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あの『ブレア・ウィッチ』が帰ってきた! 今度の恐怖は日本を襲う!?

2016.12.1
オネエ系映画ライター・よしひろまさみちさんの映画評。今回は伝説のホラー映画の続編『ブレア・ウィッチ』です。
今回の続編は日本的な恐怖にゾゾ! (R)&(C) 2016 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
今回の続編は日本的な恐怖にゾゾ! (R)&(C) 2016 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

誰が『anan』でこのホラーを紹介する日が来るなんて予想したかしら…。今回紹介する『ブレア・ウィッチ』を語るには、まず17年前の話をしなければいけないの。ちょっとおつきあい下さるかしら?

’99年、世紀末。アメリカでとんでもない映画が公開されたの。6万ドルという超低予算の自主制作なのに、全米で1億4000万ドルも稼ぎ出しただけでなく、その撮影手法もそれまでにはなかったものとして、世界中で話題に。それが『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』。ヘザー、ジョシュ、マイクの大学生トリオは、森に潜むという伝説の魔女ブレア・ウィッチのドキュメンタリー映画を撮るために、ブラック・ヒルズの森へ。ところが彼女らはそのまま行方不明に。1年後、彼らが撮影したと思われるフィルムが見つかり、再構成して映画にした…ってのがこの作品の設定。

なにがスゴかったかっていうと、彼らが撮っていた手持ちカメラのブレブレ映像と、それが自分目線のPOV式(Point of View Shotの略で、主観撮影って意味)で全編が構成されていたモキュメンタリー(疑似ドキュメンタリー)っていうこと。ちょっと専門的かもしれないけど、これってそれまではなかったことなのよ。この作品以降、ホラーでは『パラノーマル・アクティビティ』シリーズ、SFでは『クローバーフィールド/HAKAISHA』や『クロニクル』なんて大ヒット作が生まれたんだけど、これらもぜ~んぶ『ブレア~』がなかったら出てこなかったって言われてるくらい。ご存じの通り、今じゃ誰もがスマホを持って、全世界全市民が撮影者になりうる状態だから、今POV式の映画が出たところで驚きは薄いんだけど、’99年当時はハンディカメラがようやく出てきたくらい。デジカメすら普及する前で、携帯は写メする程度だったでしょ。そんなとき、POV式のモキュメンタリーの『ブレア~』を観たら、本当に起きた事件の恐怖映像にしか見えなかったわけよ。その衝撃は、日本配給が決まる前に某A日新聞で全米での熱狂ぶりを報じるほどだったのよ。

伝説の低予算ホラーの17年ぶりの続編。監督/アダム・ウィンガード 出演/ヴァロリー・カリー、ジェームズ・アレン・マキューン、ウェス・ロビンソンほか 配給/ショウゲート 12月1日より全国ロードショー公開。
伝説の低予算ホラーの17年ぶりの続編。監督/アダム・ウィンガード 出演/ヴァロリー・カリー、ジェームズ・アレン・マキューン、ウェス・ロビンソンほか 配給/ショウゲート 12月1日より全国ロードショー公開。

はぁはぁ…。こんだけ語れば『ブレア~』のスゴさがわかっていただけたかしら? で、その続編がこのほど公開される『ブレア・ウィッチ』。物語はあの事件から20年後、失踪したヘザーの弟がYouTubeで姉らしき人が映り込んだ映像を見つけたところから始まるの。それで映像専攻の友人らを誘い、ハンズフリーカメラやドローンなど最新撮影機器をわんさか持ち込んで、YouTubeに映像をアップした人を訪ねるのね。それで彼らも伝説の呪われた森の深部へ…。これがもうコワイのコワくないのって! 17年前のオリジナルは、手ブレしまくりの上、ザラついたフィルムの映像が気味悪くて(手ブレ酔い続出しました)、得体の知れない恐怖におののいたけど、今回は超鮮明映像。手ブレ補正機能もついたカメラばかりだからそれほど映像が揺れることもないんだけど、暗闇での撮影が可能になったことで森の闇の深さが際立つのよ。これ、日本人にとって恐怖な“幽霊でますよ~”って雰囲気そのもの! 激烈にコワイ!!

なのでお友だち誘って観てね。じゃないと…イヒヒヒヒヒ。

伝説の低予算ホラーの17年ぶりの続編。監督/アダム・ウィンガード 出演/ヴァロリー・カリー、ジェームズ・アレン・マキューン、ウェス・ロビンソンほか 配給/ショウゲート 12月1日より全国ロードショー公開。(R)&(C) 2016 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.

※『anan』2016年12月7日号より。文・よしひろ まさみち(オネエ系映画ライター)

(by anan編集部)