突然、自宅に押しかけてきて… 30歳妻が啞然とした「義母の驚きの行動」【後編】

文・並木まき — 2022.2.19
真由香さん(仮名・30歳女性)は、妊娠を義母に伝えたときに告げられた「おばあちゃんって呼ばないで」という衝撃的な言葉がずっと頭から離れずにいました。ショックのあまり、そのことを夫にも打ち明けられず、モヤモヤした気持ちをひとりで抱え続けたまま、出産予定日を迎えたそう。今回は、メンタル心理カウンセラーの並木まきが、その後の結末について真由香さんにうかがいました。

母子ともに無事に出産を終え… しかし義母は面会にも来ず

「出産予定日を少し過ぎて、無事に出産を終えました。特に問題もなく退院の日を迎えましたが、入院中は夫や実の両親は何度もお見舞いに来てくれたのに、義母は私と娘の顔を見るのも嫌だったのか、一度も病院に来ることはありませんでした。
妊娠中に告げられたショッキングな言葉の件もあり、病院に来られても笑顔で対応できる自信もなかったです。なので、義母が来なくて、それはそれでよかったのかもしれません」

娘が生まれてからは、子育てに追われ始めた真由香さん。妊娠中には頭から離れなかった義母の言葉も、いつしか忙しさのおかげで忘れかけていたそうです。

「まぁ、面会にも来なかったような義母ですし、孫ができても“私をおばあちゃんとは呼ぶな”と言ってきたような人ですから、頼るのはやめようって最初から決めていました。初めての育児は想像以上に大変で、しかも夫は夜勤も多い仕事で、イクメンってタイプでもなかったから、まさにワンオペ育児で大変な毎日でしたね」

突然、義母が押しかけてきて… 事態は思わぬ結末へ

そんなある日、アポイントメントなしに義母が真由香さんの自宅を訪れて、事態は急変します。

「ピンポンが鳴ったので対応すると、そこには怖い顔をした義母の姿が。妊娠報告以来、連絡をとっていなかったので、なんで押しかけてきたのかわかりませんでしたが『開けなさい!』と怖い顔で言われたので、とりあえずオートロックを解除し、自宅に入れました」

すると義母からは「あなた、なんで子どもを連れてこないの? 私の孫でもあるのに、妊娠報告以来、何ひとつ連絡をよこさないなんて、何を考えているの!」と、真由香さんは大きな声で怒られたのだそう。

「これには、さすがに驚きました!  私はてっきり、孫ができても嫁として認める気はない、と義母から宣言をされたと思っていましたが、その後、義母と話をしてみると、どうやら義母の言葉はそういう意味ではなく『“おばあちゃん”という言葉の響きが好きじゃないから、違う呼び方で呼ばせてね』という意味だったとのこと」

つまり、真由香さんが数か月にわたって悩み続けた義母の言葉は、義母が真由香さんや孫を拒絶するという宣言ではなく、まだ50代の義母が「おばあちゃん」という呼び方に抵抗があるという意味で発せられたものだったそう!

なかなか誤解が解ける機会がないまま、時間ばかりが過ぎてしまったとわかり、その日は義母と一緒に大笑いをしたそうです。


妊娠早々、真由香さんを奈落の底へ落とした事件とは… 前編に続きます



まるで漫画やドラマのような展開ですが、嫁姑間では突発的に出た相手の言葉の真意がわからずに、誤解を抱いたまま年月が過ぎてしまうことも起こるのでしょう。真由香さんのケースでは、短期間で誤解が解けて笑い話になったようですから、一件落着で何よりですね。

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