パワハラ女上司のせいで出社困難に… 「30代女性を救った意外な人物」とは【後編】
会社に行きたいのに行けない… 出社困難に苦しむ日々
過干渉な女上司のせいで、ついに会社に行けなくなってしまった佳織さん。ちょうど社内ではテレワークを推奨している時期だったために、出社をしなくてもある程度の仕事はこなせたことが不幸中の幸いだったと振り返ります。
「もしテレワークが導入されていなければ、退職するしかなかったかもしれません。そういう意味では、自宅で働ける環境となってよかったです。
でも、出社しないと対応できない仕事もいくつかあって、それをするために会社に行こうとしても体がいうことをきかないことが何度かありました。上司からも『なぜ出社してこないのか』と何度も叱られましたね」
ある日、そんな状況を不思議に思った恋人が「会社で何かあったの?」と佳織さんに聞いてくれたとのこと。このことがきっかけとなり、佳織さんはそれまでの苦しみから解放されることになるのです。
恋人がガチギレ! 女上司に直談判をしてくれて…
「その頃に付き合っていた彼が、今の夫です。当時、私と夫は一緒に暮らしていませんでしたが、デートで家に来るたびに、会社に行きたくても行けない私を随分と気遣ってくれていました。それまでは、彼には社内でのことは一切話していなかったのですが、あまりにも心配してくれるので、その日はすべてを打ち明けて、女上司の存在が気になって会社に行けていないということを話したんです。
すると彼は、その場で激怒。私たちのプライベートなことに女上司が干渉しているというのが癇に障ったらしく、『俺が直接、上司と話してあげるよ』と言ってくれました。さらに驚くことに、その場で私は彼からプロポーズをされて…。『ただの恋人が上司に文句を言ったらおかしいかもしれないけれど、婚約者として言うなら筋が通るだろう』と言ってくれたんです」
佳織さんはその場で彼からのプロポーズを承諾。そして、それから数日後には彼が佳織さんの上司にコンタクトをとり「妻となる女性の私生活や、社内の人間関係には干渉しないでもらいたい」と話をしてくれたそうです。
「彼がしたことは、もしかしたらお節介だったかもしれないし、本来は部外者である彼の出過ぎた行動のように思われたかもしれません。ですが、自分ではもう解決できない事態になっていたし、夫がそうしてくれなかったら、もっとひどい状況になっていたかもしれません。
だから私は夫の行動にとても感謝をしています。夫がそのときに上司と直談判をしてくれたおかげで、上司からの干渉もピタッと止んだんです」
その後、佳織さんは無事に会社に出社できるようになり、女上司も異動となって接点をもつことはなくなったのだそうです。今は穏やかな生活を送っていると話してくれました。
複数人とトラブルを抱えているわけではなくても、たった1人のせいで職場の人間関係に苦しむことだってあるでしょう。当事者だけで改善できるのがベストですが、相手が上司である場合には、部下から問題提起をするのが難しいことも。
社外の人が闇雲に介入するのは相応しくない問題もあるかもしれませんが、状況によっては第三者が入ることで解決できる問題もあるようです。佳織さんのケースは、うまくいった例ですね。
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