ついに“避妊する理由”が明らかに… 夫との価値観のズレに苦しんだ「妻の決断」【後編】

文・並木まき — 2021.11.9
夫との子どもを望みながらも、夫が子作りに同意してくれないことに悩み続けた優奈さん(仮名・当時31歳・女性)。「仕事」を理由に子作りを拒否していた夫には、衝撃的な秘密があったそう…。今回はメンタル心理カウンセラーの並木まきが、優奈さんから当時の詳細な話を伺いました。

実母から夫に電話… その夜、夫の口から衝撃の事実が

「母が夫に電話をかけたその日の夜、夫が仕事から帰ってきて『ちょっと話したいことがある』と私に言うんです。

私は母が週末に夫を呼び出したのを知っていたので、そのことだろうなと思ったのですが、夫の口から“子どもを作りたくない本当の理由”を聞かされたんです。

それは、当時の私が想像もしていない内容でした」

神妙な様子で口を開いた夫の口から飛び出したのは、なんと隠し子の存在だったそう。さらに夫の話によれば、夫は大学生の頃に年上の女性と関係を持っており、その際に相手の女性を妊娠させてしまったとのこと。

また、その女性は「認知さえしてくれれば、あとは何もしないでいい」と夫と約束し、男児を出産して育てているのだそう。

実際に、養育費などの金銭的な支払いはしていないものの、夫としては自分の仕事が軌道に乗ったら、これまでの分も含めて自発的に養育費や教育費を支払いたいと考えているようで、そのせいで子作りは控えたいというのが“避妊を続けている真の理由”だったそうです。

実家にも真実を言えなかった女性が、最終的に出した結論は…

「衝撃的でしたし、頭が真っ白になりました。夫に子どもがいたなんて、想像したこともなかったですから。

子どもの母親は夫よりもかなり年上で、経済的にも恵まれていて、出産後は夫の生活には一切介入してきていないとのこと。本人から聞かない限りは、私にはわかりようがなかったんです。義実家が子作りの話をしたときに変な様子になったのも、これが原因でした。

そして、そんな事実を知ってしまった以上、これからどうするのかを考えてなくてはいけなかったんですけど、内容が衝撃すぎて実母にも言えないまま、数か月間ひとりで悩み続けました…」

一人で悶々としたまま数か月を過ごした優奈さんでしたが、衝撃の事実を知ってから5か月後、ついに夫とは「離婚する」という決断を下したそう。

「夫のことを本当に愛しているかを自問自答した5か月間でしたね。気持ちは常に揺れ動いていたのでなかなか結論が出せずにいましたが、あるときに『人生をやり直すなら、今しかない』と感じ、そのときの夫と離婚することを決めました」

隠し事をして結婚した負い目があった夫は、優奈さんからの離婚の申し入れを了承。離婚条件も優奈さんが提示した内容に合意してくれたので、金銭的にも優奈さんが困ることはなかったそうです。

「今だからこうやって話せますけど、当時は悲劇のヒロインみたいな気持ちになっていて、誰にも話せませんでしたよ。

今は私も別の人と結婚し、娘がひとりいます。娘ができて思うけれど、元夫の息子の母親である女性は、出産から子育てまでをひとりでやっているわけですから、本当にすごいなって思います。

当時の夫に隠し事をされていた事実には腹が立ちますけど、今となっては元夫もその息子さんも、その母親である女性もみんなが幸せになってもらいたいなと思っていますね」


“避妊する夫”に悩んだ妻の「驚きの行動」とは…!? 前編はこちら。



“夫との価値観のズレに苦しんだ「妻の決断」”を紹介しました。

結婚後に彼の隠し子の存在を知り、かなり困惑したものの、最終的に離婚することを決断した優奈さん。今となっては新しい相手と結婚し、無事娘を授かることができたそう。もし優奈さんと同じ状況になってしまったら、あなたはそのときどんな決断を下しますか…?

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