pregnant couple quarreling

不倫相手の子を妊娠した妻から“衝撃の一言”が… 「不倫サレ夫が下した苦渋の決断」【後編】

文・並木まき — 2022.10.8
「仕事が忙しい」を理由に、妻から妊活を拒絶され続けてきた貴行さん(仮名)。夫婦仲も冷めていくなかで、妻から衝撃的な事実を告げられ、人生が狂い始めました。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、そんな貴行さんの体験をご紹介します。

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「子どもができた」と妻から報告を受けるも“父親は別の人”

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「珍しく帰宅が早かった妻が、随分と思い詰めた顔をして『話がある』と言うので、これはただごとじゃないという予感がしました。

そして、妻の口から『妊娠した』『父親はあなたではない』『あなたと結婚する直前から、付き合っている人がいる』と打ち明けられたんです。

まぁ、ずっと僕らはセックスレス夫婦でしたから、妻が妊娠をした時点で僕の子ではないことは明白なわけで……。それよりもショックだったのは、僕との結婚が決まったあとに知り合った男と、僕と結婚する直前からずっと浮気を続けていたという事実でした」

妻は激しく泣きながら、貴行さんに対して「お願いだから離婚して欲しい。慰謝料は相場より多く支払うから」と告げてきたとのこと。お腹の子どもを諦める気はなく、貴行さんと離婚して子どもの父親である男性と再婚したいため、出産の半年ほど前までには離婚を成立させたいと言ってきたのです。

「女性は3か月の再婚待機期間がありますからね。出産時に相手の男性と籍を入れた状態にしておきたいと考えた妻には、僕と離婚するためのタイムリミットは短いわけです。

僕自身この話を聞いたときには大きなショックを受けましたが、しばらくして落ち着いてくると妻のお腹にいる子どもには何の罪もないから、ここは僕が身を引くのが、これから生まれてくる赤ちゃんのためなんだろうなと考えるようになりました。それから1か月後には妻から相場の倍額の慰謝料を受け取り、離婚を成立させました」

不倫相手に捨てられた元妻から衝撃的な依頼が届く

Pregnant woman working from home

大きなショックを受けた貴行さんでしたが「起きてしまったことは仕方ない。僕の女性を見る目がなかった」と過去を断ち切り、前向きに暮らし始めていたある日、なんと別れた元妻からとんでもない連絡が入ったのだとか。

「なんと元妻が、不倫相手だった子どもの父親に裏切られてしまい、出産前に結婚できなくなったと連絡をしてきたんです。正直、もう僕には関係のない話なので、まったく同情心も湧きませんでしたけど、驚くことに元妻は『だから出産前にあなたと再婚して、お腹の子どもはあなたの子どもとして一緒に育てたい』とわけのわからないお願いをしてきたんですよ」

非常識極まりない元妻からの依頼を、貴行さんは毅然とした態度で断ったとのこと。しかしそれからしばらくの間は、元妻から貴行さんに懇願するような連絡が何度も届いたと言います。

「自業自得というか、考えが甘いというか……。最終的に僕は元妻が僕に連絡をしてこれないように携帯電話の番号を変えたので、その後どうなったのかは知りません。だけど、散々僕を傷つけてきて、自分の思い通りにならなかったら今度はまた僕を利用しようとした元妻のやり方は最低だと思います。

そんな女性と少しの時間でも関わってしまったことを後悔していますが、縁があって一度は夫婦になった仲です。僕とは関係のないところで自分の人生にしっかりと向き合って、これからは真面目に生きてもらいたいと切に願いますね」


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誰かを傷つけて自分だけが幸せになろうとしても、そんなことはありえないのです。貴行さんのケースでは、貴行さんが元妻の非常識な依頼を毅然とした態度で拒絶できたからこそ、その後の更なるトラブルを回避することができたとも考えられます。

誰かの同情を買って自分の思い通りに物事を進めようとする人は、見捨てられても仕方がないのかもしれませんね。

©RyanKing999/xijian/ArtMarie/gettyimages