不動産会社の女性経営者が教える! 絶対に選んではいけない「賃貸物件の特徴」

文・武市彩花 — 2023.4.1 — Page 1/2
あっという間に春を迎え、新生活シーズン。「物件を探しているけどなかなか決められない…」という人も多いのでは? 今回は、働く女性がひとり暮らしをするときに選んではいけない賃貸物件の特徴、特に"周辺のNG環境"について、女性に特化した不動産会社を経営する 山手雅美さんに教えてもらいました。プロからのアドバイス、参考になること間違いなしです!

不動産会社の女性経営者が教える! プロが選ばない賃貸物件の周辺環境

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【女性が知っておくべき「賃貸物件」基本のき】vol.8

※主に東京都内、近郊のワンルーム賃貸物件が対象です。


――賃貸物件を選ぶとき、女性が気をつけるべき”周辺環境”について教えてください。

NG1. 「帰り道に街灯がない、人通りが少ない」

山手さん 最寄駅から家までの道が真っ暗だったり、人通りが少ない物件はオススメできません。街灯がしっかりあれば問題はないのですが、仕事終わりに帰り道が暗く、人通りが少ないと、初めてのひとり暮らしの場合は特に、不安な気持ちになってしまうと思います。注意してほしいのは、昼間に内見に行っても、なかなか夜道が明るいか暗いかまでは判断がしづらいところ。昼間は人通りがあっても、夜はほとんど人が通らない場合もあるため、できれば昼間だけでなく、夜の周辺環境も確認しに行くといいです。

NG2.「最寄り駅から遠い、時間がかかる信号や踏切がある」

山手さん 周辺に、なかなか変わらない信号や踏切があるのは要注意。朝の忙しい時間にも関わらず、踏切がある道を通らなければいけないとなると、間に合うはずの電車に間に合わなかったり、人によってはイライラしてしまいます。また、駅から家までの道は、住む前に実際に歩いて確認しておくことをオススメしたいです。賃貸サイトの情報では徒歩5分と書いてあっても、女性の足で歩くと10分かかってしまうということはよくありますし、また実際に徒歩5分だったとしても、それは最寄駅の出口からのスタートということがほとんど。東京の場合、渋谷駅や新宿駅など、地上の出口に行くまででもけっこうな時間がかかってしまう駅もあるので、最寄り駅の電車を降りてから、家までの時間はチェックしておくと安心です。

NG3. 「電車の線路、飲み屋、工場が近い」

山手さん 気にならない方であれば問題ないのですが、電車の線路に近い物件は、深夜1時くらいまで電車の音が聞こえることがあります。そのため、仕事で疲れているのに電車の騒音で寝られないなど、辛い思いをしてしまう可能性も。また、周辺に飲み屋が多い物件は、一見、すぐに飲みにいけるメリットがあると思いきや、深夜まで酔っ払いの人の声がうるさかったり、外で叫んでいる声が聞こえたりとデメリットが多いです。工場が近い物件は、1日中、機械音が聞こえてくる物件もあるので、在宅勤務の人は仕事に集中できない可能性も。そのため、できればこの3つに当てはまる物件は避けた方がいいと思います。

NG4. 「ハザードマップで危ないとされるエリア」

山手さん  初めてのひとり暮らし、少しでも心配ごとを減らしたいなら、ハザードマップで危ないとされるエリアに住むのは控えるべきです。賃貸では少ないですが、家を購入する人のほとんどが確認するハザードマップ。雨が降ると洪水になる可能性が高いエリアや、地震、土砂崩れの危険がある警戒区域などは、ハザードマップで確認することができます。専用のポータルサイトなどネットでアクセスできますし、担当者に聞けば教えてくれますので、ぜひ確認してみてください。

NG5. 「バスの本数が少ない、最終のバスが早い」

山手さん 最寄り駅からバスでしか帰れないエリアに住む場合に限りますが、最終バスが早いと、帰りが少し遅くなってしまうだけで、タクシーを使うことになってしまうなどコストがかかってしまいます。何度も重なってしまうと、もったいないですよね。そのため仕事終わりが遅い人や、よく飲みに行って遅くなる人は、バスの本数が少ない、最終のバスが早い物件に住むのは、やめておいた方がいいです。

――周辺環境がいいところに住むために、どのようなことを確認しておくべきですか?

1. 最寄駅から家まで歩いてみる
2. 最寄り駅周辺を探索してみる
3. 内見は昼間だけでなく夜も。加えて周辺環境もチェックする
4. スーパーやコンビニが近くにあるか確認する
5. 窓を開けて、車や電車の音を確認する
6. バスの時刻表チェック

山手さん この6つは、安心して楽しくひとり暮らしを続けていくためにも、できれば実行してほしいポイント。また、警視庁のアプリで、女性に対する声かけ・つきまといの発生場所や犯罪発生の多いエリアが見られるものもあるので、そちらをチェックしておくのもオススメです。物件探しの前に見ておくと、犯罪が発生しやすいエリアを避けることができます。

――6つのチェック項目のなかで、特にマストだと思うものはありますか?

山手さん 駅から家まで歩いてみることですね。内見の際は、車で案内される場合も多いため、周辺を歩くことなく物件を決めることもあります。そうすると実際に駅から家までかかる時間、坂の有無、騒音などの周辺環境を知らないまま物件を決めてしまい、後悔する人も少なくないんです。住んだ後に後悔しないためにも、せめて1度は、周辺を歩いて環境を確認してほしいです。


新生活を楽しく過ごすために、安心できる周辺環境が大切

初めてのひとり暮らしは、物件だけでなく、周辺環境のチェックも欠かさずしておくと安心です。引越しを検討している人は、今回のポイントをぜひ参考にしてみてくださいね。

教えてくれた人
株式会社東京女性不動産 代表取締役社長 山手雅美さん 

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宅地建物取引士所持。不動産歴3年目、2021年11月に「東京女性不動産」を開業。
東京女性不動産は、安心してお部屋探しができることを第一に、相談から契約まですべて女性スタッフが担当。女性一人での東京のお部屋探しを、女性ならではの視点で親身にサポートしています。LINEでの相談もできます。安心して新生活を始められるように、ストーカー保険プレゼントやRefaプレゼントなどのサービスもあって、さすが女性にやさしい!


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