「彼と離婚してください」と妻に直談判。その後、不倫した女性を待ち受けていた地獄【後編】

取材・文 小泉幸 — 2021.12.26
好きになった男性が実は既婚者だったことを知ったものの、踏みとどまるどころかむしろ「絶対に妻から彼を奪い取る」と誓った美咲さん(当時25歳)。打算的な彼女は、妻とは正反対のタイプを演じてひたすら尽くし、彼を夢中にさせたものの、なかなか離婚に踏み切ってもらえません。そんな彼女はなんと妻に「別れてほしい」と直談判するというとんでもない行動に……!

彼の妻に「別れてほしい」と直談判

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「彼はどんどん私に夢中になっていき、いずれは離婚して私と一緒になることも約束してくれました。ところがさすがに離婚となると慎重で、なかなか奥さんに話を切り出してくれません。『今はタイミングが悪い』と言って、ズルズル引き延ばすばかりで……。

気づけば、付き合い始めて1年半ほどが経過していました。このままだと結婚のチャンスを逃してしまう気がして焦った私は、奥さんに直接会いにいったんです。慰謝料請求のリスクもあるし、とても大胆な行動だったと思います。でも何を引き換えにしてでも離婚してほしかったので、リスクを承知で会いにいきました」

こうして、直接彼の妻に会いに行った美咲さん。驚くことに、自分たちがどれほど愛し合っているかを熱弁し、「別れてほしい」と訴えたのだそうです……。

「離婚はしない」と粘られるのも覚悟の上でしたが、なんと妻はあっさりと受け入れたといいます。

「必ず不幸が訪れますよ」という妻からの忠告

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「『そんなに欲しいなら、あんな男くれてやります』と言われてビックリしました。でもその時に、すごく冷たい声で言われたのが『あとで必ず後悔しますよ。必ずあなたにも同じことが起きて、不幸になりますから』という言葉。負け惜しみなのだと思って、その時は気にしないようにしていました」

妻がすんなりと応じたおかげで、その後彼は離婚。それから半年後、美咲さんが27歳の時に再婚しました。計画通り彼を手に入れられた美咲さんは、まさに幸せの絶頂。お互いに子どもが欲しかったので、すぐに子作りを開始したそうです。ところが、なかなか思うようにはいきませんでした。

「妊活を頑張っていたものの、なかなか子どもができなくて。検査してもどこか問題あるわけではないし、妊活にも疲れ果てて、だんだん精神的に追いつめられていきました。私もイライラして夫に八つ当たりすることが多くなり、喧嘩も増えてきました。

辛いことがあると決まって思い出すのが、夫の前妻から言われた『あなたも必ず不幸になる』という言葉。ちょうどその頃から、彼の帰宅がやたらと遅くなったんです。もしかして浮気しているのではないかと疑い始めて……」

夫が20代前半の女性と浮気していた…

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夫の不審な行動にいてもたってもいられなくなり、調査を始めた美咲さん。すると結果は、予想通りのクロでした。

「しかも相手は、20代前半のすごく若い女の子だったんです。その時は夫に問い詰めて、彼女とは別れると約束させましたが、その後も他の女性とデートしたり、浮気を繰り返しているようです。全ての行動が怪しく見えてしまうので、疑ってばかりで、夫婦仲も悪くなってしまい、今は完全なセックスレスです……。

単なる浮気ならまだいいのですが、私の時みたいに、もっと若い子に本気になって捨てられてしまったらどうしよう……と不安で、辛い日々を過ごしています。これが因果応報ということなのでしょうか。あの日、前妻から言われたことの意味をようやく理解し、噛み締めています……」

美咲さんと出会ったときと同様に、夫は、妻より若い女性に手を出したくなる悪癖を持っているようです。そもそもは夫が最低なのですが……。美咲さんもようやく自分が犯した過去の罪の重さに気づいたそう。

常に夫を疑い、いつ捨てられるのかビクビクして過ごすような日々は想像するだけでも地獄ですよね。自分が幸せになることしか考えられず、前妻を傷つけた報いだとも言えます。

他人を不幸にしてまで無理やり手に入れた幸せは、結局続かないのかもしれません。不倫や略奪愛には手を出さず、まっとうな恋愛をしたいものです。


気になる【前編】はこちらをどうぞ。
https://ananweb.jp/anan/390852/


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