優柔不断なのは性格のせいじゃない!? 知っておきたい「選択の方法」

2018.1.24
人生の選択は、どれだけ悩んでみても正解が見えないことがほとんど。重要なのは、その選択を後悔しないために、必要な準備をし、適切な手順を踏んでから選択を行うこと。そこで今回は、選択のプロ・印南一路先生に選択の極意を教わります。
悩み

少しでも後悔をなくすためには、“最良”を選択する方法を知ること。

人生は選択の連続。後悔しない未来のために、できるだけ最良といえる選択をしたいもの。とはいえさまざまな状況や条件を考慮したうえで、時には膨大な選択肢からひとつを選び出すのは至難の業。

「多くの人は、選択に迷うのは優柔不断な性格ゆえだと思っているかもしれません。でもそれは“選択の方法”を知らないせい。場合に応じた最適な選択方法を知ることで、選択の質をぐんと上げることは可能なんです」

そう話すのは、選択に関する数多くの著書を持つ印南一路先生。

「まず知っておきたいのは、選択には“重要度”の差があるということ。例えば昼に何を食べるかと就職や結婚に関する選択とでは、人生の中での重みは全然違いますよね。選択方法もその重要度によって使い分けることが必要です」

ここで言う重要度とは将来的なリスクの大きさや、お金や時間、労力などのコストの大きさのこと。

「例えば、今日のお昼に何を食べるかという選択の場合、近辺のランチ情報を収集するのに念入りに時間をかけていたら、貴重なランチタイムが終わってしまいますよね。でも、英会話習得のためのスクール選びなどであれば、それなりに費用も時間もかかるぶん、さまざまな英会話スクールの情報を集めて比較検討したり、慎重に選択を行いたいもの。ましてや一生を左右する選択ならばなおのこと。また、できる限り失敗の少ない最良の選択をしようとすれば、どうしてもそれぞれの選択肢を比較検討するための情報収集が重要になりますが、情報収集には時間や労力がかかる。その選択はどれだけの時間や労力をかけるに値するのかも重要度を決めるヒントです」

「知っておいてほしいのは、未来が誰にも予測不可能なものである以上、“絶対に失敗がない完璧な選択”というのは存在しないということ。でも、これらの選択のテクニックを知ることで、“できるだけ後悔の少ない選択”をしていくことはできるはずです」

いんなみ・いちろ 慶應義塾大学総合政策学部教授。専門分野は意思決定論、交渉論、組織論と医療福祉政策で、著書に『人生が輝く選択力 意思決定入門』(中公新書ラクレ)、『意思決定トレーニング』(ちくま新書)などが。

※『anan』2018年1月31日号より。イラスト・菜々子 文・望月リサ

(by anan編集部)


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