“作りおき”がホームパーティで大活躍! 楽ちん「おもてなし」レシピ

2017.12.10
冷めてもおいしく、温かなひと皿の下ごしらえのパーツにもなる作りおきは、日常の食卓だけでなく、おもてなしのシーンでも心強い味方。ストックレシピを駆使した冬のごちそうを料理家のワタナベマキさんに教わりました。
ワタナベマキ1 (1024×902)

「我が家で食事会をするときの料理で、まず意識するのはお客さまの食の好み。和洋中、お酒を飲むかどうか……それを踏まえて、その時期の旬の食材をふんだんに使ったメニューを作るようにしています」というワタナベマキさん。今回のイタリアンが中心の洋風メニューにも、さつまいもやれんこん、マッシュルーム、柿にりんごなど、冬の恵みがずらり。

「さらに、少し特別感のある食材をきかせることも欠かせません。今回ならば紫キャベツとかムール貝とか。おもてなしの席だからこそ作り慣れた料理をきちんと出すようにしているのですが、食材を替えることで、一気にごちそうムードになります」

そんなホームパーティのメニューで大活躍するのは作りおき。

「作りおきの味つけは、アレンジしやすいように極力シンプルにするのが基本。前菜やデザートは何かを加えるだけでサッと出せるメニューにして、メインや揚げ物など温かい料理は当日にアレンジして、冷菜と温菜のメリハリをつけます。何より、作りおきがあれば、料理につきっきりにならず、余裕を持ってもてなすことができます」

ワタナベさんの作りおきレシピをご紹介します。

豚肉のリエットと柿のバゲットのせ

セロリをきかせたポークリエットは、今が旬の甘い柿とも相性抜群。薄切りのバゲットにのせたら、ワインによく合うスターターに。

ワタナベ

材料/4人分
<作りおき> 豚バラ薄切り肉…300g、セロリ…1/2 本、玉ねぎ…1/2 個、にんにく…1かけ、生クリーム…100ml、塩…小さじ1、タイム…4枝、ローリエ…1枚、セロリの葉…3枚、白ワイン…300ml、オリーブオイル…適量
<仕上げ> 柿、バゲット…各適量 あらびき黒こしょう…少々

ワタナベ2

作り方
(1)豚肉は1cm角に切り、玉ねぎ、セロリはみじん切りにする。
(2)鍋にオリーブオイル小さじ1とにんにくを入れて中火にかけ、香りが立ったら(1)を入れ玉ねぎが透き通るまで炒める。
(3)タイム、ローリエ、セロリの葉、白ワインを加えてひと煮立ちさせ、アクを取り、弱めの中火にして約10分煮る。
(4)ローリエとタイムを取り出し、生クリームと塩を加えてさっとなじませ、フードプロセッサーなどでなめらかになるまで攪拌する。
(5)器に入れ、上にオリーブオイルを注ぎ、冷ましてから蓋をする。【作りおき完了】
(6)【当日仕上げ】薄切りにして軽く焼いたバゲットに、リエットと、皮をむいて5㎜の厚さに切った柿をのせ、あらびき黒こしょうをふり、タイム(分量外)を添える。

マッシュルームのショートパスタ

マッシュルームの香り高いペーストはパスタソースにアレンジ。シェルタイプのショートパスタだと、味が絡みやすい。

ワタナベ3

材料/4人分
<作りおき> マッシュルーム…20個、玉ねぎ…1/2個、セロリ…1/2本、にんにく(つぶす)…1かけ分、白ワイン…100ml、ローリエ…1枚、タイム…5枝、ナンプラー…大さじ1、オリーブオイル…大さじ1、塩…少々、あらびき黒こしょう…少々 
<仕上げ> ショートパスタ…200g、塩…少々、パルメザンチーズ…適量

ワタナベ4

作り方
(1)マッシュルームは石づきを除き4分割に。玉ねぎ、セロリはみじん切りにする。
(2)フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れ、中火にかける。
(3)香りが立ったら(1)とローリエを入れ、玉ねぎが透き通るまで炒める。白ワインを加えてひと煮立ちさせ、アクを取り、蓋をして約8分蒸し煮にする。
(4)(3) にタイム、ナンプラーを加えてひと煮立ちさせる。ローリエとタイムを取り出してフードプロセッサーなどでなめらかになるまで攪拌し、塩、あらびき黒こしょうをふる。【作りおき完了】
(5)【当日仕上げ】ショートパスタを茹でる。フライパンに(4)を1カップと茹で汁大さじ4を加え、中火で全体をなじませる。湯を切ったパスタを加えて絡め、塩を加えて味を調える。皿に盛り、パルメザンチーズをふる。

ワタナベマキさん 料理家。書籍、雑誌などで活躍。著書『アレンジで2倍楽しむ わたしの好きな煮込み料理』(家の光協会)などが好評発売中。

※『anan』2017年12月13日号より。写真・津留崎徹花 スタイリスト・曲田有子 文・野尻和代

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