“パパは大好きだけど…” 不倫常習犯の夫に制裁を下した「愛娘の一言」【後編】
もう夫を愛することはないと完全に冷めた妻
「正直、“もう夫のことを再び愛することはないだろう”というところまで冷めていたので、離婚できるならしたいという気持ちでした。
けれど、シングルマザーとしてふたりの娘を育てていけるのだろうかという不安と、パパのことを大好きな娘たちがパパと一緒に暮らせなくなることへの申し訳なさがあって、なかなか離婚に踏み切れず、時間ばかりがすぎていました」
ある日曜日、いつものように家族4人で近所に外食に出かけたとき、娘さんが衝撃の一言を…。それが香澄さんの離婚への背中を押す決定打となった瞬間でした。
娘のある一言をきっかけに離婚を決意
「お出かけの予定を話していたときに、上の娘が『でも、わたしはもうあの女の人には会いたくない! 出かけるならママとパパと一緒がいい』って悲しそうな顔で夫に言ったんです。
私はこの言葉で、全てを悟りました。上の娘を連れて夫が外出していた日のどこかで、不倫相手の女性に会わせていたわけです」
あまりの衝撃に、そのときに持っていた箸を床に落としてしまったという香澄さん。そして、娘さんの言葉をきっかけに、離婚への決意が固まったそうです。
「このまま夫と結婚生活を続けていても、不倫相手に娘を会わせるような父親がいたら、娘たちのメンタルにもよくないと考えました。
それに、その頃には上の娘が前ほどパパに懐かなくなっていたのも、離婚へと踏み切れた理由のひとつです。夫も堂々と不倫相手に会いに行くようになっていましたから、父親の様子を見て、娘なりに違和感があったんだと思います」
新たな生活をスタートさせて…
そこからは、驚くようなスピードで離婚が成立。離婚の原因は夫の浮気だったので、慰謝料も香澄さんと娘さんふたりとの新生活の準備金として十分だったそう。
「養育費は約束通りに支払われていますが、娘たちが父親に会うことはほとんどありません。離婚の際に、面会に関しての決まりも作りましたが、離婚して別々の生活になったら、夫は娘たちに会いたがらないし、娘たちもパパには会いたがらないので、今のところはどちらかが『会いたい』となったら面会するという感じにしています。
離婚を決断するまでの期間は、今振り返っても本当にしんどかったです。信頼していた家族である夫に裏切られることが、あそこまでつらいことだとは…。もう結婚はしばらくしたくないので、自分でしっかり働いて、娘たちを育て上げたいなと思っています」
夫の不倫をきっかけに、離婚に至る夫婦は決して珍しくありません。「子どもの将来を考えると」と離婚を思い留まる女性も多いですが、メンタル面で考えると逆にストレスを与えてしまう場合もあるようですね。
家族との生活で何を優先するかはしっかりと考えて、大切なものは失わない選択をしていくのがいいでしょう。
©d3sign/gettyimages
©d3sign/gettyimages