初感染は「はつかんせん」と読まない!? 読み方に迷う漢字4選

文:田代わこ — 2022.5.14
日常よく使う漢字でも、どう読めばいいのか迷うものって、ありますよね。今回は、読み方が意外に難しい「初」の字にフォーカスします!

【漢字クイズ】vol. 17

「初感染」はどう読む?

「初感染」の読み方は、「はつかんせん」、「しょかんせん」、どっちでしょう?

正解は、


「しょかんせん」です!

意味は、「はじめてその病気に感染すること」。

昔、結核が流行していたときによく使われたそうです。コロナ以降、再びよく見る言葉となりました。

「初体験」の読み方は?

初体験の読み方は、


「はつたいけん」が一般的ですが「しょたいけん」でもOK。

意味は、「初めての体験。特に初めて異性と関係をもつこと」。

名詞の前につける「初」は、「はつ」と「うい」、「しょ」があり、読み方の明確なルールがなく、意外に難しいです。

「初体験」について調べたところ、日本語表記に関する書籍には「はつたいけん」が正しいと記載されていました。ただ、ネットの辞典では「しょたいけん」という読み方も一緒に載っています。

ちなみに、2002年にフジテレビ系列で放映されたドラマ『初体験』の読み方は「はつたいけん」でした。

「初産」の読み方は?

続いては、「初産」の読み方。なんと読むでしょう?

正解は、


「しょざん」、「ういざん」、「はつざん」いずれもOKです!

意味は、「初めてのお産」。

昔は「ういざん」と読んでいたので、今でもこの読み方をする人が多いようです。

「初孫」の読み方は?

最後は、「初孫」の読み方。正しい読み方は、なんでしょう?

正解は、


「ういまご」がもともとの読み方ですが、「はつまご」でもOKです!

意味は、「初めて生まれた孫」。「初孫は子よりかわいい」ということわざもありますが、この場合も「ういまご・はつまご」両方の読み方で辞書に記載されています。

ただ、年配の方と話をすると、「ういまご」を使われることが多いと思います。

「初々しい」は…?

「初」の読み方、いかがでしたか? なかなか使い分けがややこしいですよね。時代とともに変化していく場合もあるので、迷ったときは辞書をチェックしてみてください。

最後に、おまけをひとつ。「初々しい」の読み方はわかりますか?

正解は、


「ういういしい」です!

難読ワードのひとつなので、ついでに覚えておきましょう!

以上、「初」の読み方に迷う漢字4選でした!

参考資料:
『デジタル大辞泉』(小学館)
『広辞苑』(岩波書店)
『日本語誤用・慣用小辞典』(講談社)