満足度96%! 楽しすぎるとウワサの「よなよなエール」醸造所見学ツアーに参加してきた。【初秋の旅特集】

文・中村朝紗子 — 2016.9.12 — Page 2/3

続いて醸造所の中へ!

いよいよ醸造所内へお邪魔します。

常に笑顔を絶やさないヒデさん。
常に笑顔を絶やさないヒデさん。

はじめに入ったのは「仕込み室」。お部屋の温度は約30℃で、もわっとした蒸気が立ち込めます。まるでホットヨガの教室のような、ほんのり汗ばむ暑さです。

大きな3つのタンク、この役割は…!?
大きな3つのタンク、この役割は…!?

ここでは3つの大きなタンクを使って、4つの作業を行います。

①細かく砕いたモルト(麦芽)をお湯と混ぜる
②①をろかして、モルトの殻を取り除く
③それを加熱し、ポップを入れて香りと苦味を付ける
④勢いよくかき混ぜ、水流の勢いでホップカスを取り除く

まずは②でできた麦汁を試飲させてもらいました。

どんな味かな?
どんな味かな?

櫻井さん みたらしに似た甘味。ジュースみたいで美味しい♪

まだ、ビールの味はしません。次に③でできる、ホップを入れたあとをお試し。

「お、ほのかに苦い!」(拝原さん)
「お、ほのかに苦い!」(拝原さん)

表情から伝わるように、こちらはやや苦みが感じられたよう。2つの味わいを比べることで、それぞれの素材がもたらす役割をより深く理解することができました。

ビールの違いがここで決まる! 発酵室

続いて案内されたのは「発酵室」。先ほどの部屋よりもやや涼しく、約20℃に保たれています。

パネルを使いながら、わかりやすく説明してくれます。
パネルを使いながら、わかりやすく説明してくれます。

ヒデさん このお部屋では、麦汁に酵母を加え発酵させています。

実はこの酵母の発酵方法が、ラガービール(一般的なビール)とエールビール(「よなよなエール」などのクラフトビール)の違いを生むのだそう。その差を表にまとめてみました。

ラガービールとエールビールの違い早見表
ラガービールとエールビールの違い早見表

同じ発酵でも、温度や期間を変えることで味わいにバラエティが出るとは不思議! 説明を聞いたあと、実際に発酵中のタンクの中を、見せてもらいました。

運が良ければ、シュワシュワの泡が見られるかも!
運が良ければ、シュワシュワの泡が見られるかも!

櫻井さん さっき飲んだジュースが、ここでアルコールに変わるんだ!

少しの温度変化や期間によって、酵母の発酵具合は大きく変わります。そのさじ加減こそ、おいしさのヒミツなんですね。

ひんやり寒い! 貯酒室へ

次の扉を開けて、貯酒室にやってきました。さ、寒い〜! この部屋の温度は0度前後なんだそう。でも、どうして?

半袖では厳しい寒さ。
半袖では厳しい寒さ。

拝原さん このお部屋は、なんでこんなに寒いんですか?

ヒデさん ビールの温度を下げて、酵母の活動を停止させるんですよ。

ツアーは対話形式に進んでいくので、このようにわからないことがあれば気軽に質問することができますよ!

缶に注いでいよいよ完成! 充填室

最後に、ビールを缶に注ぎ密封する「充填室」へ。

ビールを缶に注ぎ、いよいよ出荷へ。
ビールを缶に注ぎ、いよいよ出荷へ。

この時間はちょうど機械がお休み中でしたが、稼働時はベルトコンベヤーの上を流れる缶にできあがったビールが次々に注がれ、蓋で密閉され、出荷へと進んでいきます。

ビールが注がれる前の缶は、こんな状態でした。
ビールが注がれる前の缶は、こんな状態でした。

この仕上げの工程を経たビールがいよいよ、わたしたちの手元に届くのです…!