頭の中が真っ白に… アラサー女性に突き付けられた「年下彼との結婚の条件」【後編】

文・塚田牧夫 — 2022.3.15
紗代子さん(仮名・32歳)は29歳のときに、5歳下の弘樹さん(仮名・当時24歳)と出会いました。弘樹さんとの結婚を考えていたものの、彼は結婚の話になると煮え切らない返事をするのみ…。そこで彼にその理由を聞くと、「結婚するにはお姉ちゃんの許可が必要」と言われたそう。後日、結婚を許してもらうべく、お姉さんのもとに挨拶にいったそうですが、そこで紗代子さんが予想もしていなかった“結婚の条件”を突き付けられたそうです。いったい何があったのか、彼女に詳しく話をうかがいました。

お姉さんとの初対面

「当時29歳だった私は、30歳までに結婚したかったこともあり、思うように結婚の話が進まない現状に焦りを感じていました。

そのため、交際相手である弘樹に直接“どうして結婚してくれないの?”と尋ねてみたんです。すると、“結婚するには、お姉ちゃんの許可が必要だから”という返事が返ってきてしまい…。

詳しく話を聞いてみると、弘樹は子どものころにお母さんを亡くしており、お姉さんが母親代わりとなって育ててくれたそう。そのため、お姉さんに対し絶対の信頼を置いており、結婚の話を進めるためにはお姉さんに同意してもらう必要があるとのことでした。

彼のお姉さんは私よりも2つ年下で、すでに結婚していて2児の母。彼と30歳までに結婚したかった私は、意を決してお姉さんのもとに挨拶に行くことにしたんです。

そして初めてお家に伺ったとき、お姉さんは“どうぞ”と丁寧に出迎えてくれたものの、どこか冷たい感じがしました。それに、お姉さんからはまるで値踏みするかのような視線を感じましたね」

結婚の話を切り出すと、お姉さんの態度が一変

「挨拶をして、普通の会話をしているときは和やかな雰囲気でした。でも、弘樹が結婚の話を切り出した途端、お姉さんの態度が一変したんです。

お姉さんは私を睨むように見て、“もちろん仕事は辞めて、子育てに専念するつもりだよね?”と聞いてきて…。続けて、“仕事を辞めることが結婚の条件”、“妻は家庭を守るべき”と一方的に言われ、頭の中が真っ白になりました。

もしかしたらお姉さんの経験から感じたことを言ってくれているのかもしれませんが、私は結婚後も仕事を辞めたくなかったんです。とりあえず、その場では“私たちは結婚を前向きに考える”と伝え、お姉さんの家を出ることにしました」

仕事を辞めたくなかったが…

「私はウェディングプランナーという仕事にやり甲斐を感じていました。そのため、結婚して子どもを産んでもこの仕事を続けたかったですし、将来は独立したいという思いもあったんです。

ですが、弘樹と結婚するためには、その夢を諦めるしかない状況でした。彼と一緒に帰りながら、頭のなかでいろいろと考えてしまいましたね。

すると、そこで電話が鳴ったんです。職場からでした。私の担当しているお客さまが衣装のことで相談があるという内容でした」

別れを決断した「彼のひと言」

「緊急のようだったので、弘樹に“ごめん”と言って少し離れたところで電話をしました。15分ほど話して電話を切り、彼のところに戻ったんです。

すると、彼は待たされたためか不機嫌に。そして、“どうせ結婚したら辞めるんだから、適当に対応すればいいじゃん”と言ってきたんです。

私は彼のその発言で、ハッと目が覚めました。もし辞めるとしても、それはお客さまに対して適当な対応をする理由にはなりません。

その瞬間、“この人とは結婚すべきではない”と思ったんです。自分の進みたい道があるのなら、無理に方向転換する必要はないと。きっと自分に寄り添ってくれる人がこの先現れるはずだと…。

その後、じっくりと考えたうえで、私は弘樹と別れることを決意。後日、弘樹にもきちんと理由を話したうえでサヨナラをしました。

そして、そのときから3年が経った32歳の今、仕事に対して理解があり、一緒に子育てできる彼と結婚。子育てと仕事を両立しながら、幸せに暮らしています」


紗代子さんが絶句した「彼の一言」とは… 前編に続きます



“年下彼との結婚を諦めたアラサー女性の告白”をご紹介しました。

たとえ今の相手とは縁がなかったとしても、今回のケースのようにその後自分のことを心から理解してくれる相手との出会いが待っていることも。紗代子さんのように重要な選択を迫られた際には、自分のなかで優先順位を明確にしたうえで、じっくりと考え、結論を出すべきなのかもしれませんね。

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