嫌味な義母とマザコン夫… 彼らに下った「驚きの天罰」とは【後編】

文・並木まき — 2021.12.10
結婚後に激しいモラハラを繰り返す夫や義母の存在に、頭を抱える女性もいます。今回は、義母との同居生活によって壮絶な体験をした優奈さん(仮名・当時34歳女性)に、メンタル心理カウンセラーの並木まきが話を聞きました。

嫌がらせを繰り返す義母と、義母を正当化する夫

「義母との同居生活は、想像を絶するものでした。それまで接点が少なかったので気づきませんでしたが、義母はどうやら私のことがもともと嫌いだったようで、一緒に生活を始めてからは私の生い立ちから実家の教育方針まで否定し、さらに家事や育児にも1から10までダメ出しをしてきましたね。

一方で孫のことはそれなりに可愛がってくれましたが、私が見ていないところで平気で孫に理不尽な説教をすることもあり、抗議すると『あなたが甘やかすから、私は少し厳しくしないと』などと言い訳をされました」

義母からの激しい嫌がらせを何度も夫に伝えるも、「母さんは理由があってそうしているんだ」の一点張り。

まったく聞く耳をもってくれないばかりか、完全に義母の行動を正当化していて、優奈さんの苦しみを理解しようとしてくれなかったそう。

「このまま同居を続けることは無理だ」と判断し、離婚を決意

そんなある日、優奈さんがいつものように台所に立っていると、義母があるフルーツを持ってきました。そのフルーツは、優奈さんが幼い頃から口にすることができないほど嫌いな果物。

ですが、断る優奈さんに対し、「○○さんからいただいたから、あなたも食べなさいよ」と、義母はしつこく食べることをすすめてきたのだそう。

「最初は『食べなさいよ』だったのが、段々と口調が強くなり、最後は『私があげるって言っているのに、食べられないって言うの? 本当にかわいげのない人ね』などと大きな声で怒られました。

でも、私は絶対に食べたくなくて必死に断り続けました」

すると、思い通りにならないことに苛立った義母が果物を床に投げつけ、その場を去ったそう。このとき、優奈さんは「このまま同居を続けていたら、おかしくなってしまう」と感じ、離婚を決意したそうです。

「決めてから行動に移すまでは、早かったです。普通に協議しても離婚できないと思ったので、独身時代からの貯金を使って、弁護士に依頼し、離婚の話し合いを始めました。

離婚するって決めた翌週には、友達の家に居候させてもらって、翌月にはアパートを借りて、そこで子どもと生活を始めたんです。

今振り返っても、あのときの私の行動力は凄まじかったと思います」

嫌味な義母とマザコン夫に下った天罰

弁護士を入れても最初は「離婚なんてしない。俺に落ち度はない」と強気だったという夫。しかし夫のモラハラと捉えられる録音の証拠や義母からの嫌がらせを出し、弁護士が慰謝料を請求すると伝えた途端に、態度が一変。

世間体をかなり気にしていた夫と義母は、事が大きくなるのを避けたい一心で、慰謝料を支払ったうえでの離婚に応じることになったそうです。

「夫と義母には変なプライドがあるのか、慰謝料ではなく“解決金”なら払うとかって条件でしたけどね。こちらとしては名目はなんでもいいので、新生活の準備に使えるお金と離婚を勝ち取ったので満足です。

今はシングルマザーとして子どもを育てていますが、あんな夫と義母と一緒にいるよりも、はるかに幸せです」

「それに世間体を気にする夫と義母に対して、私が誰かに話したわけではないけれど『モラハラ体質の旦那さん』『お母さんの性格がかなり悪いらしい』という噂が立ったそうで、彼らは肩身の狭い思いをしたと共通の知人から聞いています。

こういった噂が立ったことは、何よりも世間体を気にする彼らにとっては打撃だったんじゃないかなって思い、スカッとしましたね」


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自分の言動によって誰かを追い詰めれば、天罰がくだるのも当然でしょう。つらい思いをした優奈さんも、今は平穏な生活を取り戻し、毎日充実した日々を送れているそう。

そして夫や義母も離婚によって打撃を受けただけでなく、いつしか“大切な何か”を自分たちの行動のせいで失ったことに気づき、後悔する日がくるのではないでしょうか。

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