ストレスで日焼けが加速? 医師が説く「肌への影響と簡単ストレス解消法」
ストレスが肌に影響を及ぼすワケ
紫外線による肌ダメージが、ストレスでさらに増すなんて、いったいどういうことなのでしょうか。
日比野先生 精神的なストレスは、肌を薄くしてしまい、肌トラブルを引き起こしやすくなることがわかっています。
その仕組みは、精神的な緊張状態になると、身体がストレスホルモンを分泌することで、血管が収縮して皮膚に栄養が行き渡らなくなってしまうから。結果、肌のうるおいを保つ働きを持つ女性ホルモンも肌に行き渡らなくなり、肌から水分が失われコラーゲンの生成にも影響が現れてしまいます。
特に、紫外線量が増えていくこの時期に肌がそのような状態だと、紫外線から守る肌のバリア機能も弱まってしまうため、肌の中まで刺さる紫外線A波(UV-A)による光老化の影響を受けやすくなります。
ですから、肌を守るためにも、精神的なストレスケアは欠かせません。おすすめなのは「瞑想」です。瞑想中の深い呼吸は、ストレスで張りつめた交感神経を緩め、副交感神経を優位にします。
初心者向け!「瞑想」のやり方
肌のためにもおろそかにできないストレスケア! ぜひ瞑想をやってみたいものですが、いざやろうとするとやり方がわからないことも…。
そこで瞑想の専門家である、マインドフルネス教室『はっぴー Life』の赤崎理恵子さんに、瞑想の具体的なやり方を聞いてみました。
赤崎さん 瞑想というと、目を閉じてあぐらを組んで行うイメージがありますが、必ずしもその必要はありません。
まず、立ち止まってみてください。行動をいったんストップさせ、1分でも3分でもじっとしてみてください。動くのをやめ、ペンを持っていたらペンも置いて、瞬間、瞬間の時間に漂うように、「今、この瞬間」を感じてみてください。その時間は誰からも攻撃されませんし、安全で安心で守られた自分だけの時間であり、空間です。
もし可能であれば呼吸を意識してみてください。自分の呼吸する音や体の動きに気づくことでしょう。ただ「今という瞬間」にじっとしていればいいです。雑念や湧き上がる感情があっても構いません。無理にそれらをないものとしようとしなくていいのです。今という瞬間にいるとは、今に在る、存在している「be」の状態です。
ーー瞑想中、集中できないなと思ったらどうすればいいですか?
赤崎さん 「集中しなければならない、頭から雑念をすべて消し、白くならなければならない」という思いを手放しましょう。今にいるということは、すべてを受け止めること。今起きていること、自分が感じていることが現実で、それでいいのです。
空を見ると、どこからともなく雲が湧き上がり、流れていきます。私たちは雲と会話することも、雲を消そうとすることはしませんよね? 瞑想中の頭の中に沸く雑念や感情も、その雲のようにただ湧き上がるものとして受け止めて流してください。
それでも落ち着けないのが気になる、というときは、深呼吸をしたり、体を大きく動かしたり、大きな声を出したり、目の前のものを片付けたりしてから、瞑想をしてみてください。そうすると、不思議と落ち着けるものです。
ーー瞑想は、いつ、どのくらい行うのがいいのでしょうか?
赤崎さん 仕事へ行く前、ふとした空き時間や昼休みなど自分がやりやすい時間に行ってみてください。また、どうしても感情が激しく揺さぶられたとき、緊張する場面の前、ここぞというときの前に1分でも立ち止まって心を落ち着かせるようにするという、瞑想のスポット活用もおすすめです。
私は普段マインドフルネス瞑想法をお伝えしていますが、その瞑想法の場合は、まずは5~10分を毎日1回決まった時間に実践することからスタートしていただいております。時間帯は午前中、出かける前をおすすめしています。時間がきたらきちんと終了しましょう。1回の瞑想時間を長くすることに意識を置くよりも、短くても毎日することを心がけてください。
瞑想はとても奥深いものです。より安全に効果的に実践するために、できればどなたか、瞑想に詳しい先生などに習い、瞑想を深めていけると安心ですね。
ストレスによる肌への影響が気になる方は、瞑想を取り入れてみるのもよさそうです。
Information
日比野 佐和子さん 医療法人 社団康梓会 Y’sサイエンスクリニック広尾 統括院長。アンチエイジング医療の第一人者として、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。
赤崎理恵子さん 会社員としてのキャリアを長く積んでいたが、あることを機に価値観が崩れ落ちる体験し長年働いた企業を退職。現在は東京近郊でマインドフルネス認定講師として各種瞑想会を開催。瞑想を通し気付きの大切さをお伝えしている。
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