寒い日もすぐポカポカに…! 冷えに効果的な「温活の手ツボ足ツボ」7選

まとめ構成・小田原みみ — 2022.1.11
いくら着込んでも寒すぎる、体が冷えて眠れない、暖房ガンガンなのに寒い…こんな経験をしたことがありませんか? そんな時は「冷え」に効果的な手ツボや足ツボをギュ~っとひと押し。ツボあたりにカイロを貼るのも効果的。某大学で東洋医学を専門に研究しているリアル教授「もふねこ教授」や鍼灸師・田中友也さんによる解説です。

カイロを貼るのもOK! 「温活」に効果的なツボ

東洋医学を専門としているもふねこ教授に「温活」に効果的のツボを教えていただきます。丁寧なツボの場所と押し方(ここ重要)が、もふねこ教授ならでは! ニャンとかしたい寒さを、ツボで即解決! 

「次髎」のツボで下半身の血流を改善


ツボ じりょう 温活 冷え性

温活って、基本的には運動や温性の飲食など、あれやこれやの方法で身体を中から温めて、保温して、基礎体温を上げて、血液循環を良くして……って感じですかね。ツボを使うなら、わたしのオススメは次りょう(じりょう)です。次りょうのツボは腰椎の下の仙骨(せんこつ)という骨盤の後ろ側を構成する骨のところにあって、中央から3cmくらい外側。おしりの筋肉がないところですね。


ツボ じりょう 温活 冷え性

プロの治療者が鍼を刺したりする場合は厳密にツボの場所をさぐることもあります(後仙骨孔という穴があるんです)が、温活の場合は次髎のツボを含む周辺の広い範囲にカイロを貼るのがオススメ。温熱刺激を直接、長く与えることができます。ここが温まると下半身がポカポカしてくるから、頻尿とか月経痛とか骨盤内臓器の調子も良くなるかも。カイロがない時は、とりあえず両手で服の上から次りょうのツボのあたりをゴシゴシこすってみてください。ほら、ポカポカしてきたでしょう?!

もふねこ教授 プロフィール
某大学で東洋医学を担当しているリアル教授。実はキャリアも知名度も抜群。

犬養ヒロ
漫画家・イラストレーター。犬猫鳥魚と暮らす動物好き。

Official HP https://www.hiroinu.com/

「マンガ 鍼灸臨床インシデント 覚えておきたい事故防止の知識」/医道の日本社

「温活に効果的なツボ」の解説を詳しく読む


※ 監修・もふねこ教授 イラスト・犬養ヒロ
※ 2020年12月15日配信


冷えを感じたらひと押し! 手のひらで覆ってもOK。

鍼灸師・田中友也さんに温活にピッタリの手ツボ足ツボを教えていただきました。

田中友也さん 押して冷たく感じるところは、そこが冷えていたり弱っていたりすることが多いんです。難しく考えず、紹介したツボの周辺を中心に、あちこち触れて効きそうなところを探してみてください。

全身をすぐ温めたい時に効果的な「関元」

冷えが強い人がまず温めるべきは、おへその下にある“関元”。

田中友也さん ここは“丹田”とも呼ばれる場所で、体の中でもとくにエネルギーの多くが集まるところです。さらに、この関元とセットで刺激したいのが、おへその裏側にある“腎兪(じんゆ)”と“命門”。腎兪は、熱を生み出す源である腎を養うツボで、命門は寒さが入り込みやすい場所です。指先で押し、さらに両手でお腹をサンドイッチするように3つのツボを温めて、熱を全身に巡らせましょう。

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腎兪は骨盤のすぐ上、背骨から指2本分外側の、ウエストライン上にあるツボ。命門はおへそのちょうど裏側の、背骨の真ん中にある。

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おへそから指4本分下がったところの、いわゆる丹田に当たる場所。両手の4本の指先を重ねて当てて押すとよい。寝ながら刺激しても。

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POINT 下腹部と腰に手のひらを当てて、お腹をサンドイッチ。3つのツボを効率よく温めることで、全身ぽかぽかに。お腹と背中にカイロを貼ってももちろんOK。

冷えて眠れない時に効果的な「湧泉」「失眠」「三陰交」

田中友也さん ストレスが原因で、頭に気血が集まってしまった状態と考えられます。下半身に気血を巡らせ、温めるツボを使いましょう。足の裏にある“湧泉(ゆうせん)”は、全身の気の循環を良くするツボ。かかとの、気持ちを静めるツボ“失眠(しつみん)”と一緒に刺激します。ゴルフボールや青竹などを使うと手軽です。さらに、冷えや月経前のイライラなど、女性特有のあらゆる悩みに対応する“三陰交”もぜひ。どのツボも、深呼吸しながら押すと効果的です。

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湧泉は、足の指を折り曲げた時に最も凹むところ。腎の経絡が始まる場所で、エネルギーが湧き出すことからこの名が。失眠はかかとのちょうど真ん中。

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内くるぶしの上から指4本分上がったところ。腎と、血や情緒と関係する肝、胃腸を司る脾の、3つの経絡が交わる。非常に大事な場所なので、常に冷やさずに。

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POINT 湧泉や失眠は、ゴルフボールを足裏でゴロゴロして刺激するほか、青竹があれば使うと簡単。3つのツボをまとめて温められる、足湯もおすすめ。

末端が冷えに効果的な「八邪」「八風」

手足が冷えて辛い時は、この“八邪”と“八風”をチョイス。

田中友也さん どちらも、指の間にあるツボ。親指と人差し指でつまんで、ほぐすように刺激します。しばらく行うと、ツボからの気の出入りが活発になって血の巡りが戻り、じんわりと温まってくるのを感じられるはず。足の指はあまり動かすことがないので、とくに八風は丁寧に刺激しましょう。足と手の指を組んで動かすのも、八邪と八風の両方を刺激できておすすめです。

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両足の指の股にある8つのツボ。自律神経を整え、リラックスに導くツボでもある。1か所ずつ、足の指を手で広げてから刺激するとよく温まる。

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両手の水かきの部分。指のこわばりやしびれ、頭痛の緩和に効くツボでもある。2本指でつまむほか、両手を組んで手首をぐるぐる回して刺激しても。

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POINT 八邪と八風をぴたりと合わせる、足と手を組んで握る方法なら一石二鳥。この時、足の指をグーパーするように動かすと、さらに血行促進に役立つ。


田中友也さん 鍼灸師、国際中医専門員。兵庫県神戸市の「CoCo美漢方」で健康相談に乗る傍ら、鍼灸の施術を行い、養生法をTwitterで発信する。著書に『こころと体がラクになるツボ押し養生』(学研プラス)など多数。

「体の冷えに効果的なツボ」の解説を詳しく読む

※ 『anan』2021年12月22日号より。イラスト・松尾モノ 取材、文・新田草子(by anan編集部)
※ 2021年12月19日配信


体が冷えてツラい時にすぐに試して

ツボ押しは場所さえ覚えておけば、いつでもどこでもできるのが最大の魅力。ツボで体を温めて、寒い冬を乗り越えましょう!