特注バンズ使った鱧カツバーガー!? 鱧シーズンがやってきた♪

2016.7.8
今年も鱧のベストシーズンが到来。「梅雨の雨を飲んでおいしくなる」「祇園祭は鱧祭」といわれるほど、脂がのったこの時期の鱧。そんな鱧料理を味わうことのできる京都の名店をご紹介します。

押小路 悠貴(おしこうじ ゆうき)の「鱧カツと緑茄子の山椒焼きハンバーガー」

押小路 悠貴の「鱧カツと緑茄子の山椒焼きハンバーガー」は、創味が楽しい、夏仕立ての和バーガー!
押小路 悠貴の「鱧カツと緑茄子の山椒焼きハンバーガー」は、創味が楽しい、夏仕立ての和バーガー!

衣棚三条の人気割烹『京料理 藤本』の姉妹店の、肩肘張らずに和食を楽しめるカウンター店。店主が昔からやってみたかったという和素材のハンバーガーは、主に旬の魚と野菜を使う。京都のお茶漬け・ぶぶ漬けに使われる小粒なあられ“ぶぶあられ”と砕いた骨せんべいを衣にした香ばしい鱧カツに、身が柔らかくきめ細かい緑なすは山椒風味に焼き上げてサンド。淡泊な鱧は揚げることでコクが増し、とろりとろけるなすとの相性も抜群。黄身酢のソースを添える京料理店ならではの工夫もさすが。実力派ベーカリー『クロワ ルース』に特注した歯切れのいいバンズごとかぶりついて堪能して。

¥1,200。中京区亀屋町406  TEL:075・231・2508 18:00~24:00(23:00LO)水曜、最終火曜休 

食場(じきば)大野の「鱧落とし」

食場 大野の「鱧落とし」は、繊細な鱧の味をストレートに味わう基本の一品。
食場 大野の「鱧落とし」は、繊細な鱧の味をストレートに味わう基本の一品。

「小さな店で、本当においしいものだけを出したい」と、魚料理専門店を経て独立したご主人。地元で仕入れる旬の魚を、お造りや炭火焼きなどシンプルな調理で提供する。「淡路島の鱧は脂がちょうどいい感じで、“落とし”で食べるのに向いてます」。鱧の中骨でとったダシの中に、小骨を切るための技術“骨切り”を施した身を落とすと、真っ白な花が咲くようにふんわりと広がる。すかさずクラッシュアイスで締めた身は、まず舌にひんやり、噛めば優しい甘味と滋味がじんわりと口中を満たす。自家製の梅肉で味わって。鱧と冬瓜やミョウガをあっさり味のダシで煮る野菜たっぷり鍋も季節のおすすめ。

各¥1,800。東山区月見町6‐2  TEL:075・555・3018 17:00~23:00(22:00LO) 火曜休 

和しょく志喜(しき)の「特製ハモ寿司」

和しょく志喜の「特製ハモ寿司」は、ほろりと口の中でほどける甘辛い鱧の身。写真は2貫。
和しょく志喜の「特製ハモ寿司」は、ほろりと口の中でほどける甘辛い鱧の身。写真は2貫。

割烹デビューにぴったりのカジュアルなお店。職人肌の店主と、人なつっこい女将さんが迎えてくれる。口の肥えた常連さんも太鼓判を押すハモ寿司は、調味した鱧の骨のダシで半身分をふっくらと炊き上げたものを使用。ご店主曰く、「いろいろ試してみたんやけど、炊くほうが柔らかくて美味しいなあと思うんですよ」。まさしく、箸がすぅっと通ってとろけるような食感で酢飯と一体化する鱧。ピリッとした風味の実山椒が清涼感を添える。料理やお酒をひと通り楽しんだ後に〆の一品として楽しむのが粋。念のため、早めにオーダーしておくのがベター。

1貫450円(税込み)。中京区押小路通高倉西入ル左京町137  TEL:075・201・6262 17:30~23:00(22:30LO) 月曜休、月1回日曜休

※『anan』2016年7月13日号より。写真・東谷幸一 取材、文・泡☆盛子

(by anan編集部)