうが男性よりも血や痛みに対する免疫が強いのか、目を背けるどころかどんどん続きが観たくなってしまうほど引き込まれてしまうはず。

―男女でかなり反響が分かれると思いますが、そのあたりはいかがでしたか?

監督 今回感じたのは、女性のほうが意外とバイオレンスなシーンを避けずに、ちゃんと見てくれる気持ちの強さがあるということ。特にこういうタイプの映画のファンじゃなかったとしても、ただの残酷なシーンとらえるのではなくて、そこに流れている物語性のようなものに対して女性は共鳴しているということなの。

だから、「女性は血に弱い」とか「暴力的なシーンに耐えられない」というのも、いまや単なる決まり文句みたいなものなのよ。実はトロント国際映画祭で、この作品を観て気絶してしまった人がいるんだけど、それがあとで男性だったとわかったときには、「ああ、やっぱりね」と思ったわ(笑)。

そんなふうに、実際の女性は世間で思われているのとは違うんだということがわかって、私としてはすごくおもしろいことでもあったわね。

ポイント4:ヒロインが美しすぎる!

今回、主人公のジェニファーを演じているのは、モデルとしても活躍しているイタリア人女優のマチルダ・ルッツ。同性から見てもくぎ付けになってしまう完璧なプロポーションの持ち主ですが、徐々に強く成長していく姿には、思わず両手を挙げて応援してしまいそうになるほど。

―今回、マチルダを抜擢した決め手は何ですか?

監督 ジェニファーを演じる女優には、2つのことが求められていたのよ。まずは、セクシーでかわいらしいロリータ的な要素があること。そしてもうひとつは、動物的なフィジカルを持っているかどうかということだったの。

そういう意味で、マチルダはその2つを兼ね備えた女優だったといえるわね。しかも、本人は気づいていなかったけれど、撮影を進めていくうちに肉体から放たれるパワーも強くなっていたのよ。まさにジェニファーが変貌していくとの同じようにマチルダも変わっていったから、そういう部分が重なったのも作品にはいい効果が出たと思うわ。

ポイント5:女性監督ならではの演出が冴えわたっている!

一見、「男性に虐げられる女性の姿を見るのはつらいのでは?」と思いがちですが、レイプシーンの描き方や男性キャラクターが発するセリフなど、「男性監督だったらこうは描けなかっただろう」と思わされる部分は、女性にしか共感できないところ。

―最後に、この作品で伝えたかった思いを教えてください!

監督 まず、私はこの作品で肉体を映したレイプシーンを見せる必要はないと感じていたんだけど、なぜならそれは今回のテーマではなかったから。じゃあどういうふうに見せようかと考えたとき、もっと心理的なレイプというところを重視して、このシーンを描くことが重要だったと考えたの。

だから、ジェニファーが襲われる前に、男性から「すべての責任はお前にあるんだ」「お前がああいうことをしなければこうはならなかったんだ」みたいなことを言われてしまうんだけれど、それは肉体的なことよりもよりいっそう女性を辱める行為だと思ったのよ。

あとは、クライマックスでリチャードが「俺に従っていれば勝ち組になれたのに、女はいつだって面倒な戦いを仕掛ける」というセリフを言うんだけれど、それも多くの男性が実は思っていることだったりするのよね。そうやって女性を黙らせることをよしとしている男性もいるけれど、女性からしてみれば、沈黙を強いられること自体が屈辱なこと。だから、そういった思いを込めて作ったのよ。

以上、話題作『REVENGE リベンジ』を女子目線で楽しむポイントをご紹介しました。

最強ヒロイン誕生の瞬間を目撃せよ!

いまにも血の匂いが漂ってきそうなほど、超過激なのに最後まで目が離せないウルトラバイオレンス・スリラー! どんなに地獄に突き落とされても、不死鳥のごとく蘇る “美しすぎる復讐の女神” に、日々戦っている女子たちは自分を重ねてしまうかも。何かにリベンジを誓っているのなら、まずはジェニファーとともに、自らを鼓舞してみては?

ヤバすぎる予告編はこちら!

作品情報

『REVENGE リベンジ』
7月7日(土) シネマート新宿・心斎橋他にて全国順次ロードショー!
配給:アルバトロス・フィルム
ⓒ2017 M.E.S. PRODUCTIONS - MONKEY PACK FILMS - CHARADES - LOGICAL PICTURES – NEXUS FACTORY – UMEDIA
http://revenge-movie.net/



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