【妻夫木聡さん主演】涙なしでは観られない。『バンクーバーの朝日』の試写会に行ってきた!

2014.12.19
明日12月20日(土)公開の映画『バンクーバーの朝日』。戦前のカナダで活躍し、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした日系移民の野球チームの活躍を、『舟を編む』の石井裕也監督、妻夫木聡さん、亀梨和也さん、宮崎あおいさんなどの豪華キャストで映画化。そんな話題作を、anan総研メンバーがひと足早く堪能してきちゃいました!

【TOKYO今ココ総研】vol.33 文・宮田愛子
1 12月20日(土)公開の映画『バンクーバーの朝日』。戦前のカナダで活躍し、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした日系移民の野球チームの活躍を、『舟を編む』の石井裕也監督、妻夫木聡さん、亀梨和也さん、宮崎あおいさんなどの豪華キャストで映画化。そんな話題作を、anan総研メンバーがひと足早く堪能してきちゃいました!

右から、佐藤里香さん(no.162)、江本静華さん(no.61)、鈴木彩香さん(no.147)、鷲巣善美さん(no.114)、橋本美佐さん、立川瑞紀さん、櫻井智絵さん(no.155)、高木晴香さん(no.142)、平山友美子さん(no.24)
右から、佐藤里香さん(no.162)、江本静香さん(no.61)、鈴木彩香さん(no.147)、鷲巣善美さん(no.114)、橋本美佐さん、立川瑞紀さん、櫻井智絵さん(no.155)、高木晴香さん(no.142)、平山友美子さん(no.24)

「バンクーバー朝日」って?

4 1914年から1941年まで、カナダ・バンクーバーで活躍していた日系カナダ移民二世による野球チーム。当時のカナダでの過酷な貧困や差別に苦しみながらも、フェアプレーを貫き通し日本人の誇りを守り抜いた「バンクーバー朝日」は、その功績をたたえられ、2003年最高の名誉であるカナダ野球殿堂入りを果たします。

誕生の裏にある、知られざる歴史。

13

★あらすじ
1900年代初頭、多くの日本人が新天地を夢見て、遥か遠くカナダへと海を渡った。しかし、そこで彼らを待ち受けていたのは差別、過酷な肉体労働、貧困といった厳しい現実だった―

そんな中、日本人街に一つの野球チームが生まれる。チームの名は”バンクーバー朝日”。

夢も希望も持てなかった激動の時代。やがてチームは人々にとって、一条の光となっていく。彼らは何を信じ、何を求めて走り続けたのか。歴史の波間に埋もれていた”真実の物語”が今、ここに蘇る―

 

「昔カナダに住んでいたので、タイトルを聞いた時にご縁を感じ拝見させていただきました。私がカナダにいたときは、どこへ行っても日本人を優しくあたたかく受け入れてくれる環境があり、安全で自然も美しくて大変良い思い出ばかりです。しかし、劇中で描かれていた時代ではそう簡単に暮らしやすいわけではなかったようで、もがき苦しみながらも皆で心を一つにし互いを、支え励ましあっていた姿を目にし、思わず鳥肌が立ちました。その頃の日本人のそういった姿があったからこそ、自分達がカナダに行く時に日本人がスムーズに受け入れられたのかもしれないと思うと、今となって胸が熱くなります」(東條恭子さん・no.140)

仕事、家庭、学校。さまざまな場面で紡がれるヒューマンドラマ。

9 あらゆる場面で直面する、人種差別の壁。日系人でも、それぞれを取り巻く環境で白人との距離感もちがい、それが家庭内の不調の原因にも…。

「バンクーバー朝日」の活躍により、野球を通して少しづつ近づいていく、日系人と白人。家庭内、職場、学校、あらゆる場面に光が差す場面演出にも注目です。

「戦前、異国の地で決していい待遇でもない環境で生きる日本人がいたことに驚きました。そして、一つの野球チームが彼らの希望になり、また国境を越えた存在になっていたことに胸が熱くなりました。ただホームランを打つことが全てではなく、地道にチャンスを作っていく姿に心が動かされます。厳しい環境で活躍した野球チームは、時代を超えて私たちの励みにもなると思いました」(櫻井智絵さん・no.155)

日本人だからこそできる頭脳プレイ。

11 連敗続きで「大柄なカナダ人と力で勝負をしても叶わない」と諦めモードの中、主人公・レジー笠原(妻夫木聡)が日本人の小さい体を活かした頭脳野球を思いつく。いままでの連敗が嘘かのように勝ち進んでいく「バンクーバー朝日」の見事な活躍は、現地のファンを熱狂させた。

夢も希望もなかった逆境の中で、日系移民に誇りと勇気を与え、フェアプレー精神で戦い抜き、白人社会からも称賛と人気を勝ち得ていきます。

「負け続きのバンクーバー朝日が、妻夫木さん演じるレジーの頭脳作戦で勝つ。与えられた環境の中で、バンクーバー朝日らしい試合をする姿がみていてスカッとしました。相手がカナダ人だから勝てないんだ!と嘆くより、自分たちの良いところを考え上手に伸ばして、カナダ人も日本人も巻き込んで試合する姿に、勇気をもらいました。自分の考え方を変えるだけでこんなにも道が開けるんですね」(佐々木まゆさん・no.159)

豪華俳優陣・壮大なオープンセットが作り出す、1940年代のバンクーバー。

15 日本映画界が誇る豪華俳優陣が集結し、各方面で話題沸騰中の今作。

ぐっと引き込まれるゲームシーンですが、主演の妻夫木さんは主要キャストで唯一野球経験がなかったといいます。石井監督が吹き替えなしでのプレーと演技を求めたため、妻夫木さんのみ約3カ月にわたるトレーニングを実施したそう。劇中では、とても3か月のトレーニングで身に着けたとは思えないほどのプレーを見せてくれました。

撮影場所は現地バンクーバーはもちろんのこと、栃木県足利市に当時の‟リトルトーキョー”を細部まで再現した巨大オープンセットを建設。両翼75mの野球場から日系移民が住んでいた日本人街、その隣にある白人街にいたるまで、まさにタイムスリップしたかのような映像美は圧巻の一言。

日本映画界、きってのキャスト・スタッフで石井監督が描く今作。夢も希望も持てない、一条の光すら見えない逆境の中で、それでも何とか立ち上がろうとした若者たちの姿に、心打たれること間違いなしです。ぜひ、映画館でお楽しみください!

上演情報

『バンクーバーの朝日』

2014年12月20日(土)公開
公式ホームページ

公式ノベライズ

戦前のカナダ・バンクーバーで生き抜く青年たちの葛藤・奮闘・友情を描いた感動の物語。「泣いた」「感動した」と、反響が続々届いています。

公式ノベライズ『バンクーバーの朝日』

『バンクーバーの朝日 (文庫版)』 西山 繭子 著  670円 (税込)
『バンクーバーの朝日 (文庫版)』 西山 繭子 著  670円 (税込)

著者インタビュー掲載の特設サイトはこちら! 立ち読みも可能です。

購入はこちらから