「捨て時がわからない」と悩むものの代表格がコスメ。年末の大掃除は、そんなコスメのラインナップを見直すいいチャンス。
「基本的に化粧品の使用期限は、未開封のもので約3年。ただし、これは目安で、最近多いオーガニックコスメなどは1~2か月のものもあります。保存方法や場所などによっても変わるので、分離や変色などが見られたら、期限内でも処分しましょう」とは、コスメコンシェルジュの小西さやかさん。開封後はアイテムによって、3か月から1年以内に使い切るのが基本とか。
「一度、すべてのコスメを出して、アイテム別に並べてみましょう。使用期限が書いてあるものは、この機会に改めて確認を。『化粧品はきれいになるための道具』というところに立ち返れば、2シーズン以上使っていないもの、あまりに汚れてしまっていたり、つけてみてパッとしないものなどは思い切って処分するのがおすすめです」 と、ヘア&メイクアップアーティストの高松由佳さん。
古い化粧品を使い続けると、色素沈着やかぶれなど、取り返しのつかないトラブルの原因になることもある。「特に気を付けなくてはいけないのが、マスカラやリキッドアイライナーなどの、目元用コスメ。容器内で繁殖した菌が目の粘膜に入ると危険です。緑内障や失明を起こした例もあるので、『危ないかな?』と思ったら迷わず処分と心得て」(小西さん)
同様に雑菌の危険が多いのは、口紅やグロスなど口元用コスメ。「普段使う時に、いかにして容器の中に雑菌を入れずに、清潔に使うかが大切。チップで塗るタイプのリキッドルージュやグロスなら、唇につけた後は必ずティッシュで拭いてから容器へ戻して」(高松さん)
ジャータイプのクリームやファンデーションは、決して直接指を入れたりしないこと。「面倒でもスパチュラですくって。使い終わったら、きれいに拭き取り、清潔な状態をキープしておきましょう」(小西さん)
このような普段のちょっとした心がけで、使用期限内のコスメなら安心して気持ちよく使うことができる。また、道具のお手入れは「こまめに」が大切。
「ブラシなども、常にお手入れしておけば、洗うのは半年に一度くらいでOK。スポンジも週に一度洗えば、汚れが定着せず簡単に落ちます」(高松さん)
清潔な状態で収納しておくことも、心がけたいことの一つ。「ポイントは、見やすく、取り出しやすく、しまいやすいの3つ。頻繁に使うもの以外は、中身が一目瞭然の透明ケースなどに収納すると、『捨てそびれ』もないはずです」(高松さん)
まずは、手持ちを見直して処分&買い替え時のものをピックアップ。下にあるコスメの状態と見比べて判断して。
パウダー系(ファンデーション、チーク、アイシャドウ)
使用期限は長めだけど「アイシャドウは1年が目安。大きく底が見えているものはきれいにつけるのが難しいので買い替え候補に」(高松さん)。
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質感が変わってきたと思ったら買い替え。「固くなってきたり、弾力がなくなると、ファンデーションもきれいにつかなくなります」(高松さん)
リキッド系(リキッドファンデーション、クリームなど)
分離しているものは、使用期限にかかわらず処分を。「リキッド系は、分離すると酸化しやすいのです。肌に刺激があるので注意を」(高松さん)
マスカラ
2~3か月で使い切るのがベスト。「それより前でも、ブラシを引き出した時にカスが落ちたり、ブラシが変形したものはアウト」(小西さん)
口紅
汗をかいたように油が溶け出している状態の口紅はNG。「表面の油は酸化している可能性があるので、唇が荒れてしまう場合も」(小西さん)