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心が折れそう…ロックダウンのパリ、在住日本人女性が漏らした本音

文・田中亜子 — 2020.4.17
ロックダウンが延長となったフランスで、日本人女性はどのように暮らしているのでしょうか。パリに住むAさんの現状を取材しました。

2020年3月17日に全土に渡りロックダウンが始まったフランス。その首都・パリに1月から滞在している日本人女性、Aさんにお話を聞きました。

ーー外出制限となり1か月が経ちますね。

小学生の子どもが2人いまして、ずっと家にいるのは本当にキツい、辛いですね。そもそも、ロックダウン開始時は期限が3月末までだったんですよ。それが4月15日までとなり、さらについ最近、5月11日まで延長と発表されました。まだまだ多い感染者数や死者数などから、期間が延びて安心という気持ちもありますが、それよりもまず私の口から出たのは「マジかっ!」でしたね。

せめて2週間先くらいにして、そこでまた考えてもいいのでは、と思ったんですけどね。いきなり1か月先までという遠いゴールを設定されてしまって、正直心が折れそうです。この1か月、めちゃくちゃ我慢して家にいたんですよ。やっと外に出られると思ったのに。

ーー一歩も出られないんですか?

食料や生活必需品の買い物のほかに、通院やテレワークが困難な場合の通勤、若干の運動などの必要な外出はOKだったのですが、4月8日に制限がさらに厳しくなり、日中、運動目的の外出も禁止になってしまいました。散歩やジョギングもできないんですよ。

ーーお子さんふたりを抱えてのおこもり生活は本当に大変だと思います……。

先日は、子どもたちが動き回って遊んでいたら、マンションなので階下から「外に出られないで大変だろうけど、せめてジャンプはしないでほしい」と苦情が来てしまいました。響かないよう注意していたのですが、みなが我慢しているなかで大変申し訳ないと思いましたね。でも、子どもたちは当然ストレスが溜まるし……。なので、外出許可証を携帯して、久しぶりに外で運動をしました。とはいえ、頻繁には出られないので、窮屈な生活をもう少し続けなければいけません。

それに、私が毎日、フランスの感染者数と死亡者数を子どもたちに教えていたら、下の子が泣きだしちゃって。ニュースを見ながら何気なく伝えていたのですが、怖がらせてしまったと反省しましたね。いまはもう落ち着いて、遊び相手がほかにいないからか以前よりも兄妹仲良く遊んでいます。上の子は、針と糸を使いたいと言って裁縫をはじめました。時間にゆとりがあるので、子どもたちとクッキーを焼いたり、かき氷を作ったりもしています。

ーーいまの時期しかできない親子の濃密な時間を過ごせるとも言えますね。街の様子はいかがですか?

スーパーや銀行、薬局など生活に必要なお店以外はすべて閉店しています。窓から外を見ると、住み始めた頃は、かなりの人で賑わっていたのですが、ロックダウン開始時は人の往来がまばらになり、最近は先ほど言った新たな制限により、さらに減りました。まるで別の街のように閑散としていて静かです。

ただ、夜8時になると医療従事者の方々に感謝の気持ちを表す拍手の音が街中に響き渡り、大勢の人が住んでいることを実感できます。我が家ももちろん、全員でしています。そういった人の温かさを感じる一方で、ニセの警察官が出没しているという情報もあり、残念と恐怖が入り混じった気持ちにもなります。

ーーお買い物はどのようにしていますか?

週に1回、スーパーへ行っています。本当はもっと行く間隔を空けたいのですが、野菜はなかなか保存ができないので仕方なく行っていますね。スーパーも入店の人数制限をしていて、みな距離を空けて列を作って待っています。しばらく並んで、入るときに消毒をして(※)ようやく買い物ができます。昨日行ったときは、マスクやゴム手袋をしているお客さんがけっこういました。これまで、こっちの人はマスクをしない主義だったのに急に変わりましたね…。

レジ周りは天井から透明ビニールで全部覆われていました。お客さんからの飛沫感染を徹底的に予防している感が伝わってきて、深刻な事態になっているんだと改めて思い知らされました。

※消毒薬は、一部のスーパーに限り用意されているとのこと。

ーー食料調達も一大事ですよね。

そうですね。買い物は気分転換どころか、大きな負担になってしまいましたね。さらに、子どもの友人のお父さんが感染したり、夫の同僚が感染して重症化したりと、すぐ近くに新型コロナウイルスが迫っていると感じます。

ーーご主人のお仕事はどうですか?

会社から、出社するなと言われているのでテレワークです。私の周囲で仕事に出かけている人は皆無といっていいほどいませんね。夫は休業ではないので、お給料は変わらずいただけるようで安心しています。

国は、新型コロナウイルスによって休業を余儀なくされた小規模の企業や個人事業主、フリーランスには条件をクリアしていれば一定額の支援を、部分的失業状態(一時的な休業)になった従業員の方々には、手取り額の約84%を支払うと明言しています。ほかに融資や公共料金等の支払い期限の延長など、さまざまな策が発表されているので、賛否両論あるようですが、スピーディという面では評価されていると思いますね。

ーー最後に、過酷な状況のなか、楽しみやリラックスをどう見出していますか?

食とエンタメ、でしょうか(笑)。実家から、日本の食材を送ってもらっていて、とても助かっています。いま、あんことバターをパンに挟んで食べるのがマイブームで、しょっちゅう食べています。あとは、動画サイトでドラマやバラエティを楽しんでいます。

日本のニュースもチェックするようにしています。日本も日に日に感染者数が増えているなか、少し前はまだまだ街に人が出ていると聞いて不安になりましたが、最近はかなり減ったと聞いて、さすが日本人と思いました。日本が誇る自制心で、良い結果につながってほしいと思いますね。私ももう少し頑張ってみます。

以上、Aさんの貴重なお話でした。困難な日々は今後もしばらく続きますが、終わりは必ずやってきます。いまだからこそできることや、これまでしたくでもできなかったことに挑戦したり、終息後のお楽しみを考えたり。おうち時間を有意義に過ごしたいですね。


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