内藤聡子さんの連載は今回で4回目。久しぶりに体験している学生生活に驚きの連続のよう!
20年ぶりの学生生活inハワイのカルチャーショック。
新しい番組に就くときに感じる転入生の気分、その数倍の緊張感を持って私の20年ぶりの学生生活&初の留学生活はスタートしました。片道30分弱の道のりを、海を眺めながら徒歩で往復していた私は、ある日、鏡に映った自分の色の黒さに愕然…。「ヤバい、この年でこんなに日焼けしたらシミが…しかもここまで黒いと仕事復帰できなくなる」と、「サンバイザーにサングラス、UVカット機能付きの手の甲まで隠れるパーカ」という、絶対に東京の知り合いには見られたくない、不審者のような出で立ちで、しかも紫外線を浴びる時間の短縮のために、自転車通学するようになりました(笑)。
語学学校は今までの経験とは全く違って、毎週月曜日に誰かが入学してきて、金曜日には誰かが卒業していく。そして色んなパターンの英語に慣れるためなのか、担任の先生も毎月交代します。慣れた頃にお別れすることも多く、異国の地で寂しさが倍増しホームシックになることもあれば、新しい顔の投入でクラスの雰囲気が明るくなって、学校が一層楽しくなることも。
授業は、事前のテストによってレベル分けされたクラスメイトたちと受けるテキストを使う授業と、自分で興味があるものを選ぶ選択科目があります。テキストを使う授業の内容はそんなに難しくないものの、当然、先生の説明も生徒の発言も全て英語で…となるとハードルは上がり、初めの数日は頭がクラクラ、集中と緊張からか夕方には頭が痛くなることもありました。
選択科目は会話や発音、文法といったお勉強モノから、フラダンス、ヨガ、ウクレレ、サーフィンといった「いかにもハワイ!」なアクティビティクラスまで色々。「仕事休んでハワイまで来て、自転車で学校通ってサーフィンとかやっちゃうの私?!」と、自分にツッコミを入れつつも「もうここまで来たんだし、やっちゃえ〜!!」てな感じで、若者に交じってあれこれ挑戦!
ハワイでは日本人が半数近くを占めるような学校も多いけれど、私が通う学校はヨーロッパ人がメイン。クラスメイトは、20代前半を中心に、下は10代半ばから上は還暦までと幅広い。文化の違いか年齢の違いか…教室内では様々な事件(?)が勃発します。
還暦過ぎの先生に、授業中「アンタの話長すぎるし、つまらない!」とブチ切れるグリーンランド人の女の子。
隣の生徒の体臭がキツい! と授業中に席を移り始めるドイツ人女性。
フランス訛りの強い英語を話す男の子に向かって、授業中みんなの前で「アンタの発音ひどくて聞き取れないから、下のクラスに行ったら?」と言ってのけるウルグアイの女の子。
もし私がこんなこと言われたら本気で凹むわ~っていうか、腹が立つけれど、言われた方もたいして気にしていないようす。日本人からすると「KY」と感じるような行動や発言も「もっと良い環境で勉強をしたい!」という自己主張であって、傷つけるつもりはないのです。典型的な日本人の私はオロオロしてしまい、この、被害者(?)に対して過剰に気を使ってしまうのだけど、そんなのは大きなお世話らしい。仲良くなった韓国人女子に伝えたら「日本人の細やかさは本当に素晴らしいけど、時にtoo muchだ」と言われ「そうか、親切の押し売りも良くないなぁ」と今更ながらに考えさせられました。仕事柄バランサーを求められてきたし、そう努めてきたけれど、自分を快適な環境に置くために、時には自己主張をするのも大切だと知った半面、やっぱり彼らのようにはなれないし、なりたくないとも思う、どこまでいっても「取り越し苦労が多い日本人」な私(笑)。
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