1日5分でも実践! Googleも採用した“マインドフルネス”って何?

ライフスタイル
2017.02.26
日常の習慣を少しずつ変えることで、脳の働きは改善することができると語る、脳医学者の瀧 靖之先生。
脳

なかでも、海馬の機能UPのカギはカラダケアにアリ。

「減る一方の脳の神経細胞のなかで、記憶を司る海馬だけは、新しく生むことができる。この『神経新生』を促すのに最も効果的なのが、有酸素運動です」。新生した神経細胞はやがて神経回路を形成し、海馬の機能を上げるとともに脳の体積を増やすそう。

「また、カラダをケアすることで脳のストレスも減らせる。脳のためにもぜひ意識を高めてください」

脳のために行いたい、日常的なカラダケアの方法とは?

晴れた日に、気が向けば通勤時に30分ほど歩く。

海馬を刺激する有酸素運動。どのくらいの頻度で何をしたらいい? 「1日30分歩くだけで十分。息があがる速度だとなお良いです」。どんなに運動がいいと頭でわかっていても継続できないのが人間の弱さ…。

「毎日でなくてもいいんです。“天気がいい日に”“気が向いたら”くらいの緩いルールでも、とにかく始めるのが大切です」

得意な・簡単なスポーツに打ち込む。

コントロールアビリティとは、自分をコントロールできる力。

「自分が“選択権”を持っていると認識するとストレスが軽減され、脳を萎縮から守ることに繋がります。ビジネスシーンでは、立場が上がらないと得るのが難しい力ですが、運動なら、自分でいつ、どれだけやるかを決められる。これも運動が脳にもたらすメリットです」

自分のカラダの好きな部分のケアをする。

メイクやファッション、ボディメイクに手を抜かないことは、社会性を司る前頭葉の発達に関係が。

「高齢者対象の研究で、身なりの整っている方の脳が概して若く、社交性が高いという結果が出ています。ダイエットも効果的ですが、ストレスにならないことが重要。自分の好きな部位を磨くだけでも、脳の発達に繋がります」

マッサージに行って、息抜きをする。

ダラダラ休日を過ごすとどんよりした気分になるのは、脳がリフレッシュしてないから。

「休日は、楽しい記憶によって、仕事で受けたストレスの記憶を上書きできるチャンス。肉体的な疲労回復も大事ですが、充実感を得ることも重要。マッサージに行けば、カラダの疲れが取れるうえ、“良い記憶”として残る。一石二鳥です」

マインドフルネスを行う。

マインドフルネスとは、簡単に説明すると、ゆったりと座って、集中して深呼吸し、何も考えないようにすること。Googleなどでも社内プログラムに取り入れられている。

「マインドフルネスによって海馬の神経細胞が増加することが確認されました。ストレスで傷ついた海馬の回復に役立つので、1日5分でも実践してみて」

瀧 靖之先生 医学博士、医師。東北大学加齢医学研究所教授。16万人のMRI 画像を見てきた脳のスペシャリストで、脳の発達や加齢のメカニズムを研究。著書に『脳はあきらめない!』『脳が目覚めるたった1つの習慣』など。

ボウタイブラウス¥15,000 パンツ¥16,000(共にデミルクス ビームス/ビームス ハウス 丸の内 TEL:03・5220・8686) シューズ¥46,000(ペリーコ/ビームス ハウス丸の内) 2ウェイバッグ¥37,000(ペッレ モルビダ/ビームス ハウス 丸の内) コート¥37,000(エミ アトリエ/エミ ニュウマン新宿店 TEL:03・6380・1018)

※『anan』2017年3月1日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・中山友恵 モデル・栗山 遥 取材、文・小泉咲子

(by anan編集部)


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