過干渉な義父母に耐えられない…! アラサー主婦がとった「勇気ある行動」【後編】

文・並木まき — 2022.5.30
結婚すると夫との関係だけでなく義父母との関係も大切になりますよね。朱莉さん(仮名・20代後半)は結婚後にアポなしで最低でも週に1回は自宅にやってくる過干渉な義父母に悩まされていたそう。そんな義父母に不安や苛立ちを感じているうちに、次第に夫との時間よりも義父母と過ごす時間が多くなり、ついには「夫と結婚しなければよかった」とまで考えるようになってしまったと言います。今回は、そんな体験をした女性のその後の結婚生活を、メンタル心理カウンセラーの並木まきがご紹介します。

夫との関係は良好。しかし義父母の存在がストレスに…

過干渉な義父母の頻繁なアポなし訪問や、誰かの悪口や愚痴ばかり聞かされる関係性に疲れてきたという朱莉さん。ただ幸いなことに、朱莉さんと夫との関係は良好で、義父母のことを除けば幸せな生活を送っていたそうです。

しかし、義父母に関しての悩みが大きくなるにつれて、「この人といる限り、義父母ともずっと一緒に生活することになる」と思うようになり、次第に夫への気持ちも冷めてしまったと言います。

「義父母はとにかく強引で、こちらが『用事があるから』って訪問やお出かけの誘いを断っても、『終わるまで待っているわ』と言ってくるんです。

そんな義父母に嫌気がさした私は、夫に『今日もお義母さんたち、アポなしで来たんだよね』って言ったこともありました。しかし、夫はそれに対して何の対処もしてくれず…。その結果、私の中でどんどんイライラが募っていきました」

朱莉さんはそんな義父母から解放されたいがために、ついには夫との離婚まで考えるようになったそう。しかし「夫との関係が悪いわけでもないのに、義父母を原因に離婚するのは悔しい」と考えを改め、夫に事情を素直に伝えようと決めたとのことでした。

夫に「義父母がストレスだ」とはっきり伝えたら、事態が一変!

「それまで夫には、『義父母が来たよ』って嫌そうに伝えていただけだったので、それだと私が嫌だと思っていることが伝わらないのかもしれないと考え、はっきりと『義父母の訪問に迷惑している』『義父母とは距離を置きたい』『義父母が関わってくることが私にとって大きなストレスだ』と伝えました。

義父母は夫の実親ですから反論されるかもという不安もありましたし、夫が理解してくれるかもわからないまま話してしまったのですが、結果としてはこれがよかったみたいで、夫からは『そこまで不愉快に感じていただなんて気づかなかった』と言ってもらえたんです」

この日をきっかけに、朱莉さんが義父母を疎ましく感じていることが夫に伝わり、夫は朱莉さんに転居を提案。

それまでは義実家から徒歩20分の距離に住んでいましたが、電車で1時間以上かかる場所に引っ越すことで、義父母と物理的に距離を置くことができ、その後、義父母の訪問に悩むこともなくなったそうです。

「よく家に来ていたときは義父母からの電話も多くて、それもストレスだったんですけど、物理的に距離を置いてからはだんだんと電話もかからなくなってきて静かになりました。今では年に数回しか義父母と顔を合わせないのでかなり楽です。

あのとき、勇気を出して夫に『義父母と距離を置きたい』とはっきり伝えて、本当によかったと思っています。我慢していたら、今でも義父母の過干渉に苦しんでいたか、もしくは義父母が嫌すぎて夫とは離婚していたかもしれません」


朱莉さんが苦しんた「義父母のゾッとするお節介」とは… 前編に続きます



相手の親のことはなかなか言いにくいですし、夫の性格によっては怒られるんじゃないかと不安になることもありますよね。それだけに、義父母との問題は妻が一人で抱えてしまう事例も多いのですが、朱莉さんのように思い切って本当の気持ちを夫に伝えることで、改善が見込める場合もあるようです。

結婚すると当人同士だけでは解決できない問題を抱えることもありますが、まずは夫婦が幸せに暮らすことが一番。どうしても折り合いが悪い義父母に関しては、夫に理解を求める勇気が、義父母との関係改善につながるのかもしれません。

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