妊娠中に“夫の浮気計画”を知り… 疑心暗鬼に陥った38歳妻を救った「意外な人物」【後編】

文・塚田牧夫 — 2022.4.12
美園さん(仮名・38歳)は、結婚するまでに何度も夫の圭介さん(仮名)の浮気によって別れの危機を迎えたものの、“浮気はもうしない”という彼の誓いを信じて結婚。その後、第一子を授かり幸せな日々を送っていました。しかし、夫から“もう一人欲しい”と言われ妊活に励んでいたある日、“今妊活を頑張っているのは、里帰り出産の期間中に思いっきり遊びたいから”と夫が知人に送ったLINEを発見。しかも、第一子の里帰り出産時に浮気をしていたことも発覚したため、一気に疑心暗鬼になってしまったそう。そんなときに2人目の妊娠が判明し戸惑っていた彼女の前に、ある意外な人物から救いの手が差し伸べられたのだとか。今回は、彼女にその後の展開について詳しくうかがいました。

妊娠期間中は常に不安な気持ちでいっぱいに

「二人目の妊娠がわかったときは、もちろん嬉しかったんですが、もしかしたらまた夫の圭介が浮気をするのではないかという不安に襲われました。

圭介は私より9歳下で、周りに結婚していない友達もいたことから遊びの誘いは多く、それがより一層不安を掻き立てる要因となっていましたね。

圭介のことを考えれば考えるほどマイナス思考に陥ってしまい、その頃の私はやっと二人目を妊娠することができて嬉しいはずなのに、常に不安な気持ちを抱えていました」

突然やって来た義母

「一人目を妊娠したときは、里帰り出産をしました。そのときは、余裕を持って出産の2か月くらい前に実家に帰省したんですね。それもあり、圭介が“今回も里帰り出産だよね”“いつ実家に帰るの?”と聞いてくるんです。

さらには、“車で送るから”とまで言ってくれて…。しかし、そういったことを言われる度に、“本当は遊びたくてウズウズしているのではないか…”というイヤな妄想をしてしまいました。

そんなある日、圭介が仕事でいない日に、圭介のお義母さんが私たちの家を訪ねてきたんです。いつもは私たちの方からお義母さんの家に行っていましたし、ましてや圭介がいない状況でお義母さんと対面する機会はなかったため、それはかなり珍しいことでした」

義母との関係

「私はお義母さんのことが苦手とまでは言いませんが、あまり仲良くはありませんでした。

夫と私とお義母さんの三人のグループLINEがあるんですが、そこでたまに子どもの写真などを載せて会話するくらいで、それまではつかず離れずの関係を維持していたんです。

お義母さんとはそんな関係性でしたが、このタイミングで訪問してくれたことに、何か意図があるのではないかと感じました。そこで私は、思い切って圭介のことを相談してみたんです」

心強い味方を得て

「お義母さんに以前の妊娠中、圭介が浮気をしていたことを伝えました。また、“今妊活を頑張っているのは、里帰り出産の期間中に思いっきり遊びたいから”というメッセージを知人に送っていたことを知り、また浮気をするのではないかと思っていることを話したんです。

すると、お義母さんが“やっぱり”と。“グループLINEを見ていて、違和感があった”と言うんです。どうやらお義母さんは私が出産に対して不安を抱えているのをなんとなく察していたようで…。

そうしたらお義母さんは、“安心して元気な赤ちゃんを産んできて”と言い、私が帰省をしている間、家にいてくれることになったんです。“掃除や家事をしながら、圭介が浮気をしないように見ておくから安心しなさい”と言われ、つい涙が出てきてしまいました。

その後、お義母さんの言葉を信じ、私は実家に帰省。里帰り出産をしている間は夜によくビデオ通話などを行い、お義母さんと圭介に近況を伝えていました。

すると、どうやら圭介の浮気は防ぐことができたようで、里帰り出産から子どもを連れて戻ってきた後は、以前のようにいい父親として子どもたちに接してくれています。

二人目が生まれてしばらく経ちますが、今のところ夫は“三人目が欲しい”とは言い出してきません。また、浮気をしているような素振りも見られないので、ひとまずは安心しています」


美園さんが二人目を妊娠するまでの「壮絶な日々」とは… 前編に続きます



“浮気常習犯の夫に悩まされた妻の告白”をご紹介しました。

パートナーの浮気などは人に相談しにくいかもしれませんが、自分だけで解決するのが難しいときもあるはず。そういう場合、悩みや不安を抱えて一人で苦しむのではなく、まずは身近な人に相談してみるようにすると、美園さんが経験したように思いがけない人物が味方になってくれることもあるかもしれませんね。

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