見た目がタイプだったから… 夫を捨ててまで「彼との再婚」を願った女性の末路【昼顔妻の告白 後編】

文・塚田牧夫 — 2021.7.4
突然ですが、結婚後に理想の相手と巡り合ってしまったら、あなたはどうしますか……? 咲良さん(仮名・37歳)もそのひとりでした。“運命の相手”だと信じ込み、ついには離婚までしてしまったんです。そして、その理由は「彼の見た目がタイプだったから」というシンプルなもの。離婚をして晴れて自由の身となり幸せを掴んだかのように見えたのですが、今は“とある後悔”を抱いていると言います。今回は、現在の状況や心境を踏まえて語ってもらいました。

離婚後の彼との関係は?

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「夫との離婚が正式に決まり、不倫相手である亮介さん(仮名)にその報告をしました。すると、“そうなんだ”と意外と素っ気ない返事が返ってきたんです。

“あれ……”と私も若干拍子抜けしましたが、“すぐに亮介さんと結婚する必要はないか”と思い、しばらくの間2人の時間を楽しむことに。

しかし、しばらく経ってもなかなか具体的に結婚の話が進まなかったので、親友の恵里佳(仮名)に相談したんですね。そうしたら、“彼に会ってみたい”と言ってくれて、上手く話が進むようにフォローするということで3人で食事をすることになったんです」

友だちと会わせみたらどうだった?

「恵里佳はなんでもズバッと言うタイプなので、彼と会わせることに不安もあったんです。しかし、彼女は丁寧に話を進めてくれました。

まず、彼の仕事の話題になったんですね。今は食品会社の営業をしているそうなんですが、昔はパティシエを目指していた時期があったそう。でも、残念ながら挫折。次にソムリエを目指してワインバーに勤め始めたそうなんですが、性に合わないと感じて辞めてしまったそう。

その話は、私も以前聞いたことがあったんです。そのときは、“彼も挫折を味わってきたんだな”と共感していたんですが、どうも人を介して聞くと薄っぺらく感じてしまって……。恵里佳も“へぇ~”と、ややしらけた反応をしていました」

結婚の話は進まなかった?

Close-up of variation of dim sum in a restaurant

「恵里佳が食べものを注文しようとしたんです。中華のお店だったので“シュウマイが食べたい”と言うと、彼が店員さんを呼んでくれました。

店員さんが、“いくつか種類がございます”とメニューを指さしました。そこで彼が、“これでシュウマイって読むんですか”と感心しているんです。どうやら、“焼売”が読めなかったよう。食品会社で働いていると聞いていたので、“大丈夫かな……”とは思いました。

そうやって彼に対する評価がじわじわと下がっていくなかで、ついに恵里佳が“結婚とかは考えているんですか?”と質問したんです。すると彼は、“いやぁ”と鈍い返事をしました。さらに、“子どもがいるから”と言ったんです。なんと、前妻との間に子どもがいたとのこと。

慌てて“知らないんだけど”と言うと、“言ってなかったっけ?”とシラを切られて……。“なんでそんな大事なことを今まで黙っていたんだ!”と唖然としました」

現在の状況は?

「離婚してから3年近くが経ちますが、彼との関係は平行線のままです。とりあえず別れてはいません。恵里佳ともいろいろ話をして、気持ちを落ち着けました。

これは私の勝手な想像ですが、彼は見た目の良さに守られてきたんだと思うんです。あまり努力をしなくても、周りの人が助けてくれるんだと思います。そのせいか、何に対しても考え方が甘いんです。

それがある程度の年齢に達し、見た目だけではやり過ごせなくなってきたのかなって。私はそうなる寸前のところで出会ってしまったようです。

ただ、今でも彼の顔はやっぱりタイプで、見るとホッとするところがあります」


彼女が「夫を捨てる」ことを決意するまで経緯とは…!? 前編はこちら

“夫を捨てた女性の末路”をご紹介しました。

彼女は彼の外見には惚れているものの、中身が無いように感じているようです。友だちにもう少し早く意見を求めていれば、離婚まではせずにすんだのかもしれません。

冷静さを欠いているときの判断は、悪い方向に進みがちです。これも経験といえばその通りかもしれませんが、私達は彼女と同じ過ちをしないようにしたいところですね。

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