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大人を信じてなさそうな二人? GLIM SPANKYがデビューまでを語る

2017.9.14
昨年、新人ながら映画『ONE PIECE FILM GOLD』の主題歌に抜擢され、一躍注目の存在となったGLIM SPANKY。誰もが一度は耳にしたことのあるハスキーな女性ボーカルをのせたオーセンティックなロックを奏でる二人は、いまや時代の寵児とも評される。ルーツを前面に打ち出した最新アルバムも完成し、ロックの王道をひた走る彼らの過去・現在・未来に迫るインタビューです。
GLIM SPANKY1 (658×1024)

――結成が2007年だからちょうど10周年なんですね。当時は松尾さんが高1、亀本さんが高2で。

松尾:はい。初めて会ったとき亀はサッカー部だったので、真っ黒に焼けてて髪が長くて腰パンで、うわーと思ってたけど、バンドのことめっちゃ真面目なんですよ。

亀本:音楽だけじゃなくて全てのことに真面目なんだよ。

松尾:初めてスタジオに入った日、ちゃんと練習してきたので驚いて。

亀本:サッカー部だから毎日練習するのが当たり前。もし軽音部のヤツが運動部並みに練習したら、卒業するころにはめちゃくちゃギターがうまくなると思いますよ。

――確かに(笑)。それですぐに地元コンテストで優勝とは、すごい。

松尾:持ち曲がまだ2曲しかなかったのに、出ちゃいましたね。その翌年は10代限定のロックフェス「閃光ライオット」に応募して、ファイナリストになりました。

――高校時代から、プロになりたいという気持ちだったんですか。

亀本:特にありませんでした。向上心を持って続けていただけ。

松尾:私も創作すること自体が楽しくて、自然に活動していました。

――進学で上京し、4人だったメンバーが2人になったそうですが、活動は続けていたんですか?

松尾:弾き語りやライブなど、活動は変わらずしていました。でもすごいとんがっていたので、《メンバー募集中!》とかは絶対言わない(笑)。一緒にやりたいヤツから連絡してこい、みたいな。

亀本:ただ、「閃光ライオット」の直後は、お客さんも観に来てくれたけど、その後は1人か2人。

松尾:それでもなぜか根拠のない自信だけはあって。将来、GLIM SPANKYが音楽シーンにいなかったら、日本の音楽はおしまいだ! と本気で思ってました。そんなバカさがあったから、やってこられたのかな。

GLIM SPANKY2 (1024×532)

――なるほど。でも大人を信じてなさそうな二人だから、デビューまでも波乱だったのでは(笑)。

松尾:そもそも信用していなかったし、敵対しまくりでした。いまのレーベルのトップの方と会ったときも「キミたちはこういう売り方をすればイケるよ」的なことを言われると思って、絶対言い返してやると思っていたのに、好きなバンドの話とか音楽トークだけ。純粋なロックファンだったので、私たちの音楽を捻じ曲げないだろうと思えて、一緒にやろうと決めたんです。こんなに自由でいいの、と思うぐらい、伸び伸びと好きなように活動させてもらっています。

――今日の衣装も自分たちで選んだ古着ですか?

松尾:はい。もともとはノースリーブのワンピースだったんですが、袖をつけてリメイクしてみました。

――音楽もそうだけど、ファッションや松尾さんがデザインするノベルティに至るまで、一貫したスタイルがありますよね。

松尾:普段は自分で衣装を用意し、メイクもセルフでしますが、私はこういうスタイルでやりたいというイメージが明確にあるので、スタイリストさんにお願いするときもイメージ画像を何十枚も見せて、衣装を用意してもらいますね。

――二人を見てると、ロックミュージシャンはスタイルがなければ、というポリシーを感じます。

松尾:バンドを始めたころから、ロックはファッションやカルチャーとともに時代の中で生まれていくもの、という感覚がありました。それは両親にずっと言われ続けてきたことなんですが。

――ご両親の教育の賜物! 亀本さんはどうですか?

亀本:僕は音楽にしか興味がないので、流行とかブランドがどうとかは分からないんです。でも、ロックって見た目がカッコ良くないとダメ、というこだわりはあります。このGジャンも古着ですけど、その人の作る音楽がカッコいいから、Gジャンもカッコ良く見えるし、たとえTシャツをインしてても、カッコいい音を出せる人なら、インすらもカッコ良く見えると思う。でも音をカッコ良くするのがいちばん難しい、と僕は言いたい。

松尾:そうだね。亀には音については徹底的にこだわってもらいたい。私はビジュアル面にもこだわるから、いいバランスで活動できているし、ストレスなくやっています。

亀本:もし音楽以外のことに時間をかける暇があるなら、その時間も音楽のことだけにしたいからね。

GLIM SPANKY3 (1024×533)

――ファンの人たちも二人に刺激されて、古着屋に通うようになったりしていますよね。

松尾:はい。私はベレー帽にワンピースを合わせるのが好きなんですが、同じ格好の子が何人もライブに来てくれたり、前列の女の子がみんな私と同じ靴を履いていたこともありました。すごく嬉しいです。

――二人の音楽を初めて聴いたとき、最初は松尾さんのボーカルに気持ちがざわざわしました。ご自身の、天から与えられたような奇跡的な声をどう感じますか。

松尾:歌は子供のころから大好きでしたが、張り上げると自然にひずむし、ガサッとした声なので、どうもみんなと違うなって。でも小学生のときにジョン・レノンがガサッとした声で歌っているのを聴いて、その不安は吹っ飛びました。こういう音楽をやれば私の声が合うかもしれないって、ビビッときて。そのとき自分の声の使い道に気が付いたんだと思います。

――その歌声が最先端の機材で作られたロックに乗っていることに、毎回感動します。最新作『BIZARRE CARNIVAL』について教えてもらえますか。

松尾:1作目、2作目はシンプルなロックを中心にした構成で、名詞代わりのアルバムでしたが、3作目はよりマニアックなところに足を突っ込んでもいいんじゃないか、って。もともと私が大好きなサイケデリックロックにも挑戦していますし、フォーキーな曲もあり、アッパーなロックンロールもあります。新曲だけでなく、全くお客さんが入らなかった大学時代、ライブハウスで演奏していた懐かしい曲も。そんなビザ―ルな曲たちが集まったカーニバルを開くよ、というアルバムです。

亀本:いま振り返ると、サイケデリックなサウンドをフィーチャーしたアルバムを作ろうと決めたのは正解だったよね。

松尾:うん。‘60~‘70年代のサイケデリックロックをずっと聴いてきて、私たちの血となり肉となっているので、GLIM SPANKYなりのサイケデリックロックを、現代に提示したかったんです。

グリムスパンキー 松尾レミ(V&G)、亀本寛貴(G)。‘60~‘70年代のロックやブルースをベースに新しい感性を加えたロックを聴かせるユニット。2014年にミニアルバム『焦燥』でデビューするや否や、松尾のハスキーな声が評判となり、多くのCM曲にも参加する。3枚目のアルバムをリリースし、J-Rockのシーンでも唯一の個性を放つアーティストに。

3rd Album『BIZARRE CARNIVAL』好評発売中。【初回限定盤CD+DVD】¥3,700 【通常盤CD】¥2,700 なお収録曲の「ビートニクス」は映画『DCスーパーヒーローズ vs 鷹の爪団』主題歌になる。10月から全国20会場を回るツアー「BIZARRE CARNIVAL Tour 2017-2018」がスタートする。来年1月には台湾と香港で、初のワンマンライブを開催する。

※『anan』2017年9月20日号より。写真・内田紘倫 インタビュー、文・北條尚子

(by anan編集部)

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