不動産会社の女性経営者が教える! 選んではいけない「賃貸物件の特徴と間取り」

文・武市彩花 — 2023.5.13 — Page 1/2
引越しを検討している人必見。今回は「賃貸物件のNG特徴」のなかでもトラブルが多い水回りに関して選んではいけない物件を、女性に特化した不動産会社を経営する 山手雅美さんに教えてもらいました。働く女性がひとり暮らしの物件選びに悩んでいる…という場合に参考になること間違いなし!

不動産会社の女性経営者が教える! 選んではいけない「賃貸物件のNG特徴」〜水回り編〜

不動産 賃貸物件 NG 選んではいけない 特徴 間取り 水回り 経営者 ひとり暮らし 女性

【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.13

――物件を探す際、”水回り”に関して選んではいけない物件について教えてください!

NG1. 「洗濯機置き場が外にしかない物件」

山手さん 外にしか洗濯機が置けないと不便なことはもちろんなのですが、防犯面においても避けた方がいいです。実際に洗濯機を回している最中に洗濯機を覗かれてしまった人や、洗濯していた下着が盗まれてしまったという人も。そのため家賃の安さ重視で物件を探す人も、室内洗濯機置き場と室内に洗濯物を干せるスペースがあるかは確認しておくことをオススメします。また、室内に洗濯機置き場があっても、スペースが足りずドラム式の洗濯機が置けない場合がありますので要注意。引っ越しの際は、自分の持っている洗濯機を設置できるかについても確認してください。

NG2. 「独立洗面台がない物件」

山手さん  物件を探す際、バストイレ別を希望する人は比較的多いのですが、洗面台に関してはこだわらないお客様は多いです。ですが、洗面台が独立していないと、浴室にしか洗面台がないために、湿気が多い浴室でヘアセットをしなければいけなかったり、スキンケア用品を十分に収納ができる場所がなかったりと不便。そのため、内見時には気にならなかったとしても、独立洗面台がないとストレスになってしまう可能性は高いと思います。家賃との兼ね合いもあるとは思いますが、できる限りやめておいた方がいいです。

NG3. 「排水口からの臭いが気になる物件」

山手さん 排水口からの臭いが気になる物件に住み続けたら、気持ち悪いですよね。そのため内見の際に少しでも排水口からの臭いが気になったら見過ごさず、管理会社に聞いた方がいいです。マンション自体の排水設備が古いのかもしれないですし、前の住居者の退去から期間が空いてたまたま詰まってしまったのかもしれないですし、クリーニングをすれば問題ないかもしれません。「少し臭いが気になるんですけど、水は問題なく流せますか?」という聞き方がオススメ。聞けば、管理会社は原因を教えてくれますから不安が減りますよ。

NG4. 「浴槽やトイレにヒビが入っている物件」

山手さん 築年数が古い物件ですと、浴槽やトイレにヒビが入っていたり、水漏れを修理した跡があったりします。1回水漏れがあって修理ができていたとしても、その修理箇所からまた水漏れになってしまうケースも。築年数20年以下であれば基本的には問題なく動きますが、それ以上経つと不具合が出てしまうことは多いです。築年数が古くても水回りをしっかりリフォームしている物件であれば問題ありませんから、築年数20年以上の物件を検討している際は、水回りのリフォーム歴があるかどうかを管理会社に聞いておくといいと思います。

NG5. 「湿気がこもりやすい物件」

山手さん 水回りではありませんが、湿気がこもりやすい物件もやめておいた方がいいです。なかには浴室乾燥機がない物件、部屋に1つも換気扇がついていない物件があります。湿気がこもりやすいとカビが生えやすいため、体調が悪くなってしまうなどデメリットばかり。カビが生えてしまうと退去時に余計にクリーニング代の費用がかかってしまうなど、費用面でも損をしてしまう可能性がありますから、風通しはいいか、日当たりは悪くないか、窓のサッシや壁にカビの跡や変色がないか、洗濯物はどこに干せるのか、内見の際に確認しておくと安心ですよ。

――もし水回りでトラブルがおきてしまったら、どうしたらいいでしょうか。

山手さん すぐに管理会社に連絡してください。管理会社に連絡せず、自分で対処すると余計なお金や手間がかかってしまう場合もあるので必ず管理会社へ連絡を! 契約時に、24時間対応のコールセンターに申し込んでいる場合や加入した火災保険にサポートデスクがついている場合はそちらに連絡してもOK。水漏れの場合は、被害が拡大しないようにタオルを敷いたり水栓を止めて応急処置をしておくといいです。あらかじめ管理会社の連絡先をスマートフォンに登録しておくのもいいと思います。

――その他に、水回りに関してオススメできない物件はありますか?

山手さん リビングのすぐ横にトイレがある物件は音漏れが気になってしまって嫌だった…、というお客様の声をいくつか聞いたことがあります。賃貸物件のトイレに音姫など音消しのシステムがついていることは少ないですから、来客が多い人は、選ばない方がいいです。また脱衣スペースがないワンルームの物件も、オススメできません。着替えが丸見えになってしまうため不便に感じてしまう可能性があります。
  


快適に過ごすためには、毎日使う”水回り”は大切。

いかがでしたか。女性のひとり暮らしは、慎重に丁寧に。引っ越しを検討している人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてください。


教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 山手雅美さん 

IMG_0123

宅地建物取引士所持。不動産歴3年目、2021年11月に「東京女性不動産」を開業。
東京女性不動産は、安心してお部屋探しができることを第一に、相談から契約まですべて女性スタッフが担当。女性一人での東京のお部屋探しを、女性ならではの視点で親身にサポートしています。LINEでの相談もできます。安心して新生活を始められるように、ストーカー保険の提案やRefaプレゼントなどのサービスもあって、さすが女性にやさしい!


東京女性不動産HP


©Sussenn/Getty Images