さてさて、思い切って踏ん切りをつけたところで今度は行動に移さなくては。今回は渡米までのプロセスです。
私の周りには不思議なほど帰国子女が多く、英語を話せないのがコンプレックスでもありました。最近では、女子アナの世界も帰国子女が当たり前のようになっているので、今から私が勉強したところで放送に乗せられるほど習得できるかは甚だ疑問ではあるけれど、せめてコミュニケーションが取れるくらいにはなりたいと思い、英語圏への留学を決めたものの問題は山積。
まずは留学先選び。
ヨーロッパに知り合いはひとりもいないから、不安だしさすがに寂しい。セブ島、ハワイなど幾つか候補地を絞り、『5時に夢中!』で共演していた江原啓之さんに図々しくも相談したところ「現地での出会い、帰国後の仕事も含め、ハワイがいいと思う」と、あの安心感のある笑顔でアドバイスを頂戴したので、ハワイに即決。
続いてはビザ申請。
目星をつけた学校に何件か問い合わせたところ、最近はアメリカの学生ビザを取るには審査がかなり厳しく、妙齢を過ぎた独身女性は特にビザがおりにくいとのこと(婚活目的と思われがちなんだそうですが、どこへ行っても独身は肩身が狭いのね~と、ここでまたムダに凹む)。ようやく日本人が少ない学校を見つけたものの、ビザがおりなければ話にならない。
このころ初めて知ったのですが、もしビザ申請が通らなかったら、しばらくESTA(米入国に必要な短期滞在用ビザ)も取得不可になるのです! ということは、ハワイはもとよりアメリカ全土にしばらく立ち入れなくなるということ。なので、留学先と契約しているビザ代行会社の方からは「完璧な状態で申請に臨みましょう!」と、ビシバシと指導が入ります。この時点で学校の代金はすでに支払い済みなので、ビザが通らなかった場合、その代金も無駄になってしまうのです!
私の場合、顔写真や英語で書かれた銀行の残高証明書などの必須書類に加え、大使館の面接官の心証を良くするため、英文で書かれた所属事務所の在職証明書と復職証明書、そしてなぜ留学の必要があるのか、また帰国してから勉強したことをどのように仕事に生かすのか、などを記した英文のエッセイなども添付して提出した方がいいとアドバイスを受けました。ここでもまた独身の壁…。「私は長年きちんと働いてきたし、帰るところも理由もあるから、そのままアメリカに居ついて、アメリカ人から仕事を奪ったりしませんよ。決して怪しいものではありませんよ~」という念押しのアピールが必要なのです。留学というよりビザ取得が目的になり(汗)、覚悟と気合を込めたこのエッセイ作成には相当手こずり、何度も書き直すことに。
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