エレファントカシマシが今月デビュー30周年を迎える。ボーカルの宮本浩次さんのルックスや仕草やライブでの体のキレを思うと、とても信じられない長い年月ではあるけど、彼らが日本のロックシーンに残してきた足跡はとても偉大だ。
「30年を振り返ると、老けたのはしょうがないけど(笑)、音楽的にはね、ちゃんと一生懸命考えてやってきましたね。今回、撮りためてきた映像を観たんですけど、客観的に見ても尖っていて、すごくいいバンドなんです。自画自賛になっちゃうけどね。デビューアルバムの1曲目『ファイティングマン』なんかは、30年かけてライブの定番曲にもなり、あの曲を聴かないとライブが終わらないとみんなが思ってくれるまでになりました。その過程を見ることができて、幸せを感じますね」
30年目のデビューの日にリリースするのは30曲入り2枚組のベストアルバム、その名も『THE FIGHTING MAN』。
「長い歴史の中で30曲を選ぶのは、とても難しい。ただ自分の中では30年間の“記念アルバム”だ、と思っています。代表曲の『今宵の月のように』や『悲しみの果て』『俺たちの明日』『ガストロンジャー』が共存する作品は初めてですし、バンド史上初のカバー曲『翳りゆく部屋』も入っています。このアルバムを聴いた新しいファンにもライブにどんどん来てほしいですし、エレファントカシマシは、これからもさらに歩んでいくぞ、という希望も込めて選曲しました」
音源だけでなく、初回限定盤に入る映像集も素晴らしいものになった。デビュー時期の‘88年に渋谷公会堂で客電をつけっぱなしにして行われたライブをはじめ、‘94年の日比谷野音で繰り広げられたトランぺッター近藤等則氏との火花が散るような共演、さらに昨年末に久々にメンバー4人だけでステージを行った、下北沢シェルターのライブなど、伝説のパフォーマンスや初映像化作品を多数収録している。
「映像のある種のベストな瞬間が繰り広げられている、というのかな。どこから見てもエレファントカシマシの音楽が炸裂しているし、音楽の幅がひじょうに広いことが分かっていただけると思います。膨大な映像を観ていて気づいたんですけど、黒か白のシャツしか着てないと思いきや、茶色のとっくりセーターとか、意外にいろんな服を着ていたり、髪型の変遷がいろいろあったり(笑)。そういうことまで分かったりしました。映像と音とが補完しあって、最強のベスト盤になったと思います」
30周年イヤーは、3月20日に大阪城ホールで開催されるコンサート「さらにドーンと行くぜ!」で幕開けし、12月(!)まで、バンド史上初の47全都道府県をまわるツアーが行われる。最強ロックバンドの最高のステージを、心ゆくまで楽しもう。
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