【運命の人はひとり?】愛を探し続ける意味を問う話題作『聖杯たちの騎士』!
巨匠テレンス・マリック監督が描く男女の物語 『聖杯たちの騎士』!
【映画、ときどき私】 vol. 66
脚本家として活躍しているリックは、ハリウッドとラスベガスで繰り広げられる華やかなセレブリティの世界に溺れていた。そんな日々を送るいっぽうで、崩壊した家族との絆を取り戻そうと奔走し、本当に自分が求めている何かを探すためにさまよい始める。
そんななか、美しい6人の女性たちと次々と出会うことに。
個性豊かな彼女たちからの異なる愛に包まれながら、リックはただ前へと進み続けるのだった。そして、彼がたどりつく答えとは……。
アカデミー賞の常連俳優たちによる豪華共演が実現!
今回は、『ダークナイト』シリーズのバットマンで知られているクリスチャン・ベイルが主人公のリックを演じていますが、大人の色気だけでなく、どこか影がある悩ましい表情は、女子なら母性本能をくすぐられて放っておけないはず。
そして、そんな彼を取り囲む6人の美女には、ケイト・ブランシェットやナタリー・ポートマンをはじめ、実力派から若手までハリウッドを代表する女優たちが勢揃い! 美の競演も見ごたえ十分ですが、アルマーニが全面協力しているという衣装も見どころなので、着こなし方やアイテムなども要チェックです。
息を飲むような映像美にとにかく釘づけ!
本作では、2013年から3年連続でアカデミー賞を受賞しているエマニュエル・ルベツキが撮影監督を担当しており、今回も壮大で美しい映像には誰もが引き込まれてしまうはず。それぞれの登場人物たちが語る、心に突き刺さる言葉とともにその世界観に浸っていると、まるで写真集と詩集を同時に味わっているかのような感覚に陥ります。
撮影方法もスゴい!
テレンス・マリック監督は役者に台本を渡さずに、設定だけを説明して即興で芝居をさせるという独特の方法で撮影を行っているので、本作で映し出されているものは、その瞬間にしか生まれなかったものばかり。
だからこそ、よりリアリティを感じられるのですが、それだけでなく、役者たちの息遣いまで聞こえてくるようなカメラワークには、自分もそこにいるかのような臨場感を堪能できます。
普段、映画を観ているときは受け身になりがちですが、過剰な説明がないぶん、想像力を掻き立てられるので、現場での役者だけでなく、それぞれの観客がその場その場でどう感じるのかも含めて、この作品が完成するのかもしれません。
愛とは人生最大の課題であり、謎でもある!
物足りない何かを求めてさまよい続けるリックに、思わず自分を重ねてしまうのは、私たちの人生においても、最大にして最難関の目的こそ “愛を見つけること” だから。そして、人生という名の旅の途中で迷ったり、傷ついたりしているのは誰もが同じであると感じるはず。
支えるものもあれば、突き放すものもあり、愛の形はひとつではないけれど、いろいろな想いを経験することで、自分にしか手にすることができない “愛の答え” に出会うことができるのです。あなたにとっての愛とは何ですか?
吸い込まれそうになる予告編はこちら!
作品情報
『聖杯たちの騎士』
12⽉23日(⾦・祝)よりヒューマントラストシネマ渋⾕ほかにて全国ロードショー
配給:東京テアトル
©2014 Dogwood Pictures, LLC