ステージがとにかく楽しい! ジャニーズWESTの多彩で楽しいツアーレポ
ジャニーズWEST7人の7つのパワーとは?
1. 声のPOWER
一人ひとり個性的な声をもつジャニーズWESTの7人。その7色の声が合わさるユニゾンでは、とてつもなく力強いPOWERが放たれる。
声の表現で特筆したいのは、桐山照史さんと神山智洋さんのユニット曲。女性目線で綴られた失恋ソングを、切なく美しい声でしっとり歌い上げ、短編映画のようにドラマティックな世界観を作り上げる。歌い終えると、互いを讃えるように、目を見てうなずき合う二人だった。
そして、メンバーの声と並んで欠かせなかったのが、ファンの声だ。ここ数年、コロナ禍により声出しができない状態が続いたライブシーン。今回のツアーで、不織布マスクをつけての声出しが解禁された。オープニングでメンバー一人ひとりの映像が映し出されるたび、この瞬間を待ちわびていた観客たちが、湧き出た感情をストレートに出す感覚を取り戻していくかのように、歓声がどんどん大きくなっていく。終盤、桐山さんが「みなさんの声が僕らのPOWERになる」とコメントした通り、ファンの声がメンバーを勢いづけ、さらにファンのボルテージが上がっていく光景が何度も繰り広げられた。
2. 笑いのPOWER
テンポのいいトークで、笑いに溢れた幸せな空間を作り出すMCタイム。楽屋での過ごし方の話題になり、ゲーム好きの神山さんが『Pokémon UNITE』をやっているという話から、中間淳太さんを、チャームポイントであるくちびるから〝野生のルージュ″と名づけるテッパンの流れにほっこり。
次の曲振りを漫談で行うという独自の芸(!?)を確立したのは、小瀧望さん。内容は回ごとに異なり、この回は英語で「Stand up!」と叫び、座って聞いていた観客を立たせると即「Sit down」と座らせる遊びに興じる。しびれを切らしたメンバーは「いい加減にしろ!」と総クレーム! それでも動じることなく「How old are you?」と絶対に答えが揃わない質問を畳みかけると案の定、バラバラの答えが会場のあちらこちらから飛んできて、してやったりの小瀧さん。
「死ぬほど笑った!!」と涙を流しながら笑う濵田崇裕さんは、その後に続く曲の歌い出しを担当。曲が始まった瞬間にすっとスイッチを切り替え、完璧に歌いこなすプロフェッショナルな姿を見せた。
藤井流星さんの〝らしさ″炸裂で爆笑を呼んだのが、重岡大毅さんとのユニット曲前。ギターにマイクを当ててしまい「あっ、ジャカジャーンって鳴った…」とポツリ。袖にはける途中だったメンバーも、このド天然発言はスルーできず、ステージに引き返し「そりゃ鳴るよ!」「ギター初めて持ったん!? ギターは鳴るで」とツッコみの嵐! 「一生、言われ続けるで」と重岡さんに言われようとも「大丈夫、言われることは他にいっぱいあるから」と当人はノーダメージだった。
3. 色気のPOWER
少年のような自由奔放な掛け合いとは対照的に、大人のムードを漂わせる場面も。効果的にスポットライトを使いながら、黒のハット&黒ジャケット姿の7人がスタンドマイクを操るセクシーなダンスで酔わせた。
中間さん、小瀧さん、濵田さんはユニット曲でも、身勝手な愛にからめとられた主人公を悩ましく表現。仮面をつけて登場し、最後は天井から降りてきた布を弄び、恍惚とした表情を浮かべると、悲鳴のような歓声が上がった。
4. ロックのPOWER
疾走感あるロックナンバーが、ジャニーズWESTの武器となった今、このツアーでも、7人の熱さが伝わってくるナンバーが散りばめられていた。オープニングから、ヘドバンで煽りまくり!
彼らの代表曲となった人生賛歌では、メンバーと共に観客がロックポーズを突き上げ、思い切り振るのが、ライブではすっかりおなじみのスタイルに。その曲終わり、重岡さんは「今日もその笑顔に救われる。ありがとう!!」と、熱い想いを隠すことなく絶叫!
5. 定番のPOWER
必ずといっていいほどセトリに入っているお祭りソングやメンバー紹介ソングなどの定番曲で、コール&レスポンスで盛り上がりまくれるのが、ジャニーズWESTのライブの醍醐味!
パラパラをメンバーとファンが踊る曲のコール&レスポンスは毎回アドリブで、早速、藤井さんの「ジャカジャーンって鳴った」発言がネタに。「このギター、鳴る~」「あっ、俺、藤井流星か」「手動いたぁ~!」とイジられ倒して、ようやく「俺ってあんなんか」と、自分が何気なく発した一言の爆発力に気づく藤井さんだった。
6. 楽器演奏のPOWER
楽器プレイヤーが多い芸達者なジャニーズWEST。重岡さん&藤井さんのユニット曲では、重岡さんが哀愁漂うブルースハープを響かせ、藤井さんがアコースティックギターを奏でた。藤井さんは、別の曲ではアルトサックスにも挑戦! 「楽屋でずっと練習している」そう。その曲では、中間さんも趣味のバリトンサックスを演奏。そのクールな姿と、アイドル曲で人一倍キュートにステップを踏む姿とのギャップに目がくらみそう!
楽器をこよなく愛し、コレクターでもある神山さんは、自作曲を含む2曲でギターをプレイ。その内の1曲は、重岡さんがキーボード、桐山さんがカホン、中間さんがグロッケンシュピール(鉄琴)、藤井さんがタンバリン、小瀧さんがシェイカー、濵田さんがギターと、全員が楽器を担当し、息の合った演奏で魅せた。
7. 絆のPOWER
関西ジャニーズJr.時代から、ゆっくり歩みを進めてきた7人の絆は、ステージを重ねるごとに深まるばかり。初披露された新曲では、7人から自然と笑みがこぼれるピースフルで温かい時間が流れた。「幸せよ、この指とまれ」という歌詞に合わせて、メンバーの指に集まった時の澄み切った笑顔は、喜怒哀楽を共にしてきた仲間への信頼と愛なしに、出せるものではないだろう。
演出担当の藤井さんは、最後にファンとの絆に触れた挨拶でライブを締めくくり。「しげ(重岡)が作ってくれた曲じゃないけど、俺たちむちゃくちゃフォームで、俺たちの声を、POWERを届けていこうと思う。来年、ジャニーズWESTは10周年。それ以降も、みなさんと共に歩んでいきたい。僕らはみなさんと運命共同体だと思っています」という激アツな言葉も聞かれた。
4月23日にデビュー9周年を迎えたジャニーズWEST。ツアーを経てさらなるPOWERを蓄えた7人が、どんな10周年を迎えるのか。グループ史上最強の姿を観られる日が今から楽しみ!
Information
https://www.johnnys-net.jp/page?id=artistTop&artist=29